その4 八雲〜余市

4.1 かにめし

4月30日、八雲を7時前に出る。
昨夜前線が通過したおかげで前日までの夏まがいの日和から一転、 北海道らしい寒さになった。

すぐに見つけたコンビニでバナナを買って1本を朝食とする。
八雲から長万部までは海岸沿いの平らな道だ。
地図では交通量が多くハイペースと書いてあるが、 朝早いせいかほとんど車は来ない。

8時長万部着。
ここではかにめしを食べなければならない。
義務

駅弁でも有名なかなやに行ってみる。
8時30分の開店を待ち飛び込む。
開店直後の店はバタバタしているが構わずかにめしを注文。
ご飯の上にかにの肉がいっぱい乗っている。
が、まずい。味も香りもない。
ひょっとして朝一番だったのがいけなかったかな。

失意のまま先へ進む。
長万部からは海に別れを告げ、倶知安までゆるやかに登る。

ふと、空き地に捨てられて錆々になった電車の車両発見。
ずいぶん堂々と捨ててあるものだ。
ん?電車が走ってきて止まったぞ。
げー、あれで駅 なんだー。

4.2 ハラヘッタ

道が広い。
風が強いが追ったり向かったりでそんなに邪魔じゃない。
車もほとんど通らない。
どこまでもまっすぐ続く道の脇には牧場が広がり、
遠くには雪をいただいた山が見える。
北海道って感じの風景 になってきた。

景色がいいと腹が減る
黒松内町に入って市街地っぽくなってきた。
小学校の脇を過ぎたあたりの交差点にラーメン屋発見。
ジモティーで溢れんばかりの盛況 だ。
うまい。思いがけない掘り出し物だった。

感涙にむせびながら先をいく。
それほど急ではないものの大きくうねったような道が続く。
東北行で消耗していた体は北海道に来てから いつの間にかたくましく復活している。
やはりうまいメシに限るわな。

4.3 蝦夷富士

蘭越町に入ると平らでまっすぐな道 になってきた。
お、消防車だ。スピーカーから火の用心を呼びかけるアナウンス。

「最近、煙突の故障による火事が発生しています」
「ストーブの給油中に発生する火事が増えています」

おいおい、今何月だ?北海道、おそるべし。

倶知安は後方羊蹄山のふもとにある。
別名蝦夷富士と呼ばれるこの山が遠くに 見えてきた。
まさに富士山と見まごうばかりの見事な姿。

道沿いの家の庭には日陰に雪が残っている。
道理でちょっと肌寒くなってきたと思った。
標高も高くなってきたんじゃないかな。

どのくらい走ったか、やっと後方羊蹄山の登山口が見えた。
山もこんなに近くに 見える。
頂上が雲に隠れている姿に1秒間ほど故郷を思う。

4.4 ハラヘッタ2

倶知安、共和町を過ぎて仁木町に入ると下るだけだ。
漕がずに進む。
さ、寒い。
気温は15度前後、汗の蒸発による冷えも手伝ってかなり寒い。
バッグからGパンを取り出す。
弘前城見物で使うためだけに持ってきたが意外なところで役立った。

寒いと腹が減る
うどんの垂れ幕を見つけて入る。
頼むのはカルビ丼とうどんのセット。
午後3時なんて時間にいる客は私くらいのものだ。
ときどき来る客はすべてソフトクリームを買っている。
このくそ寒いときによく買う ものだ。

仁木町、余市町はさくらんぼをはじめとする果物で有名なところらしい。
至るところにさくらんぼ畑があり、ワインも売っているらしい。
北海道といったら海産物しか思い浮かばなかったよ。失礼つかまつった。

余市で宿を見つけ、今日5食目となる晩ご飯を食べる。
当然お代わりは3回。