クレテック金物ってどんなの?


クレテック・クレテックと書きましても、何の?どんな金物なのか分かりにくいと思います。見てもらうと一目瞭然かな?と思いまして、金物の一部を掲載しました。
右の写真の部材がクレテック金物でございます。

各部位や部材寸法などによりまして、使用金物が異なります。写真はその金物部品の一部であります。



 

クレテックの特徴


本接合金具で在来木造建築構造体を完全に緊結

在来軸組工法の継手部分をすべて金物に置き替え。
「クレテック」で従来の継手部分をガッチリ固定。


軸組木造の完全部材化に成功

従来不可能とされてきた在来軸組工法の完全部材化を可能にしました。
これは仕口の加工やボルトの穴位置に方向性がないために、
柱や梁が左右どちら向きでも施工可能だからです。


熟練技術を要するスミ付け・仕口加工が不要

在来軸組工法では熟練技術を要していたスミ付けや、仕口の加工が「クレテック 」では、単純なパターンの加工で済みますので、非熟練者でも簡単に加工ができます。
施工ミスが大幅に削減されるのと、工期の短縮、製品の品質の一定化が実現出来ます。


ホゾパイプによって土台・柱・桁・小屋束まで接合

「クレテック」には、横架材を接合するあご掛け金物の他にホゾパイプがあります。従来のホゾ加工の代わりにドリルで穴をあけ、パイプを差し込み、ピンを打込むだけで簡単に緊結できます。


間取り・屋根・外観等も自由設計で施工が可能

「クレテック 」は、在来工法がベースとなっておりますので、自由設計が可能です。もちろん、増改築も自由自在です。


在来木造建築物に比べて、外圧(荷重・台風・地震に対して)強度が高い

「クレテック」は、厚さ3.2ミリの鋼板を使用。φ12のボルトとドリフトピンとの組み合わせで、その接合部の強度は、在来軸組木造の仕口強度と比べてはるかに高いことが実証されています。


「クレテック」と木部材のマニュアルで素人でも容易に施工可能

在来工法を基本にしていますから経験者であればもちろん、素人でも組立て工法が用意に分かります。


本金具の使用で工期短縮と人工数の節減ができ、建築費の低減化が図れる

木材の加工が非熟練者で可能なわけですから、大工さんは建方に専念できます。
工期短縮になりますし、現状人員の中でより多くの棟数をこなせるという、大きなメリットが出ます。


 

更に!良く良く考えてみると、クレテック併用工法ですと、
在来工法とツーバイフォー工法の利点を兼ね備えた工法です!

在来軸組工法 ツーバイフォー工法
家全体の荷重や応力を、柱と梁で支える工法

[車で言うと、ラダーフレームボディー]
壁・床・天井(パネル)を立体的に 組んだ箱が一軒の家であり 柱は使わない。

[車で言うと、モノコックボディー]

長所

他の工法とくらべ、プランニングの自由度が高く間取りの家のデザインが自由に設計できる。

窓、ドアなどの開放部を広くとれる。

木材は他の構造体に比べて軽いため地震の揺れに対して大変強い。


長所

箱を組み、一軒の家を造るので柱は使わない。

パネル全体で地震、台風などの横の力積雪などの縦に加えられる力にも大変強い。

なお、気密性に優れ、防火にも力を発揮する。

短い工期で済む。


工場製品の為に、均一した品質である。


欠点

ツーバイフォーと比較して、気密性に欠け工期が長い。(特に湿式工法を多用する場合には工期は非常に長くなります。)

柱と梁の接合部分が一般的なホゾ穴式の軸組なので、極端な直下型地震の揺れには弱くなる。(接合部)

横の力に対しては、筋違い耐力壁で対応するためやや耐力的に劣る。


施工する人間の技量や経験により製品の品質が変化し、均一性に乏しい。

欠点

箱で支えているため、壁に大きな窓やドアなどの開放部を多く広く取り付けることができない。

間取りの変更はできるが、増築は無理である。

設計自由度が少ない。変形土地や間口の狭い土地などの建築は出来にくい。


上記双方の長所を得られ、
なお短所までも克服出来るクレテック工法!



上記「クレテックの特徴」より
・品質の均一化
・接続方法を金物に変えただけで、設計自由度はそのまま
・部材の固着化による気密化が出来る
・工法の簡素化による工期の短縮!
・高強度構造用合板を使用することにより、在来では得られにくかった、
壁剛性向上とともに、高強度の組み合わせである
梁・柱の強固定着を可能にし、
ツーバイフォーと同様なパネル単位の剛性確保が出来る。

などなど強みが一杯です!



さらに、埼玉県住宅建設事業協同組合さんの提案
生涯住宅「パコホーム」にクレテック金物を標準採用!

生涯住宅「パコホーム」は、建設省の外郭団体による
木造合理化システムの認定を受けた高耐久住宅です。

http://www.saitama-j.or.jp/~pacohome/example2.htm

詳しくは上記URLへどうぞ!


更には!平尾建築の施工例にてじっくりと研究してください。




上記の内容を分かりやすくするために・・・・

では、一般の施工例を紹介しましょう。

最もポピュラーな、柱と梁の接続で、金物がどの様に使われ接続されているか。

梁受け用に取付られた、クレテック金物。柱側にはクレテック取付用ボルト穴3個のみの加工で、
断面欠損は皆無。





昔は

上の写真のように、柱と梁を取り合う接合部分には、柱のかけ込みがありました。

通し柱の部分で、4方向から梁が接続する場合にかけこみをすると、柱の残された部分と言うのは少なく、
柱の強度はほとんど失われています

阪神大震災では、この接合部分での破壊による倒壊も数多くみられました。

クレテックの接合方法と良く見比べて下さい。




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