社長のひとりごと


国民は家畜じゃないよ! て言いたいよね  いつの間にか国民は家畜扱いになってたね

金儲けをするためには、国民に早く消耗するものを与えて消化させて、そしてまた、新しいものを買わせる。

莫大な消費は、売上を伸ばし、経済の活性化に繋がり、お金がボコボコと儲かるとの事らしい。

新製品が出たと思えば、改良される技術は消耗年数をぎりぎりまで下げる工夫と、生産コストを落とすことばかり。

これでは、丈夫で長持ちしますよの技術はタブーになってしまった。 

壊れないものを売れば、いずれは自分の首を絞め、仕事が無くなってしまうよ! こんな声がよく聞かれるよ

新製品は最初の商品が一番デキが良い、改良型は生産コストを下げながら、耐久性能が落ちてくるものが多いよ

建築産業は、クレーム産業と言われる要因に、メーカーの欠陥品を使わされてしまうことも多いんだ。

すぐには原因がわからずに、数年たってクレームとして現れることが多い。

後の祭りだよ、メーカーは3年も経てばもう保証期間は過ぎてますよと責任は負わない。

結局、建築会社が施主さんに謝りながら責任を負っているのが現実だよ。

瑕疵担保責任も10年だろ、10年で壊れる家なんてありえないよ。

構造の10年保障は意味が無いよ、雨漏れ等のクレームなら判るけどね。

構造で10年と決めれば、10年持てば良いと言う事にもなってしまうよ。

10年で壊れる家なんて今の技術では考えられない。

結局、工事代金から保証料(保険料)として第三社機関に取られるだけだね。

搾取される経費が負担増になるだけで、工事原価がアップするだけだよ。

保険会社は大儲けだろ。建築会社も10年で施工責任が終わるので楽になる。

10年持てば良い家になるよ。35年ローンで家は10年持てば良いでは浮かばれないよ。

国民に安全を提供してるように見えるけど、構造上の手抜きを許すことにもなるね。

構造上の欠陥は20年程度は瑕疵担保責任が認められないとね。国民も安心できないと思うよ。

電化製品や、自動車でも国民の命に係わることはリコールで改修して直すからね。





今は何を信じていいのかわからない時代になってるね。

詐欺が商売になっている時代だね。 国の認定を受けてきた、安全で確かなものと思えば、現実は大間違い。

嘘で固めたデーターでクリアーした商品や資材も多いと言うことだね。

国民の代わりに、行政が検査して安全で確かな商品が、市場に出てくると思えば大嘘だらけだった。

まさか、まさかで我が目を疑うばかりだね。 こそこそやってる誤魔化しと思ったら、堂々とやってる嘘だった。

役人の不作為による職務怠慢は馴れ合いのものだったと言う事だね

国民の生命と財産を守る義務なんて絵空ごとだった。

国民の財産を騙し取り、健康と生命を悪魔に売ったとしか思えない。

薬害問題、公害問題、食料問題、生産される様々な商品の実態など正に異常事態だよ。

国民は家畜だよ、人間と認めるなら法が守るはず、法が機能していなかったということだね。

嘘の世界が蔓延しているよ。 過去に大きな問題となった、カラ出張、カラ雇用、警察の裏金作りなど酷い話だね。

カラ出張、カラ雇用は裁判所でもあったと噂されてたよ。

最近の社会保険庁の事件は信じられないね、よくそこまでできるもんだと呆れるよ。

恐ろしい社会になったもんだね。社会正義という言葉は死語になってしまった。

過去の建築資材や商品で起きたクレームを省みれば、納得できることばかりだよ。

これほど、世の中がでたらめばかりとはとても信じられなかった。

食品に衣料に建築資材と検査をごまかした商品が、大手をふるって出回っている。

俺も一度苦い経験があるよ、コンパネの値段が高騰したときに通常の価格で買った商品が不良品だった。

現場で職人が取り付けているときに、夏の夕立が来たんだよ。 スコールのような大雨になった。

雨雲が通り過ぎて、強い日差しが帰って来た。 さて仕事再開と思いきや、コンパネに妙な模様が出てる。

シミかなと思って触ってみれば、膨らんでいるんだ。 一瞬の雨でコンパネが剥離して膨らんだんだよ。

俺は驚いたね、一瞬で合板の糊が利かなくなったんだ、当然、強度なんて期待できないよ。

すぐに材木屋を呼びつけて、コンパネを引き上げさせたけどね。 材木屋もまがい物を掴まされていたと言う事だよ。

商品のチェックが厳格にされていないと言う事だね。

最近の汚染米の問題が全てを物語っているね。

