父兄の独り言(紆余曲折)



3月28日
ピンポーン!「牧野さん!」
そこには、校長先生が立っていました。
「今日は!良い知らせを持ってきました。なんとか、顧問の先生がみつかりましたよ。」
私は、小躍りしました。
「1年目は同好会からですが、ソフトボール部として活動してください。」

3年前の萬純の日記の抜粋です。

二年たってもう6年生、最初の試合はかすがはいです。
とても寒い季節だけど三位までに入れるようがんばりたいです。
もうすぐ、中学生、4年生の時の監督が中学にソフトボール部を
作ってくれると言っていた。
もし、それが本当だと、ソフトボール部に入ってまた三年がんばりたいです。
そして、中学校卒業。もうソフトボールはないけれど9年ソフトボールを
がんばったように勉強やほかにもいろいろなことをがんばりたいです

当時、学童の監督だった頃の約束を果たせました。
ソフトボール部を作るには8人揃っているこの子らの時にしかない!
縄手東のソフトボールの継続とソフトボール大好きな学童たちに
道をつけてあげるのがほんとうの指導者の責任だと・・・・・
1年前から、中学校の校長先生に月に1〜2回のご挨拶。
毎月、毎月・・・・。
最後は校長先生も、私たちの熱意に協力してくれることになり
なんとか創部することが出来ました。
この山川校長先生は、まだまだお若いのに家庭のご都合より
創部と同時に退職されました。
山川校長、置き土産として
ほんとうに素晴らしい贈り物を頂き有難う御座いました。
今年、ソフトボールだけではなく、野球部、バスケット、バレーなど
大阪府下でも、かなりのご父兄の方が、クラブ創りに駆け巡られたと
聞きます。
でも、顧問のなり手がなく、ほとんど夢破れたと聞きます。
そんな中、幸せな縄手北中学校ソフトボール同好会の創部。
絶対につぶさせない!
つぶれちゃいけない!
それに、未経験でも
「子供達のためになら!」と苦労を承知で引き受けてくれた
初代監督「ちょう先生!
部員達は先生のことを一生忘れないでしょう!
ありがとう!!


4月24日初練習

今日はいよいよ初練習。
集まったメンバーは、元縄手東学童ソフトボール出身者ばかりか?
今年は、仕方がないか?と思いきや、
2年生で、全くソフトボール未経験のさきが入部。
1人でもほんとうに嬉しい!
経験者ばかりの身内チームだけにはしたくない。
あくまでも、中学生のソフトボール部であって特殊な人の集まりではない。
まじめに、こつこつやっていればそのうち、興味をもった生徒が
集まり、所帯も大きくなると信じ、ノックバットを振った。

2年3人、1年7人の10人からスタート。
試合するのにもぎりぎりのメンバー。
でも、やるしかない。
初代キャプテンは、茜。
バレー部を退部し、大好きなソフトボールをするために帰ってきた。
娘の天音、これもまた親の気持ちを察し、
バトミント部を退部し、ソフトボール部に。
二人は、2年前の学童のバッテリー。
1年のブランクをどう克服するかが鍵だ。
未経験のさき、足が速く、力も強いボールを怖がらず、絶えず声をだす。
性格は、男そのものだ。
すぐにうまくなるだろう。
1年生は、一ヶ月前まで、私とともに練習をしてきたメンバー。
三号ボールに対応する体つくりから始めたい。

6月5日(初練習試合)

練習を開始して、一月強。
6月12日は、全日本中学生ソフトボール大会の予選会に出場予定。
このままでは、ぶっつけ本番で試合に出場することになってしまう・・。
1度だけ他校の練習試合を見学に行っただけ。
それも、四条畷学園VSバンビーズ
中学ではTOPクラスの戦いだ。
四条畷学園の「大原」「小林」の投げるボールに部員達は
恐怖を感じていた。
速い!速すぎる!あたったら痛い!
このまま試合にのぞむのは、力を出すまでに
雰囲気に飲まれてしまう。

