嘘も方言

私は幼稚園に行く前後は親の影響で関西弁を話していた。

私の親は広島・山口県出身で長い間大阪で生活していたので、中国地方の地元方言混じりの関西弁を話す。
従って、私も小さい子供の頃は変な関西弁で育った。

ある日、親が「周囲の子供達と違う言葉をしゃべるようでは仲間外れになるのでは?」と危惧し、親の教育上、また、小学校に上がる頃からの遊び友達の影響で、だんだんと私は名古屋弁へと変わっていった。

やがて私も成人し、社会人生活も十数年経った今、東京での生活経験もあり、今ではすっかり標準語(東京弁ではない)を話すようになった。

先日、私の友人であるコテコテの大阪人が関西弁の文章を私に読ませた。
すると、微妙な発音が関西弁ではなくなっているらしい。

幼少期の頃に関西弁を離れて30年前後も経てば、知識として知ってはいても、もうネイティブに話すことはできないのだろう。

じゃ、名古屋弁はどうだろうか。単語の単位では名古屋弁も話せるかも知れないが、一般的な名古屋弁はもはや話すことが出来ない。

幼少期(関西弁)→少年期(名古屋弁)→青年期(標準語)と変遷し、その後私の言語はどこへ向かうのだろうか?

私は、もう一度関西弁のネイティブスピーカーになりたいと思う。

ちなみに名古屋弁をご存じ無い方に説明すると、名古屋弁はそんなに「みゃーみゃー」言うわけではなく、「だぎゃー」も滅多に使いませんし、ましてや「えびふらい」を「えびふりゃー」と呼ぶこともしません(笑)