国民に毒を食わせても平然と見逃してきた、この程度なら死なないよと楽観視してたのかね。

雪印に始まって、あらゆるところでごまかしが明るみになってきたよ。 

ある意味では国民にとってはありがたいことだね。

やっと、チェック機能が働きだしたと言う事だよ。 世の中に蔓延していた嘘がばれてきたんだ。

今までの国民は家畜扱いだよ。 人間として保証されている、衣食住の問題が嘘だらけではね。

こんな世の中に誰がしたと言いたいよ。 今の世の中に欠けているのが真実と、正義だよ。

真実と、正義は金にならない。嘘と詐欺の悪がまともな顔をして大儲けをしているんだよ。

騙される消費者の立場の人間も、職場にいけば騙す立場にもなっている。

営業テクニックだと思って受け入れなければ会社を首になるからね。

正義感で反発なんてしたら生きていけないよ、国民も冷めてるよね。

全ての世界でおきているとも言えるね。 正直ではこの世は生きていけない。 

こんなことは言いたくないね。 真実を語り、正義を貫き、まともな商売で生きていける世の中であってほしいよ。





俺の開発した、鉄骨アーム工法は24年前に大きな壁にぶつかった。

お客様のために丈夫で便利な建物の開発を27年位前からを実現した。

昭和の住宅革命だと自負をしたよ。

ぶつかった壁はこの言葉だった「丈夫で便利な万能住宅では売れないよ、そんな家を建てたら仕事が無くなっちゃうよ」

大手のハウスメーカーにも売り込んだよ、一様に「良いことはわかります、でも商売の考え方は違うんですよ」

ようするに、適当なサイクルで消耗しないものは商売にならないと言う事だった。

今までの自分の目指した考えとはまったく逆の考えが、商売では正論になっていたんだよ。

当時は細い材料で弱々しい家作りが蔓延していた。 おまけに腕の悪い大工職人も沢山いたよ。

細い材料はコストも安い、大工も重い材料は疲れるので使いたくない。

強度の弱い細い材料を使っての家造りが当たり前になっていた。

それでも、一人前の修業を積んできた一流の大工には、意地とプライドがあった。 

「あんな家、俺には作れない!」 職人気質はいかに良い仕事をするかがプライドだった。

自分の作る家に自信と責任を持っていたんだ。丈夫な家を作ろうとすると材料コストも工賃もかかるんだ。

それでも、プライドのある建築会社は自信の持てる丈夫な家作りを捨てることはできなかった。

地元で根を生やした会社は、20、30年と時が経っても、施主さんとの縁は切れない。

クレームに時効はないんだよ。

クレーム処理をしなければ評判が悪くなる、逃げることはできないんだよ。

後からクレームでお金がかかれば、結局 損をしてしまう。
 
最初からクレームの出ない家造りをしなければ生き残れないんだよ。

それこそ、20年足らずで壊れるような家を作ったら致命的だよ。

地元では商売できないよ、30年経っても倒壊の危機なんてありえないよ。

いい加減な家を作って儲けている会社を見てはうらやましく思ったこともある。

一億人の人間を騙すつもりなら、全国展開をして次々と市場を替えればいいこと。

施主さんと喧嘩しても、2度と仕事をする気がなければ、追加、追加でお金をぶんどり、大儲けすればいい。

評判なんて気にもならないよ。 一生かけても一億人は騙しきれないよ。 そんな気持ちになったこともある。

でもね、仕事にプライドのある会社はとてもそんな事はできないよ。

建前で家の骨組みを見せて、安全で丈夫な家作りを理解して喜ぶ施主の姿は何ものにも代えられないよ。

俺に任せれば大丈夫だよ。 この家が壊れたときは俺も終わるときだよ。

一軒 一軒に命を賭ける運命共同体だよ、そんな思いが通じたときの喜びがあるんだ。





鉄骨アーム工法は重量鉄骨の通し柱と木材を合わせた異種構造だよ。 

当時は鉄と木は材料の性質が違うので、建築基準法では認定を受けなければ認可できないといわれたんだ。

現実は木材の弱い部分には鉄材で補強して丈夫にすることは行なわれていた。

木造住宅は木で造れと記載した建築基準法の壁が、鉄材の強度を利用した技術の発展を拒んでいたんだ。

いろいろと駈けずり廻って苦労はしたけど、千葉市の建築指導課は受け入れてくれたよ。

鉄骨柱の構造計算書をつけて木造住宅として建築確認を下ろしてくれた。 

当時の担当者である建築主事には感謝してるよ。 

直談判して説明したとき、偶然にも主事の父親が大工さんだった。 丈夫な家作りの概念が判っていたんだ。

