第2回 「2日目 -- 雨のち晴れ」
4/28 7:00 気持ちよい目覚め。
1晩寝て疲れもすっかり回復している。
心配していた筋肉痛も全くない。
今日も調子良くいけそうだ。
ふと、窓の外が暗いことに気づく。
むむむ、そういえば2日目は天気が崩れるようなこといってたぞ。
窓を開けると案の定雨が降っていた。
それもかなり強い降りだ。
雨の日に箱根ごえして骨折したことがある。
無理はしたくない。
結局部屋でしばらく様子を見ることにする。
9:00にもう少しでなろうという頃、
雨足がいくらか弱まったように思える。
すかさず防水カバーをかけた荷物を担いで外に飛び出す。
これなら行ける。ちょっと遅い出発になった。
富士から先の国1は海沿いを走っていて、ほとんど起伏がない。
しかし、それも車に乗っていての話。
自転車の通れる歩道は、まっすぐに走っている車道を
ある時は離れ、ある時はくぐりして行かなくてはいけない。
国道なんてものはもともと自動車のために整備したもので、
歩行者や自転車はないがしろにされている。
「ここから歩行者、自転車通行可」の標識が
どこからもアクセスできそうもないところから始まっていたり、
「通行可ここまで」の標識があっても、
車道を行く以外にどこにも逃げ場がないなどというのはしょっちゅうだ。
そんなときは、
「しかたねーー」
などと叫びつつ車道に飛び出していく。
まだ一瞬なら4、50Km/hは出せるので、
それほど車の迷惑にはなるまい。
(十分なってるか?)
そんな中で嬉しかったのは静清バイパス沿いにある、
サイクリング用の道路。
海を見ながら何の障害物もない広い道を
目一杯飛ばせる。
例によってアクセスしようもないところから始まっているので、
他の自転車が来る心配もない。
(だいたい雨の日にサイクリングする物好きはいない:-P)
そうしてどのくらい走ったろうか、
ふと前を見ると行きどまり。
今までは少なくとも車道に出る道はあった。
こんどはまさにどこにも行き場がない。
50mほど戻った辺りにくぐる道を発見した。
しかたない、降りるか。
気持ち良くさせておいて最後まで行かせないとは…(意味不明)。
そこからはバイパスからちょっと離れた旧道を行く。
カマボコや桜えびの誘惑と戦いながら、
(だって絶対持って帰りたくなるもん、荷物になるじゃん)
やがて再び海沿いの道にぶつかる。
静岡はもう少しだ。この時点で11:00
京都まであと350Kmなどという看板が見える。
そろそろお腹がすいた。
朝食の後に何も口に入れていないことに気づく。
しかし、今日は昼食にはここと決めてあるところがある。
静岡の先だ。もう少しの我慢。
静岡駅前を通過したのはまさにお昼時。
今日はまだ堅気の人はお仕事している日。
かなりの数のサラリーマン、OLが出ていた。
駅前は車の数が多い。
自然と歩道を行かざるを得なくなる。
静かな日常に割り込むようにして、
駅前の集団の間を通過していった。
12:30頃、丸子(まりこと読む)に近づく。
ここには目的のトロロ汁屋がある。
丁字屋(この辺りの元祖みたいなもん)にたどり着いた時には
目が回りそうなくらいお腹がすいていた。
が、しかし。
「木曜日は定休日です。」
がびちょーーん。しまったぁ。
似たような境遇らしいおばさん集団を後目に
力なく漕ぎ出す。昼食はどうしよう…。
しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
100mほど行った辺りにトロロ汁の看板発見。
このさい丁字屋じゃなくてもいいや。
上からの雨と、下からの泥はねでボロボロになった格好のまま
店先に立つ。入れてくれるかなぁ。
「すみませーーん」
「いらっしゃい」
「こんな格好ですけどいいですか?靴下は脱ぎますんで」
「あ、いいですよ。どうぞどうぞ」
素晴らしい、静岡県民!
持っていたタオルで足を拭うと、
どかどかと畳の部屋に上がる。
さすがにそのまま座るのは気が引けてタオルを1枚ひいた。
2合くらいの麦ご飯が入ったおひつと、
浅めのどんぶりにたっぷり入ったトロロ汁を平らげた後、
ストレッチしながらしばしの休憩。
やがて予約の団体さんが着いたのを潮に外に出る。
すっかり満足してまだ霧雨の残る国1に戻る。
今日の目的地浜松までは60Km。
しかしここからまた車道と離れることが多くなった。
その最たるものが宇津ノ谷トンネル。
見事にトンネルだけ自動車専用になっている。
一応右に道があったので進むと、
それが宇津ノ谷峠を越える道だった。
前に兄のラリーもどき遊びにつきあって車では来たことがあったが、
自転車で登るとその勾配は半端ではない。
しかし、箱根の時のように降りたりしない。
グイグイと進んでいく。トロロパワー。
後はひたすら車道を進む。
14:00には掛川についた。
しかし、ここで再び峠ごえが待っている。
多少歩いたがもう脚が変調を訴えることはない。
峠の頂上についた頃にはいつのまにか雨もやみ、
日ものぞいてきた。
後は下るだけだ。
ひたすら下るだけ下ると、
浜松から目と鼻の先に来た。
まだ時間はある。
行けるだけ行ってから宿を探そう。
浜松市に入ると道も広くなり、
歩道も整備されている。素晴らしい。
ところで、この辺りから名古屋までのガソリンスタンドでは
必ず女の子がチェッカーフラッグを振っていた。
東京ではたいてい人形がやっているやつだ。
この辺は女性がしいたげられとるなぁ、
などと思いつつ走っていると、
ガソリンスタンドの姉ちゃんに声援を送られる。
よっぽど暇なんだなぁ。
(ちなみに、志賀から先、京都、大阪では男も旗を振ってた)
コンビニを見つけて地図を買う。
実は浜松までの地図しか持ってなかったのだ。
それを見ながら電話で宿探し。
民宿は浜名湖周辺に固まっていた。
例によって国1沿いの民宿を見つけ、
そこまで25Kmくらい走る。
途中で道に迷ったりしたために(道なりにいったのにどうして?)
結局着いたのは17:30になってしまった。
用意してくれた焼きざかなと刺身の夕食に舌鼓を打ち、
10畳はあろうかという広ーい部屋のすみっこで寝た。
(広い部屋なんだから真中に寝ればいいのに、何故か隅に行く人のさがよ)
結局2日目も予定の浜松市を通過して浜名湖まで来てしまった。
2日目 9:00〜17:30 走行距離151Km (計323Km)
つづく