大正時代に祖父石田俊雄は(私の名前も俊雄で祖父にいただいた)、現在の地に石田眼科を開業した。以前は、呉服屋さんだったらしい。道路に面した蔵を病院として改築した。蔵そのものは明治時代中期に建てられたようだ。 蔵を病院に使うなんてよく考えついたもんだ。
昭和23年に父石田恒雄が引継ぎ、内装に手を加えさらに、外装もタイルや塗装を施し蔵の感じを抑えたようだ。
左の写真は、診察室の天井にあった天井飾りである。ロココ調とでも言うのか、なんとハイカラなこと。そして、受付兼薬局窓口。昔は、皆こんな感じだったのだろう。懐かしむ声が聞こえそうだ。
それにしても、大正ロマン漂うこのたたずまい。外玄関のアルミサッシのガラス戸は別にして、 中に入ると年月を感じさせる柱とそれに囲まれた木枠のガラス戸。 畳の待合室にコンロとソファーのミスマッチ。待合室というよりは、寄り合い所といったところか。 そして、夏は扇風機である。なんとものんびりした風景ではないか。
正面のガラス戸を開けると診察室である。
一歩診察室に入ると、左側手前に暗室、その向こうに手術室がある。右側手前に処置ベッド、右奥が診察室部分である。
懐かしむだけなら、このままにしておきたいのだが、そうもいかないので外観は そのままにして平成9年4月から三代目である私石田俊雄が内部の改築改装工事に着手。バリアフリーをはじめ患者の皆様に満足して頂ける設備、環境を目指しました。
かくして、平成9年9月17日に石田眼科医院はリニューアルオープン致しました。
平成10年8月に三代目の私石田俊雄が石田眼科医院院長となり、同年10月に医療法人となりました。