法律が遅れているだけ、丈夫なものを造るのに躊躇いはなかった、でも、主事にとっては勇気のいる英断だったと思うよ。

俺に鉄骨の通し柱を使わせてくれた主事に感謝してるよ。 今でもお客様からのクレームはないよ。

お客さんは地震があっても家からは出ないよ、鉄骨柱にしがみついて身を守る気持ちになってるよ。

27年の歳月は地震の経験を積んでるよ、地震が来ても恐くない、家が壊れるとの恐怖心がないんだ。

お客様は一様に言うよ 「この家は地震に強いね!」ってね

地震のときに軋み音が出ないしね、建物全体でローリングしてるような感じだよとね。

千葉に震度4強位の地震が来たときにね、完成して引き渡したばかりの鉄骨アーム工法の家があったんだ。

お客さんはビルの4Fにいて、ビックリして家に電話したそうだよ。 壊れたら大変だからね。

奥さんが電話に出てね、家は大丈夫かと聞いたら、地震に気がついていなかったそうだ。

奥さんは洗面所で洗濯をしていたそうだ、洗濯機の音もあったし、気がつかなかったそうだ。

お客さんは喜んでね、俺に電話してきたんだ。

「社長、この家凄いですね、さっきの地震、うちの女房は家にいて地震に気がつかなかったそうですよ」

聞いた俺も驚いたよ、気がつかないのはオーバーかなと思ったけど、洗濯機の前で立ってたからだなと思った。

震度5位までの地震は震度3以下の揺れ位にしか感じないとの意見は施主さんからよく聞くよ。

房総沖の震度5強の地震のときは、地震だと気がついても恐いとは感じなかったそうだ。

地震が治まってから外に出てみたら、周りの家の屋根が壊れて瓦が落ちている。

近所の人は「凄かったね、恐かったね」といって顔をこわばらせて恐怖を語っていたそうだ。

自分の家は壊れるほどのことは無い、そんなに大きい地震とも思っていなかった。

テレビを見たら、震度5強と報道されて、屋根の壊れた家が映し出されていたと言ってたよ。

昭和63年の地震だからね、鉄骨アーム工法の家を建て始めて、初めての試練だったよ。

自信はあったけど、地震を体験して地震に強いことを実証することができたよ。直した家は一軒も無いよ。

それ以来、お客さんはこの家は地震に強いねと言ってくれるんだ。





俺は地震に強いというキャッチフレーズではなく、建物の利用価値を売り物にしていた。

多目的用途に転用できる万能住宅だよ、壁が無くても壊れない家、オールガラス張りでも壊れない家だよ。

鉄骨アーム工法と筋交い窓の力で、ガラス張りの家が作れる事を実現した。

住宅で作っても、改装が自由にできる。間取り変更自由自在の家だよ。

店舗、事務所、倉庫など何でも改装して転用できる建物の提供が目的だった。

建物は50〜100年は使える耐久性と強度を追求した工法だった。

開発当初は、木造のビルディング工法と言っていたけどね、鉄骨のビルのように使える家だよ。

結果として地震に強い家となった。

家は間取りを決めてから家を作る、したがって家の構造は間取りに合わせて作る。

この考えが間取り変更のできない家となり、改装工事にお金のかかる家となり、不便になると壊してしまう。

家は間取りに捉われずに、内部は壁の無い倉庫のような基本構造で建てれば後から間取りは自由になる。

倉庫のような大空間を木造で作れるかどうかが、技術的な問題だった。

材木の強度から無理であると考えていた。 そこで俺が思いついたのが重量鉄骨の通し柱を一本使う工法だよ。

一本の鉄骨柱の存在を認めれば、木造でも一つの大空間が作れる、強度的な問題もクリアーできる。

鉄骨柱はそれほど邪魔にもならずに、自由な間取りプランが実現したんだ。鉄骨アーム工法の誕生だよ。

自由度の高い、利用価値の高い建物を追求した結果、地震に強い建物にもなったんだ。

構造がシンプルになってバランスの良い構造になった、鉄骨柱の軸力が建物の全体バランスをとっているんだよ。

五重塔の原理や、やじろべいのバランス原理などが働くんだよ。

脊椎動物はなぜ進化したか、それは背骨という軸力を働かせて、自由に動けるようになったからだよ。

軸力は最近見直されて、ビルにも生かされているね、

中心部に太い柱を設けて建物全体をかんぬき状態で通し柱とすれば耐震強度が1.5倍になるそうだよ。

平成10年に新聞発表されたぐらいだからね、気がつくのが遅いよね。

それまでは「柱は階ごとにすべて同じ大きさの柱でなければ駄目だ!

