第24回 
小石川
後楽園
     中国趣味ゆたかな深山幽谷
 江戸時代初期、寛永6年(1629年)に水戸徳川家の祖である頼房が、その中屋敷として造ったもので、二代藩主の光圀の代に完成した庭園です。庭園は池を中心にした「回遊式泉水庭園」になっており、随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、中国趣味豊かなものになっています。
 後楽園の名は、中国の范仲淹(はんちゅうえん)「岳陽楼記(がくようろうき)」の「天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」から名づけられました。
 なお、後楽園は国の文化財保護法によって特別史跡・特別名勝に指定されています。この二重指定を受けているのは、全国でも後楽園、浜離宮、金閣寺などです。