きっぷ

お得な使い方

【序論】   回数券での乗り越し精算について
【応用例1】 大阪−垂水間を安く移動する
【応用例2】 天王寺−垂水間を安く移動する
【応用例3】 三ノ宮−京都間を安く移動する
【精算方法】 ICカード(ICOCA, PiTaPa, Suica)で精算
ここで説明する”お得な使い方”は、昼特きっぷが使える時間帯(土・日・祝日の終日と平日の10時から17時まで)で有効です。

【序論】 回数券での乗り越し精算について

 まずは、『乗車券で乗り越し精算する場合』と『回数券で乗り越し精算する場合』の違いについて説明します。

『乗車券で乗り越し精算』

A駅〜B駅までの運賃をX円、A駅からC駅までの運賃をY円とします。A駅でB駅までのきっぷ(乗車券)を購入し、C駅で乗り越し精算する場合、不足料金として精算する金額はY−X円となります。

『回数券で乗り越し精算』

B駅からC駅までの運賃をZ円とします。A駅〜B駅間の回数券でC駅まで行き、C駅で乗り越し精算する場合、不足料金として精算する金額はZ円となります。なお、定期券で乗り越しする場合も同様です。

この違いが分かっていただければ、応用例1のトリックが分かっていただけると思います。


【応用例1】 大阪−垂水間を安く移動する

 大阪−垂水間を乗車するとします。大阪−元町間のきっぷで乗車し垂水で精算する場合、大阪−元町間の回数券で乗車し垂水で精算する場合、大阪−元 町間の昼特きっぷで乗車し垂水で精算する場合にそれぞれ必要な金額を説明します。なお、大阪−垂水間の運賃は780円、大阪−元町間は390円、元町−垂 水間は2101)円です。

上の図でおわかりのように、回数券で乗り越すと普通に乗車券を買うよりも215円もお得になります。昼特きっぷは回数券の一種なので、回数券乗り越 しの精算ルールが適用されます。精算金額は回数券と同じ210円となります。したがって、昼特きっぷで大阪−垂水間を移動するのに必要な金額は236(1枚当たり)+210=446円となり、乗車券を買うよりも334円もお得になります。
 なお、現金精算の他に、ICカードでの精算も可能です。精算機での精算が必要です。

大阪駅から乗車;
 @昼特きっぷを改札機に入れる。ICカードを精算機のICカード入れ(精算機右下)に差し込む
 A垂水駅下車時、精算機に昼得切符を入れる。不足金額分の現金を精算機に入れるか、ICカードで精算したい場合は精算機のカード入れ(精算機右下)にカードを入れる。
 B出場証が出てくる。ICカードを入れた場合は取り忘れに注意。
 C出場証のみで改札を通る

垂水駅駅から乗車;
 @ICカードで改札機を通る。
 A大阪駅下車時、精算機にICカードを入れる。精算機が『計算中』という表示のときに、昼特きっぷを精算機に投入
 B出場証が出てくる。ICカードの取り忘れに注意。
 C出場証のみで改札を通る


【応用例2】 天王寺−垂水間を安く移動する

 垂水から大阪間のような両側が昼特切符エリア外でも、昼特きっぷを使って通常運賃よりも安く移動できます。ただし、精算するときに少しコツがいります。

垂水駅;ICカードのみで改札を通る
天王寺駅;
 @ICカードを精算機のICカード入れ(精算機右下)に差し込む
 A精算機が『計算中』という表示のときに、昼特きっぷを精算機に投入
 B出場証が出てくる。ICカードの取り忘れに注意。
 C出場証のみで改札を通る

天王寺駅から垂水駅へ行く場合は、ICカードのみで天王寺駅の改札を通り、垂水駅で上記同様に精算します。精算金額は、垂水−元町間の運賃210円 と大阪−天王寺間の運賃190円の合計400円です。この方法できちんと精算されるのか疑問に思われますが、きちんと400円引かれます。
 昼特きっぷで天王寺−垂水間を移動するのに必要な金額は236(1枚当たり)+400=636円となります。天王寺−垂水間の運賃は890円ですから、乗車券を買うよりも254円もお得になります。


【応用例3】 三ノ宮−京都間を安く移動する

 三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷを2枚組み合わせることで、通常運賃よりもかなり安く三ノ宮−京都が移動できます。

  通常運賃(円) 昼特きっぷ(1枚当たり) お得な額
三ノ宮−大阪 390 236 154
大阪−京都 540 306 224
三ノ宮−京都 1050 542(236+306) 508

上の表に示すように、三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷの合計は542円となるので、通常運賃よりも508円安くなります。では、どのように昼特きっぷを2枚組み合わせるか?答えは下の通りです。

・ 乗車駅が三ノ宮駅、下車駅が京都駅
乗車駅;三ノ宮−大阪間の昼特きっぷで改札を通る
下車駅;三ノ宮−大阪間の昼特きっぷと大阪−京都間の昼特きっぷを2枚同時に改札機に入れて出場する。

・ 乗車駅が京都駅、下車駅が三ノ宮駅
乗車駅;大阪−京都間の昼特きっぷで改札を通る
下車駅;大阪−京都間の昼特きっぷと三ノ宮−大阪間の昼特きっぷを2枚同時に改札機に入れて出場する。

JR西日本の自動改札機は、きっぷ2枚同時を通すことが出来るので、精算機を使う手間がありません。

西宮-京都間とか三ノ宮-高槻間でも同様に出来ます。


【精算方法】

 JR西日本の京阪神地区で自動改札機がある駅で乗り越し精算する場合、

  1. 乗車券と不足金額を下車駅の乗り越し精算機に投入したのち、精算機から出てくる出場証で改札を出る方法
  2. 不足金額をICカード(ICOCA, PiTaPa, Suica)で精算する方法(この時、不足金額分がICカードから差し引かれます。)

1) 回数券を購入すると10回分の料金で11回使えるので、一枚当たり 210×10÷11=190.9 約191円となる。普通運賃より19円安くなるが、昼特きっぷで得する金額と比べるとたいしたことはないので、筆者は元町−垂水間の回数券は買わない。
2) 応用例1、応用例2、応用例3共に経験に基づき書いています。

Copyright (C) 2001 Hideki Takemura. All right reserved.