大きさが違うと太い柱に力が集中して破壊される」と言っていた。

設計士の常識と考えていた、理論が吹っ飛んだんだよ。

昔ね、丸型鋼管を柱にしたとき俺はコンクリートを流し込もうとしたんだ。

設計士に駄目だと止められたよ。 俺はコンクリートは圧縮に強いからね、2階の加重に強くしようとしたんだ。

鉄とコンクリートは膨張率が違うからできないと言うんだよ。 当時は俺も駆け出しだから引っ込んだよ。

神戸の地震で高速道路が壊ただろ、補強方法を見てたら柱に鉄板を張っているんだ。

4ミリの鉄板を張るだけでも強度がアップして効果があるんだそうだよ。

専門家の話では、鉄とコンクリートの接着材が良くなったからできるんだと言ってたよ。

最近では丈夫な布を包帯のように巻いて補強する方法も認められている。

技術の遅れは恐ろしいね、ダメだ、ダメだで遅れていたと言いたいね。もっと早く検証して欲しいことだね。

国には木造技術を研究して国民にデーターを開示する研究がおこなわれていないからね。

民間の費用で自己責任で証明して安全性が確認できれば認めるという姿勢だからね。

大手ハウスメーカーでなければ証明できない、構造計算の基礎データーの無い技術は末端では使えないんだよ。

お城はこの国では木造では作れないんだよ、何百年も現存してるのにね。 壊れないだろ。

日本の伝統的木造技術を検証しないまま、証明もできずに、技術は消え去ってしまう。

国の文化に対する怠慢だろ。在来工法の技術者である大工もいずれは技術を失うよ。

集成材と釘と金具でプラモデルを作るような技術しか残らないだろ。 これで良いのかね?





俺は満足しているよ、自らの信念を捨てずにきたことをね。 

俺の家は20,30年経ったときに結果が出てくると信じてきたよ。

それでも何度も迷ったよ、商売を考えたら鉄骨アーム工法の信念を捨てたほうが良いとね。

耐久性に目をつぶれば何でもできる、原価コストを落とすことができる、目先の儲けが会社の命かもとね。

俺は信念を曲げることはできなかった、俺の作った家はすべてと言っていいほど鉄骨アーム工法の家だよ。

低コスト住宅と比較されたときなどは、鉄骨を抜いてもいいですよ、少しでも安い家作りをしましょうかと言った事もある。

値段だけでものを比較する人には情熱も失せて、説得する気力を失ったこともあるよ。

そんなやり取りをしたお客さんでさえも、最後には鉄骨を入れてくださいと言うんだよ。

結果として鉄骨アーム工法の家になる。 言葉は要らないんだよ、現物を見れば素人でも丈夫さは判るんだよ。

特に60歳以上の年配者は目が肥えているね、昔の家作りを見て育っているからね、一目で理解できるよ。

40歳以下の年代に理解させるのは難しいね、テレビ宣伝で、ツーバイフォー工法の家がメジャーだと思っているからね。

在来工法は古い家作りと思っている人が多いようだよ。

家をデザインで判断しているんだね。 知識はテレビ、広告などの情報で得ている。

それぞれの工法の長所短所を理解したうえでの選択眼を持っていないんだよ。 知識が足りないんだ。

ツーバイフォー工法といえば、俺がまだ大学生で20歳頃の話だけどね、俺の会社で2棟ほど建てたことがあるよ。

昭和48年頃かな、材料メーカーの永大産業が始めたED工法だよ。日本ではツーバイフォー工法の走りだよ。

100万円のお金を払って代理店になったよ。 ベトナムの復帰のためには2万棟以上の住宅作りが必要になる。

日本から技術者を送って、ツーバイフォー工法の家で復興のお手伝いをするとの事だった。 商売になると言ってたよ。

当時の大工は馬鹿にして手がけないよ、そんなの誰でも作れるよ、俺たちの作る家ではないと嫌がったんだ。

そこで、親父が俺に言ったんだ、これからの家だからお前が研修に行って施工士の資格を取って来いとね。

若い大工の見習いと一緒に研修に参加したよ。2泊3日の研修だったよ。 確かに3日間で家の形にはなったよ。

使った道具は、金槌とのこぎりだけだった。 俺も門前の小僧で金槌とのこぎりぐらいは使えたからね。

この家は俺でも作れるな、犬小屋を造ったこともあるしな、これでもいいのかな?