そんな不安の中、花園中学の先生が練習試合を引き受けてくれた。
5校が集まっての練習試合。
創部初めての対戦相手は「池島」
学童の頃に活躍した、メンバーがごろごろいる。
初回、ファーボールの咲子を二塁において
なんと、天音がレフトオーバーのタイムリー。
縄北の運動場なら間違いなくランニングホームランだ!
三塁まで進んだ天音を4番茜がきっちり犠牲フライを打ち上げ
久しぶりの試合のためにタッチアップを忘れスタートが遅れた
天音の執念のヘッドスライディングで2点先行!
しかし、そんなに世の中は甘くなかった。
先発彩夏、立ち上がり球が走ってると思ったのだが
1アウト後、ピッチャー前のバンドをファーストに悪送球。
動揺したのか、4連打をくらいあっという間に5点を失いノックアウト。
その後、天音、美咲が踏ん張り追加点は許さなかったが
5vs2の貫禄負け。
でも、部員達は初めての試合がよほどうれしかったのか
勝敗よりもゲームを楽しみ元気一杯。
次の試合は、弥刀中学
彩夏、天音の継投で5vs0の完封勝ち。
ちょう監督初勝利!!
次の花園中学戦、試合が楽しくて仕方がなくなった部員達に
何かが取り付いたのだろうか?
打線が爆発し
19vs0の完封勝ち。
美咲の完璧なピッチング。
ソフト経験なしのさきが強烈なレフト前ヒットを2本もカットばし
どないなってるねん?って感じ。
ただ、この試合後で感動したのは、
キャプテン茜が放った言葉。
勝って、喜んでそんな話をするのかと思ったが
「花園中学の子と仲良しになってん!」と
まだあどけない顔に笑顔を一杯にして
言った言葉だった。

6月7日新入部員!!
ソフト部に新入部員が!。
1年生で、ソフトボール経験はないけど
陸上経験がある、荒金という
すばしこそうな子。
頑張ろうぜ!!

6月12日全日本中学校大会予選
朝から雨模様の大会初日、それも第一試合。
交野三中で、おこなわれる。
対戦相手は、梅南中学。
復活縄北中学のはじめての公式戦相手。
先発は、雨に強いはず?の彩夏。
初回、地面を気にする彩夏。
雨でぬかるみコントロールが定まらない。
ファーボールと失策で1点をとられる。
対する縄北は、ボール球に手をだし、なかなかチャンスをつくれない。
2回の梅南の攻撃、ファーボル、ヒット。大ピンチだ!!
センター咲子の超美技でツーアウト。
これで乗り切った?かと思った瞬間
次打者のサードゴロを景子が暴投!(TOT) (T_T) (:_;) (:o;) (;O;)
三点を計上し4vs0・・・。
その回、依然彩夏の制球が定まらない。
仕方がないが、ピッチング練習もしていない
美咲にスイッチするしかない。
その美咲、なんとか敵の攻撃をかわし、無失点できりぬける。
その後、しり上がりに調子が上がってきた美咲。
上級生相手にも、完璧なピッチング。
4回、強くなってきた雨が幸運をもたらす。
相手投手が、制球を崩しファーボールを連発。
雨でまったくストライクがはいらない。
押し出しで、ついに同点。
ツーアウト満塁で、天音。
絶対に、上げるな!という忠告を無視し、
「ポカーン!!」ショートへのフライ(あかんがな!!・・)。
しかし滞空時間の長いフライに、思わず
「何が有るかわからんから走れ!!」と檄を飛ばす。
そのボールを、ショートがポロリ・・・・!!
やっぱり、何がおこるかわからん!
この間に、1塁走者まで帰り、7点目。
その後、彩夏のホームランまで飛び出し。
あれよあれよと10点奪取。
その点を、美咲が守りきり、10vs4で大逆転の勝利。
雨が幸運をもたらしてくれた。

6月19日(対久米田戦)
雨で、順延になった久米田戦。
相手は、学童の時の八木南の選手が沢山いる。
一昨年、昨年の学童全国大会経験者がいる強豪チームだ。
先発は美咲。
初回から、がんがん飛ばす。
美咲は、一段と球が速くなり、インコースに切れ込んでくる
この球はなかなかフェアーゾーンには、入らない。
ほんとうに楽しみな1年生だ。
この試合、美咲のナイスピッチング、咲子・萬純の好守備で
何とか最終7回まで、0VS0の好ゲーム。
久米田に勝てると思ってなかったベンチは、気負いも、緊張もなく
ゲームを楽しむことが出来た。
それにしても、まだ三号ボールで2ヶ月しか練習をしていない子供達の成長ぶりには恐れ入る。
やはり、キャプテン茜の存在が大きい。
できたてのチームを、一生懸命に引っ張っている。
頑張れ茜!!
7回の裏、縄北の攻撃。
引き分けでも大収穫と思ってたのに、ワンアウトから彩夏が三遊間を破るヒット。
本来ならば、景子にバンドをさせてツーアウトランナーなしから
代打の切り札、「元気印さき」で勝負のはずが
何を間違ったのか、彩夏のヒットで、いきなり
「代打さき」を告げてしまった。
あ、間違った!!とつぶやいたのを「さき」は聞いていた。
「監督!何間違ったん?」
「ええから、おもっきり打ってこい!」
こんな会話をかわし、内心はえらいこっちゃ・・・(TOT)
とほほ・・さき打ってくれ!!

