ある日のR探偵事務所。 探偵R「!?
何だこのダンボールの山は!」
助手「あ、実家から送られてきたんです。
家の建て替えをするらしくて
自分のものは自分で整理してくれって。」
探偵R「だ…大迷惑だ。」
助手「すぐ片付けますのでご心配なく!」
ガサガサ・・・
助手「…ん?
これは…!
懐かしいな〜!」
探偵R「ん?何だその地図は。…中乃村?」
助手「故郷なんです。これは夏休みの自由研究ですよ。」
探偵R「君が書いたのか?」
助手「勿論ですよ!」
探偵R「君は本当に地図が好きだな…。
…しかし地図を描く自由研究っていうのも
またベタな…。」
助手「違いますよ!
調べていたのは、この村の旧名です。」
探偵R「旧名?」
助手「はい、昔は違う名前の村だったらしいんですが…
どこにもその記録が残っていないので
調べてみようと頑張ったんです。」
探偵R「昔の名前と村の地図に何か関係あるのか?」
助手「お婆ちゃんが言ってたんです。
『地図を作ればわかるかもしれないね。』って。」
探偵R「教えてくれればいいのに…。」
助手「それがあまり良い名前じゃなかったみたいで…。」
探偵R「で、結局なんて名前の村だったんだ?」
助手「いえ…地図を作った所で満足してしまって
結局は解けませんでした。」
探偵R「典型的なパターンだな…。
というか地図の下の方にに旧地名跡と
書いてある場所があるが…
そこに書いてなかったのかね?」
助手「いえ…昔は書かれていたらしいですが…
削られて消されていました。」
助手「その旧地名跡の石碑から南乃村へ続く長い道は
『新道』で昔は無かったと、お婆ちゃんがヒントを
くれた記憶があります。
勿論、高速道路も線路も無かったらしいんですが
…Rさん、わかりますか?」
探偵R「あのね…。
君が解けなかったものを
私が解けるわけないでしょう?」
助手「………そんな自信たっぷりに言われても…。」
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