 物足りなさを感じながらも複雑な気持ちになったよ。

その後、ツーバイフォー工法で2棟の建売住宅を作ったよ、もちろん俺も施工士として参加したよ。

以後、ツーバイフォー工法の家を作るのはやめたよ。  建築会社としてのプライドが許せなかったんだ。

当時のツーバイフォー工法の欠点は色々あったんだ。 

使用する構造用合板の強度がどの程度の耐久性があるのか確認できない、10,20,30年なのか?

合板の糊が雨風にさらされ、冬の凍結を積み重ねて何年耐えられるのか?、誰も答えてくれなかった。

2×4インチの枠材に構造用合板を釘で打ちつけて、パネル状にして組み立て、壁面強度で家を支える工法だよ。

当時は柱のない家と言っていた。建物内部の壁も構造計算に欠かせないものであり、増改築ができない家とも言っていたよ。

強度を維持するためには、釘の強度が命にもなる。 釘が錆びて頭が取れたときに釘の効力がなくなる。

釘は何年で錆びるのか? 

漏水等にさらされた状態が続けば、約15年で釘の頭は飛ぶよ、木に打ち込んだ釘でも30年で力を失うと言われたもんだよ。

さらに、日本は湿度が高い、壁の中の空気を循環させて乾燥させないと木が腐ってしまう、カビや腐朽菌の発生で木が腐ってしまうんだ。

ツーバイフォー工法は壁の中に空気を閉じ込めてしまう工法、

換気されずに結露などによる水分が壁の内部にたまり、木が腐ってしまうんだ。

湿気が多いとシロアリも繁殖するよ、シロアリが食べやすい木の状態になるんだ。

これらの問題点を考えると、当時のツーバイフォー工法の家を建てることは止めたんだ。

その後、ツーバイフォー工法も工夫と改良を続けて欠点の改善をはかってきた。 

合板類の強度は糊の強度と共に上がり、釘は亜鉛メッキして腐りにくくした、ステンレス釘を使うこともある、

換気の悪さは壁に穴を開け、わずかでも換気できるように工夫しているようだ。

ツーバイフォーの家は在来工法の家よりも暖かい、壁の内部の空気が閉じ込められているから断熱効果が高く暖かいんだよ。

省エネと言っては断熱効果の高い家を絶賛してるけどね、家の寿命をちじめて得てる暖かさとも言えるかもね。

20年持てば良いんだよ、早く建て替えてくれよと言ってるような気がするよ。

構造用合板の話をしたからね、ついでに構造用の集成材の話もしとくけどね。

基本的には糊で張り合わせた材料だから、糊の強度が命なんだ。

水に濡れて、冬の凍結等を繰り返すとはたして何年耐久性能が保たれるのか判らないよ。

集成材の強度が木材の強度の1.5倍位はあると言われているけどね。

耐久年数はいったい何十年期待できるのか判らないんだよ。

集成材が作られる工程には、認定基準が決まってるけどね、強度しか見ていないんだよ。

できた製品の強度は実験ですぐに強度は判るだろうけどね、その製品の耐久年数に関しては記述がないんだよ。

すくなくとも30年は保証できるのか? それとも50年は大丈夫なのか? はっきりしてないんだよ。





合板や集成材は建築には便利な材料だよ、伸び縮みしないから便利なんだ。

ねじれたり、曲がったり、しないから仕上げ材にはむいてるよ。目で見えるクレームが出ないんだよ。

素人のわかるクレームはクロスが切れたとか隙間ができたとか亀裂が出たとかが多い。

これらの問題は美装上の問題で、建物の構造上の重要な問題ではないんだよ。

このクレームから逃れるならオール集成材で作れば回避できるんだ。

だから最近の建物はオール集成材の家作りになってきているよ。 それがシックハウス症候群の原因だろ。

耐久性能が30年では主要構造部では使いたくないんだ。家の寿命だからね、俺にはまだ抵抗があるよ。

ムク材(自然木)で作る在来工法の家は何が難しいと言うと、木は生きているということだよ。

ムク材は湿気の状態で、伸びたり、縮んだり、曲がったり動くんだよ。

自然乾燥が進むにつれてこの動きが治まってきて落ち着くんだよ。 それでも湿気を吸っては吐いてと動いている。

この動きが壁に隙間が出たり、クロスに亀裂が出たりの原因となりクレームになる。

大工の技術は生きてる木を、いかに狂いが出ないように治めるかが技術でもあるんだよ。

だから、仕上げ材は狂いの出ない集成材の方がいいんだ。 クレームが出ないからね。

ムク材の耐久年数は乾燥状態を維持できれば、何百年も耐えてる実績があるからね。

構造材としての耐久年数には信頼できるからね。人の健康に良いこともいろいろと評価されてるよ。

健康住宅を作るなら、オールムク材で作ることだろ。ホルムアルデヒトなんて出ないからね、シックハウスにはならないよ。

ツーバイフォー工法も進歩したかもしれない、集成材の強度もアップしたかもしれない、知りたいのは実態だよね。

いったい国は何十年の耐久年数を想定して、日本の家造りを認可してるのかね? 20年で良ければ何をしても大丈夫だよ。

あまり深く考えることはない。 普通に作ればどんな工法でも集成材でも大丈夫だと思うよ。

国民の命を守る大切な財産と考えれば、いったい何十年持てば良いのだろうか?

