第4回 「4日目 -- 鈴鹿越え」
4/30はちょっと朝寝をして7:30に起きた。
すっかり余裕な日程になってしまった。
下手すると5/2の神戸での宴会に間に合うどころか、
1日はやく着いてしまうのではなかろうか。
ちょっと寂しい朝食を食べてから、
8:30に出発する。
風が気持ちいい。
実はゆっくり出たのにはもう一つ訳がある。
財布が危ないことに気づいたのだ。
移動はほとんどただで、
ほとんど食べ物にしか使ってないのに、
この減りはいったい…。
そもそもいくら使ったかチェックしておこうなんて気が
さらさらないのがいけないのか。
とにかく、銀行を探さなくてはいけない。
銀行が載ってるほど詳細な地図は持っていないので、
目で探すしかない。
1つくらいはあるだろう。
もし、出てすぐの桑名市あたりで見つかったりしたときに、
まだ営業時間前だったら悔しいから、
遅く出たというわけだ。
大きな橋をいくつか渡っていると、
やけに工事のおじさんとか、
クレーンが仰々しい川に出くわした。
河口を見るとでっかい水門がデンと構えている。
美味しんぼでさんざん叩かれていた、
長良川河口堰だな。(違ったりして)
必死になって自然を壊している人たち。
ま、がんばってくんな。
さらに銀行を探しながら先へ進む。
大きな街にはさしかかるのだが、
銀行らしき建物は一切見つからない。
今日下ろせないと、野宿しかない。
えーーん。お風呂入りたいよぉ。布団で寝たいよぉ。
とうとう四日市まで来てしまった。
ここで見つからないと峠を越えてしまうまで
見つからないだろう。
やばいかもしれない。
走りながら一瞬高いところから街を見下ろすような
形になるところがあった。
む、あれは三菱の色。菱形も1つ覗いていたように見える。
あれは三菱銀行に違いない。ラッキー。
しかし、すぐ近くにあるように見えたのに、
行けども行けども銀行が見えない。
見間違いか?
それとも道が違うのかなぁ。
交差点で暇そうなおじさんを見つけて尋ねる。
「ここから50mくらい行った左にあるよ」
ん?
交差点を越えて次の信号に来たくらいに
「三菱銀行」
の看板が。
四日市、素晴らしい!
財布を充填して国道を進む。
四日市からは鈴鹿峠の方に向かう道となる。
ゆるやかな登り坂が続くが、
全然負担にならない。う、今日はパワーの源がないぞ…。
お札パワー?そんなものねぇー。
ともかく、登り坂でも大してペースを落すことなく、
進んでいく。
地図で見ると、
国道1号は山脈のなかでも一番低いところ
(鞍点といえば一部には通じやすいのかな?)
を通っているようで、
箱根のように激しい登りはないはずだ。
今日は割りと楽に行けるんじゃないか?
鈴鹿峠ってもうすぐか?
ふと、道路標識に「鈴鹿峠18℃」の文字があった。
もうすぐもうすぐ。
そこから数Km来たところだったか、
もう一つ道路標識を見つけた。
「長い登り坂 6%」
げげげ!今までのはほんのお印程度だったのかぁ。
ここからが本番だったのね。
6%というと自動車ではほとんど気にならない勾配だろう。
自転車でも普段だったら平気だと思う。
しかし、今日は何故か腰が痛い上に、
四日市を過ぎてから自動販売機がないために
水分の補給が全くできていない。
あぁ、水筒くらい持ってくれば良かった…。
見ためでは全然いけそうなのに、
漕いでみると数100m行ったところで駄目になる。
うー、水をくれーー。
しかたなく歩き出す。
トレーラーやでかいトラックが近くをかなりのスピードで抜いていく。
時刻は11:30を過ぎた。
お腹もすいたなぁ。
どのくらい歩いたか、
1つトンネルを抜けたところで先が下りになっていることに気づく。
やっとこ、峠に来たぜ。12:00を過ぎたくらいだ。
それほど経ってないな。体感時間はゆうに1時間は越えていたのだが。
峠の茶屋(要はドライブインなんだが)に飛び込む。
喉は乾くし、お腹もすいているので、
ウェイトレスの態度が悪いのも気にならない。
ここは何も売りになるメニューがないらしい。
しかたなくショウガ焼き定食を食べる。
今は腹に入れば何でもいい。
それほど休まずに外に出る。
あとは下り坂だ。自転車の上で休める。
苦労して登った後の下り坂ほど気持ち良いものはない。
かなり下った頃、
歩道に怪しい集団(5、6人)を発見。
大きな荷物を背負って、
助さんが宿に目印でかけておくような笠を持っている。
笠には何か書いてある。
「日本橋 → 京都」
………。
なにーー!ひょっとして、日本橋から京都まで歩いて行ってるのぉ!?
よっぽど声をかけようかと思ったが、
恐くてできなかった。
上には上がいるもんだ…。
ふと、左鈴鹿サーキットとかいう標識を見て、
例のフジテレビでF1のテーマに使ってる音楽が頭をめぐる。
ついついスピードが上がる。
といっても、F1に比べればせいぜい10分の1の速度なんだよなぁ。
やがて下り坂も終り、滋賀県に入る。
今日は琵琶湖のほとりで休もう。
こころなしか車の運転手の
パンチパーマ度、サングラス度が上がっている気がする。
関西に入ったことを妙に実感する。
そういえば車の運転は地域によってひどく差があることが分かった。
関東ではわりと紳士的で、向うが行けそうな時でも待ってくれる。
関西は実利的といおうか、行けると判断したらさっさと行ってくれる。
どちらもこちらとしてはやりやすい。
一番困ったのが名古屋周辺の運転手で、
車しか見てない。ひょっとしたら車も見てないんじゃないんだろうか。
路地からいきなり飛び出してきて、3回はひかれそうになった。
人口比事故発生率が一番だというのもうなずける。
今日は琵琶湖のほとりにこだわって、
1号からは10Km以上離れたところに宿をとってしまった。
途中で天下一品というラーメン屋を見つける。
けっこう関西では有名らしい。
うまいと評判だったので入ってみた。
こってり味にしたのだが、
ダシの味がもろに出ていて、チャーシューも肉の匂いがする。
慣れればやめられなくなりそうな味だ。
このあと神戸の友人と行くのを含めて3回行った。
すでにやめられなくなってるかも知れない…。
目的地はすぐそこだ。なんとか無事に着けそうだな。
4日目 8:30〜16:00 走行距離123Km (計584Km)
つづく