そのさき、初球からがんがん振り回す。
2球目、ボテボテのキャッチャー前のゴロ。
ボールはファーストへ。
さきはアウト
セカンドランナーの彩夏が飛び出している!!
あかんがな!!
ファーストからセカンドへ送球!!
・・・・・・・・・・
やっぱり何があるかわからない・・・・
そのボールがセカンドをそれセンターに・・。
彩夏サードに走るも、俊足のはずが遅い!!
センターからサードへ!!
この球がハーフバウンドになり、後ろに後逸。
その間に彩夏が、へろへろになりながらホームイン!!
インケツ監督が、中学ではラッキーな試合を2試合もプレゼントされた。
まさか、勝てるとは思わなかった久米田戦。
この勢いで、2次リーグも!と行きたいところだが、
やはり、インケツは待っていた。
次の対戦は、「四条畷学園」と学童のころのオール松原の選手が占める
「松原三中」。東西の横綱と十両の対戦だ。
でも、十両が東西の横綱に対戦なんて相撲ではありえない。
考えれば、ラッキーなことだ。
思い切り胸を借りて、散っていくつもり。
子供達には、80分戦おう!と言ってきた。
コールドだけは避けたい・・・。
6月15日(縄東コーチをやめる・・)
現監督に、
「縄東のコーチをやめます・・。」と伝えた。
理由は、いろいろあるが一番は、中学に専念したいというところか・・。
私が抜けたところで、強力なコーチ陣はきっと今以上のよいチームを
作ってくれるだろう。
それと、Topを経験したものが、コーチとして残ると
目に見えない、いろいろな問題が起こるということを痛感したからだ。
でも、縄東には愛着がある。
平成7年に、三つの子供会が連合して以来、9年間
喜怒哀楽をともにしてきたチームだ。
寂しいけれど、仕方がないか・・・・。
これで連合になってからいる生え抜きの
コーチがいなくなり、新しい縄東が誕生することになる。
活性化されて、きっとよい方向に行くだろう・・。
最後に、
「縄東!ファイト!!」

6月16日(日本一のインケツ監督)
縄東!夢の全国大会出場決定!!
今日の大阪ソフトボール連盟のHPに、全国大会、大阪枠は3チーム!
と掲載される!
私がやめる!と言った次の日だ・・・。
チームに取り付いた厄の根源はやはり私だったのか・・。
その夜、祝砲を聞きつけたのんべい藤友氏と
居酒屋で祝杯をあげる。
「牧野さん、やっぱりあんたはいんけつでっせ!。
あんたは、おらん方がええ!!」
と、梅宮辰夫似の花木京顔をニタニタさせながら、私と酒を酌み交わす・・・。
ほんま、そうやなぁ・・・。

本当言うと、藤友氏の言うのは、
「全国大会出場で、牧野さんに神様が引き際をプレゼントしてくれたんや!」
ということだ。
その通りだと思う。
全国大会出場で、未練がましく縄東にいるよりも
スカット!引いた方が、私にとって一番良いことだと思う。
全国大会を夢見て、突っ走ってきたこの何年間。
夢がかない、後は次の世代の人たちに、頑張ってもらうのが一番よいのかもしれない。

しかし、坂本監督、スタッフの皆さん。
やったね!ほんとうにおめでとう!