俺は最低でも50年は必要だと思う。

森林資源の永久利用を考えれば伐採サイクルは最低でも50年必要かなと思うよ。

昭和60年代では何でもトイレットペイパーのように使い捨ての時代になった。

リフォームして50年は使える家を作りましょうよ、これからは100年でも使える家が必要なんですよと力説したんだ。

そうしたら、ある消費者が言ったよ

「今の時代にそんな人はいませんよ、20年の間には建て替えるか、買い換えるかしますよ、10年位しか住みませんよ」

俺の頭は吹っ飛んだね。 俺の理論は一人相撲だ、消費者の考えは使い捨ての時代になっていたんだ。

俺はしばらく住宅を建てることを止めたよ、昭和の後半から平成6年頃までね。

アパート建築が忙しくなり、鉄骨アーム工法でアパート建築に励んだよ。

アパートは時代によって間取りを変える必要があると思ったんだ。

1DK→2DK→3DKへと需要が変わるとね。先を見越しての鉄骨アーム工法にしたんだ。

アパートのオーナーは喜んでくれたよ。アパートの建設ラッシュは続いたからね。

戸建て住宅を積極的に受注しようとの気持ちは無くなっていた。





日本の住宅はこれで良いのかとの疑問は持ち続けていたよ。

もやもやした気持ちの中で、平成4年に筋交窓、6年に鉄骨アーム工法の特許が下りたよ。

特許長長官奨励賞のおまけつきだった。俺の理論を理解してくれた結果のご褒美だね

2階建て木造住宅の組み立て工法として、鉄骨アーム工法は平成6年3月にて特許が下りた。

同年の8月には通産省から未来型住宅構想が発表されたよ。

特許庁の所属する当時の通産省が「未来型住宅の開発と研究をする」としてハウスジャパンプロジェクトを発足させたんだ。

通産大臣は元総理の橋本龍太郎さんだった。庶民の話に耳を傾けてくれる人だったね。

村山総理、野坂建設大臣という、社会党政権だったことも大きいと思うよ。

野坂建設大臣はテレビで、これからの住まいは、ライフスタイルに合わせて変えられる家が必要だといってたよ。

新聞発表の内容では、ハウスジャパンプロジェクトの骨子は、未来型住宅構想として、

建物は50年、100年と耐久性のある建物で、内部の間取りが自由に変えられる家だった。

建物の構造を外部と内部を分離して、内部の間取りを自由にリフォームできる基本構造の家作りだった。

住む人々の生活スタイルは変わる、ライフスタイルに合わせて変化できる家こそ100年使える家、

不便な家は壊してしまう、耐久性能の高い、利便性の高い家こそ未来型住宅だと書かれていた。

新聞記事を見たときはまるで俺の家だった、鉄骨アーム工法の概念だったよ。

記事の内容が、特許庁に提出した内容にそっくりだった。 俺の理論だと驚いたね。

平成7年4月には一年遅れで、建設省がプラス.YOUという企画を発足させ、公募で未来型住宅の提案募集を実施した。

建物の内部が自由に変えられる、フリープランの家作りに関する提案募集だった。

残念だけどね、その後、不景気に突入して、いずれのプロジェクトもだらだらと惰性化してしまった。

2003年には発表されるはずの未来型住宅構想も発表されなかった。

土地の暴落が、経済を危機状態にしてしまい、住宅産業に大きな転換を要求する未来型住宅構想の発表は見送られてしまったよ。

それから、10数年、忘れられていた未来型住宅が、福田総理誕生で200年住宅構想として発表されたけどね。

内容は、庶民の住宅レベルではなく、高級住宅を対象としたものとなっていた。

大手ハウスメーカーに有利に働く制度であり、市場の独占を許す内容になっていた。

失望したけど、福田総理辞任で200年住宅構想もまた棚上げだね、金持ちと大手企業だけを優遇する内容では駄目だね。





話は戻るけどね、

平成6年の10月には三菱総合研究所から電話があったよ。

