ここで説明する”お得な使い方”は、昼特きっぷが使える時間帯(土・日・祝日の終日と平日の10時から17時まで)で有効です。 |
まずは、『乗車券で乗り越し精算する場合』と『回数券で乗り越し精算する場合』の違いについて説明します。
A駅〜B駅までの運賃をX円、A駅からC駅までの運賃をY円とします。A駅でB駅までのきっぷ(乗車券)を購入し、C駅で乗り越し精算する場合、不足料金として精算する金額はY−X円となります。
B駅からC駅までの運賃をZ円とします。A駅〜B駅間の回数券でC駅まで行き、C駅で乗り越し精算する場合、不足料金として精算する金額はZ円となります。なお、定期券で乗り越しする場合も同様です。
この違いが分かっていただければ、応用例1のトリックが分かっていただけると思います。
大阪−垂水間を乗車するとします。大阪−元町間のきっぷで乗車し垂水で精算する場合、大阪−元町間の回数券で乗車し垂水で精算する場合、大阪−元町間の昼特きっぷで乗車し垂水で精算する場合にそれぞれ必要な金額を説明します。なお、大阪−垂水間の運賃は780円、大阪−元町間は390円、元町−垂水間は2101)円です。
上の図でおわかりのように、回数券で乗り越すと普通に乗車券を買うよりも215円もお得になります。昼特きっぷは回数券の一種なので、回数券乗り越しの精算ルールが適用されます。精算金額は回数券と同じ210円となります。したがって、昼特きっぷで大阪−垂水間を移動するのに必要な金額は236(1枚当たり)+210=446円となり、乗車券を買うよりも334円もお得になります。
なお、現金精算の他に、Jスルーカードでの精算も可能です。昼特きっぷとJスルーカードを2枚同時に自動改札機に投入すれば、乗り越し区間の運賃がJスルーカードから差し引かれます。
垂水から大阪までならば、昼特きっぷを使って通常運賃よりも安く移動でき、Jスルーカードと併用すれば改札機で精算出来ることがわかった。私は垂水−大阪よりも垂水−天王寺間を乗車するほうが圧倒的に多い。この区間でも昼特きっぷを使って安く移動することが出来ないものか?大阪駅で一旦改札を出て、天王寺までのきっぷ(190円)を買えばよいが、天王寺駅まで一切改札を出ずに済む方法がないものか考えている間に、精算機とJスルーカードを使えば簡単に出来ることが分かった(精算機で精算する手間が増えるが)。
垂水駅;Jスルーカードのみで改札を通る
天王寺駅;
@Jスルーカードを精算機に投入
Aすかさず、昼特きっぷを精算機に投入
B出場証とJスルーカードが出てくる
C出場証のみで改札を通る
天王寺駅から垂水駅へ行く場合は、Jスルーカードのみで天王寺駅の改札を通り、垂水駅で精算します。精算金額は、垂水−元町間の運賃210円と大阪−天王寺間の運賃190円の合計400円です。この方法できちんと精算されるのか疑問に思いましたが、Jスルーカードの裏面を見ると400円引かれてました。
昼特きっぷで天王寺−垂水間を移動するのに必要な金額は236(1枚当たり)+400=636円となります。天王寺−垂水間の運賃は890円ですから、乗車券を買うよりも254円もお得になります。
三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷを2枚組み合わせることで、通常運賃よりもかなり安く三ノ宮−京都が移動できます。
通常運賃(円) | 昼特きっぷ(1枚当たり) | お得な額 | |
三ノ宮−大阪 | 390 | 236 | 154 |
大阪−京都 | 540 | 306 | 224 |
三ノ宮−京都 | 1050 | 542(236+306) | 508 |
上の表に示すように、三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷの合計は542円となるので、通常運賃よりも508円安くなります。では、どのように昼特きっぷを2枚組み合わせるか?答えは下の通りです。
・ 乗車駅が三ノ宮駅、下車駅が京都駅
乗車駅;三ノ宮−大阪間の昼特きっぷで改札を通る
下車駅;三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷを2枚同時に改札機に入れて出場する。
・ 乗車駅が京都駅、下車駅が三ノ宮駅
乗車駅;大阪−京都間の昼特きっぷで改札を通る
下車駅;大阪−京都間の昼特きっぷと三ノ宮−大阪間の昼特きっぷを2枚同時に改札機に入れて出場する。
JR西日本の自動改札機は、きっぷ2枚同時を通すことが出来るので、精算機を使う手間がありません。
JR西日本の京阪神地区で自動改札機がある駅で乗り越し精算する場合、
2の方法は回数券、定期券+Jスルーカードの組み合わせでも使えます。Jスルーカードがあれば、精算機に並ぶことなく改札機を通るだけで精算できるので、大変便利です。ぜひ、お買い求めください。ただし、乗車券+Jスルーカードを改札機に入れるタイミングが悪いと改札機の扉が閉まることがあるのでご注意ください。