1999.11.23
赤い糸なんて 信じてなかった
浜崎あゆみに作詞をさせよう、と最初に考えた人は実にえらいと思う。
彼女は、職業的作詞家にはぜったいに書けないような詞を書く。
ふだんはあんなに「頭からっぽ」を装っていながら…。
いや、「装っている」というのは違うのだろう。
きっとどちらも彼女の、いや彼女が代表する世代の女の子たちの、本当の姿なのだ。
この曲は浜崎あゆみが本格的にヒットし始めた最初の曲だ。
この頃の彼女は、まだどこか自信なさげで、
サビの部分の高音のリフレインはある種耳障りであると同時に、
聴いていてとても切なく感じられた。
もちろん、この曲が有線放送でよく流されていた時期がちょうど、
ぼくがテレクラに通い始めた時期と重なっていたのも、
そういう感想と関係あるのだろう。
届きたい いつか私は私に
あなから見つけてもらえた瞬間
あの日から強くなれる気がしてた
自分を誇ることできるから
みんな、誰かに見つけてもらいたがっているような気がした。