突然のことだったんだけど、11月に石川県で俺に講演をして欲しいとのことだった。

内容は石川県の要請で、新分野進出研究会で、これからの住宅産業の展望について講演してくれとのことだった。

突然の話で驚いたよ、何故、俺にと思ったけどね。

3月の特許取得、8月の未来型構想の発表と繋がれば、理論は俺の理論だからね。

後でわかった事だけど、ハウスジャパンプロジェクトの骨子を纏めたのは三菱総研だと聞いたよ。

無名の俺に講演依頼がきたのも納得できたよ。

その後、石川県の建設業協会の依頼で、再度呼ばれ、パネルディスカッション形式で講演をした。

三菱総研の本社ビルでも講演をしたよ。 

内容は未来型住宅について、すべて鉄骨アーム工法の概念についての講演だよ。

講演は初めての体験だったけど、2時間はあっという間の時間だった、

伝えたいことがいっぱいあって、夢中になって話したので時間の経つのが速く感じたよ。

家作りの基本的な概念が変わる、変えなければならない!そんな思いが言葉となって走ったよ。

俺にとっては、昭和の住宅革命だった。 30代で開発した時の熱い思いが言葉となったよ。

住宅産業の流れが変わる、家具や電化製品がシステム壁と一体化して電動化する。

建物は中身の無い箱として供給される。家作りの生産工程が大きく変わるんだ。

膨大な設備投資が始まる、変化は大きな経済効果を生むだろう。

国民に安全で丈夫で便利な、オール電化の未来型住宅が供給される時代が来ると心は躍ったよ。

特許を取得した平成6年の2月頃、

今一度、世の中に訴えてみたい、そんな思いを抱き始めているころに、仲間から頼まれたんだよ。

鉄骨アーム工法で家を作ってくれとね。 仲間の家だし、俺の思い通りの事をさせてもらったよ。 

建前のときの出来栄えを見て我ながら惚れ惚れしたよ。 仲間も喜んでくれた。 

ハウスジャパンプロジェクトの新聞発表とも重なって、自信と、使命感がみなぎってきた。

特許も取れたし、もう一度世の中に訴えてみよう、もう俺には鉄骨アーム工法でしか家は作れないと決断したよ。

平成7年には神戸の大地震が起きたね。 在来工法の家は軒並み倒壊との記事が流れた。

地震に強いツーバイフォー工法 地震に弱い在来工法のイメージがつくられてしまった。

日本古来からの優秀な技術を誇る在来工法が、大きなイメージダウンとなってしまった。

俺は悔しさを我慢できなかった、真実が伝わっていない、悪い宣伝効果に使われているだけだ。 

在来工法はそんなに弱いものではないとね。 技術ではもっとも優れた工法なんだとね。





阪神大震災は平成7年1月だったね。流れてくるニュースを見れば大惨事だった。

家の下敷きになって多くの方々が亡くなってしまった。

思い悩んだ末に、日本の建築事情の問題点を指摘すべく、陳情書を書くことにしたよ。

木造住宅の進歩を妨げているのは仕様規定を設けている建築基準法だとね、

建築基準法の改正を早急に検討して欲しいと、陳情したんだよ。

地震に備えて耐震性のアップするためには鉄材の補強は効果があるとね、

簡単に使えない建築基準法に問題があると指摘したんだ

普通の手紙では総理大臣や建設、通産大臣には届かないと思ったよ、途中で机の中にしまわれてしまうと思った。

絶対に読んでもらいたいと思ったので、内容証明郵便で送ったよ。 

これなら建設省の官僚で留まらない、側近までは届くだろうと思った。

社会党の党首でもある村山富市総理大臣、社会党の野坂浩賢建設大臣、橋本龍太郎通産大臣の三人に陳情したよ。

社会党政権はすぐに反応してくれたよ。陳情書の内容を確認すべく資料を取り寄せてすぐに調査に入ったよ。

陳情書を郵送してから3.4日位で特許庁から俺に電話が入ったよ。

「石川さん、内閣のほうに何か陳情しましたか、貴方が取得した特許の番号を教えてもらえませんか?

