長男の幼稚園のお友達のHクンのお父さんは虫取り名人です。Hクンのお父さんは生まれも育ちもM市だそうで、東京近郊のM市周囲の山林で、虫取りポイントのありそうな所をとっても良く知っています。まだまだ暑い9月のある日、いいだけはHクン一家と合同虫取りに出かけました。
Hクンのお父さんに教わって分け入った林の中で、クヌギやコナラの木の甘い樹液が出ているこんなところは、カブト虫やクワガタ虫をはじめとする昆虫があつまる重要なポイントです・・が、暑いとはいえさすがに9月。ポイントには虫はいませんでした。が、
Hクンのお父さんの指導で根っこの腐葉土を掘り返すと、小クワガタ虫の成虫がわんさか見つかりました。カブト虫は1年で死んでしまいますがクワガタは条件さえよければ成虫のまま2-3年は生きるそうです。
水系の生き物ではタイコウチやヤゴ、ザリガニなんかもとれますが、なんといっても子供にはカエルが一番のともだちです。
ところで、世の中には犬や猫が好きで飼っている人は大勢いますが、死んだ犬や猫の剥製を集める蒐集家、「コレクター」はまずいない訳です。これが昆虫などの小動物になると事情は違うようで、いわゆる「虫屋」、昆虫愛好家には、その形態学的特徴、精緻な形態にひかれて標本を集める「コレクター」と、生きものの生態にひかれて、ともかくなんでも飼ってみたい、という「ブリーダー」の二種類の人々があるような気がします。手塚治虫や解剖学の養老先生などの正当派昆虫愛好家の大部分はたぶん前者すなわちコレクターで、ごもく生きもの飼いは高尚な趣味にはなり得ないような気もいたします。なにより昆虫などの小さい生きものの寿命は大抵短く、すぐ「死にもの」になり、ウジがわいたり悪臭を発生したりしてしまいます。亭主も子供の頃捕ってきたカエルとお風呂に入っておこられた記憶があります。しかもカエルは生き餌しか食べないので、結構飼育が大変で、やはり飼っていた犬のウンコにたかるキンバエを捕まえては食べさせていました。こおいった話にピンときたあなたは「机の上で飼える小さな生き物・木村義志・草思社」という本を読むことをお勧めします。
「亭主の道楽」でご案内のように、亭主の趣味は野生の癌細胞を捕まえてきては飼うことです。もう、とにかく癌細胞ほどかわいい奴は世の中にいないなどと思うわけですが、その発端は子供のころの虫取りだったような気がします。
親ばかですが、虫取りの好きな子供達でよかったと思います。