しばし更新をさぼってたら夏になってしまった・・・。
一坪もない家庭菜園に、5月に植えたとまとの苗は、早くも大人の背丈ほどになり、まだ青い実は子どもの握り拳をはるかに越える大きさになりました。そんな7月はじめの日曜日、以前から気になっていた近くの谷戸に出かけてみました。
「谷戸」の定義について詳しくはないのですが、いいだけ近辺の谷戸はどれも似たような構造です
小高い丘(B)のてっぺんからちょうど大男が股を開いて寝ているようになだらかな尾根(A)が左右に広がります。Bのふもと(大男の股ぐら!)には、しばしば**川の源流と呼ばれる自然のわき水があり、飲料水以外に農業用水として利用するためのため池(C)があり、ため池からは左右の尾根のふもとを小川(D)が流れています。この水を利用した田んぼ(E)が数百メートル続きます。したがってこの田んぼ(谷戸田)は奥にいくほど標高が高く、面積は狭くなっています(一種の棚田?)。上の写真はちょうどDの小川の土手からB,C方向を写した感じです(おわかりいただけますか?)。
小高い丘(B)には猛禽類が生息し、Aの雑木林は薪炭林として生活の役に立つ以外に、カブトムシやクワガタの宝庫であり、サワガニやカワニナ・タニシが群生するDの小川やEの田んぼには夏ともなるとホタルが飛び交うという景色、これに鎮守の森とひなびた神社があれば・・そう、となりのトトロそのものの景色になります。
たまたま農作業の途中のおじさんにあって、いろいろお話を伺うことができました(おじさんが手に持っているのは(わかりにくいのですが)モグラ取りのわなです)。先祖代々この土地を耕してきたこと、源流のわき水が以前はこんこんと湧いていたのに開発によって地下水脈が変わって、どこが源流かわからなくなっていると言うこと。毎年みられていたホタルが昨年と今年はみられなくなってしまったこと。上流の田んぼで農薬を使うヒトがいるらしいこと。おじさんは未だかつて農薬を使ったことはなく、そういう伝統的な「農」の技術がすたれてきていること・・などをアグレッシブに小一時間ほど語ってくれました。
あとでわかったことですがこのおじさん、やはりただ者ではなく奈良川源流域を守る会の会長さんでした。