(発売)1983年1月/123,000円
(購入)1983年/多分110,000円ぐらい(新品)
【購入のポイント】
1.とにかくマイコン(注1)を買ってゲームがしたかった。
【購入後の良かった点】
1.PC-8001のソフトがほとんど動いた。
2.売れ筋の機種だったのでソフト(ただしPC-8001)も情報も多かった。
3.バンク切り替えが単純なのでメモリマップがわかりやすい。
4.個人的にはPC-8001よりデザインが好き。
【購入後の悪かった点】
1.専用ソフトが少ない。
2.320×200モードだと4色しか使えない。
3.ビープ音しか出ない。
4.同価格帯のFM-7に性能でかなり負けている。
あまり記憶にないのですが,時期的には高校に入学してから親の許しを得て購入した様です。小学生の頃から貯めていたお金を全てつぎ込みました。購入理由は至極簡単。家でインベーダーゲームがしたかったのです。当時,ベーマガ(注2)を読んでいた少年は,「マイコンを買ってソフトを打てば(注3),ただでゲームが出来てしまう。」と考えたのです。中学3年のときから,電気屋でPC-6001をさわり,友人宅ではJR-100をさわり,NHKのマイコン講座を欠かさず見ていた私は,PC-8001の後継機が出ると聞いたとき,「これしかない!」と思ったのです。そこで,父親の知り合いのNECの方を経由して,割引で購入しました(注4)。
購入後は毎月雑誌の発売日に本屋に行き,面白そうなソフトが掲載されると,買って帰って,夜な夜な打ち込みました。また,PC-8001を持っている先輩がいたので,所有しているソフトを頂いたりしました(注5)。
その後,markII専用ソフトが出ないため,PC-8001用ソフトをグラフィックアップ版としてmarkIIに移植したり(注6),BASICの速度の限界を知り,アセンブラを勉強したりしました。
やがて,FM-7,PC-8801におされ,ソフトも雑誌に掲載されなくなり,忘れさられた機種となりました(注7)。
私もいつまで使用していたか覚えていません。少なくとも1987年に浪人で下宿するまで使用していたと思います。大学入学後も一旦持って行きましたが,邪魔なのですぐに家に送り返しました。現在は送り返した状態のまま,保管されています。
(注1)当時はパソコンとは言わなかった。いつからパソコンになったんでしょ?
(注2)マイコンベーシックマガジンの略。ラジオの製作の別冊の時から愛読。中学生のとき,たまたま本屋で見つけ,そこに解説されていたBASICによるシューティングゲームプログラムの講座に夢中になった。
(注3)当時ソフトの入手は,雑誌に掲載されたプログラムを手打ちするものでした。
(注4)発売後すぐに購入した記憶があるので,中学3年生の冬に購入したのかも知れません。高校入試の直前に買ったとも思えませんが。また,両親も購入には協力してくれて,NHKの番組で安い店があると伏字で紹介されると,TV局まで電話して店を聞き,店に問い合わせてくれました。その店は秋葉原のマヤ電気で,親が電話すると「何台買うの?」と言う,「一般購入者はお断り」とも取れる対応をされ,母親は非常に憤慨していました。結局,父親の伝手で購入しました。
(注5)前述のとおり,ソフトは手打ちするものだったので,著作権だの不法コピーという考えは私にはありませんでした。実際こういう場合は,問題になるんでしょうか?当時I/Oなどの雑誌は雑誌掲載したソフトを2,000円〜3,500円ぐらいで通販していた記憶がありますが,これをコピーした場合はやはり問題になるのでしょうか?
(注6)森田オセロを移植したものは結構いい出来でした。雑誌に投稿すればよかった。
(注7)そうはいっても,その後PC-8001mrkIISRが出たところを見ると,需要はあったのでしょう。
【使用感】
(操作性)現在のマシンと比べるとキーはふにゃふにゃです。しかもゲームをやりまくったため,スペースキーはがたがたになりました(ほぼ全てのゲームがテンキー+スペースキーの操作でした)。記憶媒体はカセットテープなので,いまさら速度がどうとか言う問題ではありません。ただし,PC-8001と互換を取るため,300bps(厳密には300bar)という他機種に比べ遅い速度になっています。しかし,ソフトを入れてやることで早くなったと記憶しています(転送速度アップの市販ソフトも在りました)。また,AIWAが発売したデジタル処理するデータレコーダを購入したため,信頼度も若干上がった気がします。
(グラフィック)160×100モードで16色/320×200モードで4色しかなく同価格帯のFM-7,パソピア,ベーシックマスタLEVEL3MARK5,FP-1100にはぜんぜん負けています。さらに言うなら,にじみの利用できるPC-6001よりも色数が少なく見えます。ただし,その分グラフィックメモリの管理がしやすいため,マシン語でも扱いやすくなっています(2bit[4色]×320×200=16KBをバンク切り替えして使用しています)。
(メモリ)64KBフルに使えます。32KB分はBASICとバンク切り替えして使用しますので(裏RAM),マシン語で使用するとこの裏RAMも使用できます。南青山アドベンチャーをするときなどは,裏RAMに突っ込んで動作させていたと記憶しています。裏RAMの使い方がわかったときは,広大な宇宙を手に入れた気がしました。今じゃゴミみたいな容量ですけれど。
(OS)フロッピーディスクがないと,BASICしか使えません。しいて言えば,他にデータ入出力のツールがあります。これもOSと言えないことはないですが,おまけに近いので使い勝手はとっても悪いです(mon[RETURN]で実行するあれです)。
(ソフト)いまでは有名になった中村光一さんが作成したゲームをかなりやりました。「RALLY-X」「スクランブル」などのゲームはまさに本物の感覚です。いずれWindowマシンに吸い上げて,エミュレータで動かしたいと考えています。(こういうゲームが公然と雑誌に掲載されていたのですから,当時は著作権という考えは,やはり希薄だったのでしょう。まあ,クローンなんで今でも難しい問題でしょうが。)
記:2002年4月21日