思い切り、全国大会を楽しんでください。

6月19日対四条畷学園

95キロの速球を武器に、がんがん攻めてくる四条畷のエース大原と
左腕美咲の投げ合いを期待したのだが・・・・。
初回、先頭打者にセンターオーバーの三塁打をゆるし
いきなりピンチ。
次打者のショートゴロの間に、ホームインか?
と思ったものの、ラッキーにもスタートをきっておらず
その回をなんとか守りきり得点を許さず。
よし、先取点を取って相手をあせらせてやろう!と
皆に檄を飛ばす。
先頭打者の咲子には、初球真ん中だと信じ、一、二、三で
なんでも振れ!と作戦を伝える。
その咲子、初球をフルスイング!
タイミングは完璧だが
惜しくも、キャッチャー後方へのファールチップ。
ボールが浮いてくるためどうしても自分が思った位置よりも
バットが当たる瞬間ボールが上にあるようで、
思っている位置より、上を叩け!と指示するも
子供達には難しく、バットに当たっても前に飛ばず。
結局6人連続のK!
3回の攻撃、初めて三振以外のアウト。
景子のキャッチャーフライだった。
とにかく上から叩いて転がせと指示をだすも
速くて、浮いてくる速球に、手も足も出ず。
美咲も、踏ん張っていたのだが
3回に、バンド安打を2本決められてから、リズムを崩し
後はめった打ち合い、8点を奪われる。
4回からは、公式戦初登板の天音を投入。
先頭バッターにファーボール後、次のバッターは、
学童の頃からのライバルで、仲良しの「ももちゃん」。
もう一人の仲良し、「かな」ちゃんは横でピッチング練習をしている。
次の回から、出てくるのか?
勝負はすでについているが、天音、かなちゃんの投げ合いを
見てみたいものだ。
しかし、天音はももちゃんに送りバンドをきめられ、次打者にはファーボール。
最後に、センター前に運ばれて、2点をとられ10点め。
10vs0のコールド負け。
天音、かなちゃんの投げあいは夢と消えた。
秋以降、新チームでの対戦を楽しみにしておこう。
しかし、各の違いを見せつけられたゲームだった。

対松原三中戦。
学童の頃のオール松原のメンバーがいる松原三中。
四条畷学園に2vs1で惜しくも破れたものの
互角(それ以上?)の勝負だった。
縄北の先発は、彩夏。
相手の先発は1年生で、あの元オール松原のモンスター。
昨年の学童大阪大会で投げ合った二人の再現だ。
あの試合は2vs2の抽選負けで、縄東が全国大会出場の夢をたたれたゲームだった。
この二人が、中学で再び投げ合うなんて、ほんとうに嬉しいことだ。
ペースは、序盤から松原三中ペースで進むも、決定打が出ず。
0vs0のまま4回へ。
今日の右のエース「大魔人彩夏」は抜群のコントロール。
スピードもそこそこで、ナイスピッチング。
4回に1点を先取されたものの
6回を終えて、1vs0。
梅南戦とは、まるで別人だ。
しかし、大魔人でも、やはり1年生なのでスタミナが足りない。
疲れがありありだ。
四条畷学園の上野先生に、1年は体力不足のため、一人で1試合を投げさせない方がよいと
アドバイスをうけていたのに・・・・・。
7回、とうとうつかまり5点を献上。
6VS0の完封負け。

四条畷学園が剛ならば、松原三は鋭。
両横綱に、軽くあんましてもらった縄北だったが、
試合終了後、子供達は悔し涙を流し次は勝つ!と誓っていた。
「元気印さき」は、久々に泣いた!と言っていた。
きっとこの試合、今後の縄北の子供達にとって
もう一段上の階にあがるためのステップになったに違いない。

8月5日(岸城の南という男)
初めての電車での遠征。場所は東岸和田。
同じ外部コーチとして、岸城で頑張っている元城内監督南さんの
ご好意で複数のチームが参加している練習試合に
参加させて頂きました。
南さんは、私と同じ時代に学童の監督(城内)を経験し
城内を全国大会に導いた熱血監督。
今年から、岸城中学のコーチとなり、一年目に岸城を日本ソフトボール協会主催の
全国大会に導いた凄腕です。
これは私の勝手な解釈ですが、学童の頃を戦国の武将にたとえるなら
(時代は前後しますが・・・)
孔舎衙の荒木(斎藤道三)、大東バンビーズの堂本(家康)、城内の南(織田信長)
ビュティースターズの西川(伊達政宗)、此花の行沢(上杉謙信)、池島の梶井(秀吉)
善根寺の小林(浅井長政)、門真レインボーの上田(北条氏康)、八木南の南川(毛利元就)
縄手東の牧野(武田信玄???笑)。

南さんは、がむしゃらに突っ走るように見せながら、
実はそこに緻密な戦略を持ち
チームを勝利に導く。
私が描いているイメージはこんなところ。

近鉄、JRと電車を乗り継ぎ
氷とお茶が一杯詰まった重いクーラーボックスを押し、ヘルメット、バット、ボール・・・を抱え。
いつもなら、車で運んでもらっていた父兄のありがたさを
選手達は、身にしみたかな?と、思ったのだが、まるで遠足気分で
電車の中ではしゃいでいる・・・・。やれ、やれ・・・(^^;。
中河内大会・府優勝ソフトボールと、このとこと惨敗が続き
小学校の貯金では、戦いに限界があると痛感しているこのごろ、
この遠征で、何かを掴んで帰って欲しい・・。

