タンポポや
タンポポや 幾日踏まれて 今日の花 踏まれても 根強く忍べ 道草の やがて花咲く 春は来るらむ
詠み人不明 → 前段の俳句と、後段の短歌を併せて言うことが多いようです。 後段の短歌は、私が確認した範囲でも、約60年前には既に存在していたようです。私の母は、  若い頃から「踏まれても 踏まれても 根強く忍べ 道草(道芝)の やがて花咲く……」と、  うろ覚えで言っていたようです。 「道芝」ではないか、と言う人もいるようですが、タンポポですから「道草」だと思います。 似たような歌に、「花の(何も)咲かない 冬の日は 下へ下へと 根を伸ばせ」というものが  あります。これも、私が知る範囲でも、20年以上前から存在します。詠み人はわかりません。  これに付け足して、「やがて花咲く ……」と詠む人がいるようです。 上記の俳句・短歌が何を言いたいのかは、自ずとおわかりだと思います。人間は苦労し、年輪を  重ねるにつれて、この句・歌が一層味わい深くなるようです。                                   2004年01月掲示