会場に到着すると、各地から沢山のチームがすでに到着していた。
各チームのキャプテン、副キャプテンが、
「○○中学校です!今日は一日、よろしくお願いします!」
と、私に挨拶をしに来る。
スポーツ選手らしく、ほんとうに、気持ちがいいものだ!
コートの準備・設営・整備。
すべて、選手達でおこなっている。
縄北は、グランド設営、整備は、ほとんどコーチ・父兄がやっている。
その方が時間も早いし、グランドも正確に設営される。
選手達では無理だと決め付け、まだ選手達を学童扱いしていた
自分の指導に情けなさを感じた。
ま、できたばかりのチームだ。
ひとつひとつが勉強。ソフトボールが強いだけでは
真のクラブとは言えない!
これが、クラブなんだと実感し、縄北ナインに
「おまえらも、すべて自分達でやれるようになること!」と
檄を飛ばす。
全幅の信頼を置いているキャプテン茜たのむで!
彼女は府優勝ソフトボールで負傷した足がいまだ完治せず、
試合出場はなしだけれど、今日もチームを引率。
きっと縄北を真のクラブに変えていってくれることだろう!

試合は、真住、岸城に完敗したが、得るものは大きかった。
同じ外部コーチとして、私の苦労を理解してくれている南さん。
ほんとうに、ありがとう。
南さんも、仕事上ほとんど睡眠もとらず、子供達のために
指導をなさってます。
私達で外部コーチの立場をもっと向上し、
また「外部!」という名前をはずしたいものです。

8月8日(全国大会)
いよいよ、全国大会の日がやってきた。
縄手東は、初戦は不戦勝。
2回戦から、参加で対戦相手は三重の中川スポーツ少年団。
先日、壮行会で新品のユニホームを披露してくれた子供達。
今日は、そのユニホームを泥だらけにして、大暴れしてもらいたいものだ。

朝は、東大阪の甲子園と呼ばれている中央大会が開催されているため
久宝寺緑地に立ち寄り、ライバルチームの熱戦を観戦。
孔舎衙・善根寺チームが大暴れしていた。

昼前に、梅宮辰夫似の花木京顔ノンベー藤友氏の車に
乗せてもらい、滋賀県へと向かう。
藤友氏は実は今日、中央大会で自チームが出場しているにもかかわらず
私の諸事情を考慮し、
「よっしゃ牧野さん!私が滋賀へ連れて行ってあげよう!」と
言ってくれた、心強い見方である。
坂本監督に応援バスの同乗を勧められたが、
私はもう縄手東を引退した人間。
隠居は、別路線で縄手東をバックアップするのが生き様と
同乗をことわり、のんべー藤友氏の男気に感謝して
滋賀へ向かう。
会場に到着してまず感動したのは、駐車場に停車している車のナンバープレート。
長崎、横浜、高知、・・・・・長野・・。
全国各地から、この大会に参加、応援するために、
大勢の人々が集まっている。
なにわ、和泉、・・だけではない。
全国大会に来たんだ!!と実感が湧いた瞬間だった。
グランドは、すべてフェンスで囲いをされ、一コートが一つの球場。
センター後方には、電光掲示板が設置され
スコア-とボール・アウトカウントを表示できるようになされていた。
各チームのベンチには、自チームを盛り上げる横断幕が掲げられ
選手達のプレーに、一喜一憂している。
こんなところで、ソフトボールをさせてもらえるのか!と
改めて、全国大会に来れた喜びを素直に感じることができた。

対中川戦、初回初出場に舞い上がる縄手東。
バントをエラーした後、連鎖反応のようにエラーが続出。
あっという間に、5点を献上。
子供達は何がなんだかわからなかったんだろう・・。
意地で、2点を返したものの結果は、ほろ苦い全国大会となってしまった。

8月22日(日根野の戸津先生)
今日は、朝からどんよりと曇り空。阪神高速を飛ばし岸和田に向かう。
今回は、日根野の戸津先生のご好意で、練習試合に参加させていただく。
それにしても、岸和田地域は祭りにも負けず劣らず
ソフトボールも盛んな地域だ。
途中、どしゃ降りの雨に会い、試合は無理かと思われたが
現地は、雨が降っておらず一安心。
グランドに到着すると、日根野中学の生徒達が、
一生懸命グランド整備をおこなっている。
そして、各チームのキャプテンが私のところに来て、
「○○中学です。今日は一日よろしくお願いします!」
と、挨拶に来てくれた。
それを見て、恥ずかしそうに、茜、天音もグランドにいる関係者に
挨拶に向かう。
その足取りは、決して軽いものではないけれども、よきクラブ創りに一歩前進。
ほんとうに、練習試合は得るものが大きい。
特に礼儀を勉強中の縄北にとって、見るものすべてが勉強だ。
試合は、織田信長率いる岸城に我が信玄軍は5vs0で完敗。
さすが、名将南さん。新チームも強いです。
そして、明浄戦。
初めて、高校生と対戦。スピード、パワーの
違いを見せ付けられ6vs0で完敗。
でも、選手達にとって財産になったゲームだった。

8月23日(壁)
縄北の部員は、現在11人。
学童ソフトボールの経験者は9名。
小学校時代は、大阪学童ではTOPクラスの実績と実力だったはず。
ところが、中学校では好ゲームをするのだが、後一歩及ばず。
何故なんだろう?
自分のだした結論は、
まず、第1に学年という壁。
小学校では、4年生が6年生に混じって試合をしても
あまり違和感がなく、スピードにもパワーにもついていけた。
しかし、中学校ではそういう訳にはいかなかった。
1年生と三年生では、スピードとパワーが圧倒的に違う。
人体の超成長期で、2年違うとこれだけ違いがでるのか!?
と、成長期の子を持つ身ながら痛感させられた。
たぶん、中学3年と高校1年ではそんなに差はでないとは思うが・・。
中学1年生の間は技術より体力創りにウエイトを置いた方が良いのかもしれない。
第2に思春期という特殊な事情で、子供達が恋愛や他の物事に気を奪われ
ソフトボールに専念しないこと。・・・。

これは、仕方がない・・・。
第3に学童の貯金でソフトボールをしようとしている事と
学童の頃の我流的指導での限界。
学童での私はあまり形にこだわる事が嫌いなタイプで、
とにかく回数と練習量にこだわり、フォームに関しては各個人の良いところだけを
伸ばす方針だった。
作戦面では外野の中継プレーにしても、学童では正規のフォーメーションよりも
肩の強い選手を中継に入れる事が多く、ライトオーバーでも、ショートがカットマンに
入ったりする守備体型、攻撃ではほとんど右バッターなのでバント等の小技は使わず、
打て!のサインが8割。
先日、対戦した明浄の選手達は、キャッチボール、バッティング、ゴロの裁き方等
みな統一されたフォーム、
攻撃面では中学生相手でも、ようしゃなくバンド、スラップ、エンドラン等
多彩な攻撃で揺さぶってくる。
練習を見ていると、形にこだわった練習を丹念に繰り返している。
ゴロの裁き方など、グローブを地面につけ、止りそうなゆるいスピードのボールを
丁寧にグラブに納めている。
ティー打撃でも1球1球フォームをチェックし8割くらいの力で丁寧に打ち返している。
やはり、上で通用させるには「フォーム」にこだわることも大事なのかもしれない。
我流では限度がある。
そういえば私は、まともに指導書やビデオなど見たことがない。
経験と感性だけで指導してきただけだ。
己の未熟さを悟ったような気がした。

こんな悩みを、熱血ソフトボール親父で春日出の謎の剣術師、酒ッズ小林氏に相談すると
参考にしてくださいと、秘蔵の指導書(ビデオ)を40本近くも貸してくれた。
1本8000円以上もする高価なものだ。
こんな大事なものを、惜しげもなく私にポン!と貸してくれた酒ッズ小林氏。
学童時代のライバルチームのエースのお父さん。
中学になっても、私や縄北・縄東を応援してくれる力強い人脈。
私の大動脈だ。
縄北中学が新参者でも練習試合に参加できるのは酒ッズ小林氏の力が大きい、。
酒ッズ小林氏!感謝です!。

お借りしたビデオを、わくわくしながらビデオデッキに挿入。
まるで、Hなビデオを初めて見る少年のような気分だ。
特に千厩中学、須磨の浦学園のビデオは、インパクトが強く、子供達と何度も繰り返し見せてもらった。
この指導書を自分なりにアレンジして、縄北のオリジナルな指導法を考案してみたいと思う。