あなたの特許に関する資料の請求が来たので調べているところです」

と問い合わせがあったんだ。  陳情書は届いた、中身を読んでくれたと感激したよ。

陳情書を出したのが2月だけど、8月には建築基準法の改正部会が発足したよ。

3年の検討期間を経て、平成10年に建築基準法は改正されたよ。

陳情書で、鉄骨アーム工法が遭遇した、日本の木造建築の問題点を指摘したんだ。

木造建築は建築基準法で仕様規定があり、木で作れと決められている。

鉄骨のような素材と組み合わせて作ると混構造(異種構造)となり、建設省の認定を受けなければ駄目なんだ。

認定は簡単に受けられるものではない、日数とお金がかかるんだよ。 中小零細企業では無理なんだ。

この建築基準法が邪魔をして、日本の木造住宅は補強のために鉄材の力を借りることができなかったんだ。

どうにもならないところは暗黙の了解で鉄材を使っていた。正式な許可ではなく暗黙の了解だった。

木造住宅の倒壊の原因は、古い建物で筋交の強度が十分でなかったこともあるが、

採光、通風等のため、開口部の多い面は強度が無く、壁の多い北側の面では筋交いも多く強度がある、

南と北側の強度の違いは力のバランスが悪くなり、建物が地震で揺れたときに、

開口部の多い壁側が大きく揺れ、捩れ現象が発生して建物は倒壊すると言われたよ。

解決方法は、開口部の補強をして、建物の強度を全体的にバランスよく作ることが必要だとね。

普通に考えれば、開口部の補強は木材ではできないよ、鉄材を使えば簡単にできることだよ。

俺の特許を取った筋交窓は、正に開口部である窓の機能に筋交の強度をあわせたものだよ。

窓にしても筋交強度が備わっているから、開口部の強度は落ちない、バランスの良い建物が作れるんだよ。

俺は既に、昭和の60年には解決していた問題だよ。建築基準法が邪魔して、俺に自由に使わせなかった。

筋交窓の構造計算書を添付して強度を証明しても正式には認めないんだ、

「効果があることはわかります、基準法上では認定を受けてくれなければ良いですと言えないんですよ」

木造の筋交いよりも遥かに丈夫であることは誰もが理解できても、いいとは言えない法律の壁だよ。

結局、筋交窓の水平力は0と考えて、他に筋交を設けていたのが実状だよ。 だから筋交強度は通常の倍はあったよ。

鉄骨アームの通し柱の力も荷重だけの計算で、水平力、回転力に対する効果は0と考えて認められたんだ。

重量鉄骨の通し柱は簡単に曲がったり、捩れたりしないよね、

車輪の軸が簡単に捩れたら、車にブレーキはかからないからね。 

木造住宅では素材として鉄の強度を利用することが丈夫な建物を作るためには必要なんだよ。

検証データーが無いために簡単に認められないことが、日本の家作りの進歩を妨げているんだ。

これは国が積極的に検証して、データーを公開して認可していくことが必要なんだ。

このままでは大手ハウスメーカーしか家を建てられなくなるよ、

零細企業の生き残る道を奪っては、真に良い家作りの方向性は曲がってしまうよ、

競合してこそ日本の住宅は成長するんだよ、手作りの家も必要なんだ!

様々な家作りが競合することが成長につながるんだよ。





平成7年に発足した建築基準法の改正検討部会は10年にその改正内容を示し、建築基準法は改正されたよ。

木造建築に関係する改正は、木材で作れと規制した仕様規定を残したものの、新たに性能規定を制定した。

簡単に言えば、すべて木材で作らなくても、鉄材等と合わせて混構造(異種構造)にしてもその性能が証明できれば良しとした。

鉄材は強度が計算できるので、木材と鉄材の組み合わせは簡単に認められるものと期待したが、そうではなかった。

建築基準法は改正されても、現場の確認審査では相変わらず、証明が確認できないと認めない。

鉄骨アーム工法の家は既成の事実があったので問題はなかったが、構造計算書付きでも筋交窓の設置は筋交計算に認めないんだ。

市にはデーターも情報もなく、相変わらず何の進歩も変化もなかった。

そのうちに、姉歯設計士の構造計算の偽造問題が出た。信じられないほどの偽造で驚いたけど、大混乱となってしまった。

データーを入れ替えるなんて恐ろしいことをするもんだね。高層マンションでは規模が違うからね。

たくさんの人々の命と財産にかかわる問題だよ。倒壊したらどれだけ大きな被害がでるか想像できたはずだけどね。

時が経てば責任逃れできると思ってたのかね、その時はその時でどうせ保証はできないと、捨て鉢になってたのかね。

覚悟を決めて悪さをする確信犯には敵わないね。

今の法律では刑務所に入らない、民事的には破産すればいいと覚悟してたのかな、目先の金に目がくらんだんだね。

人間としての尊厳は、倫理観、道徳心、正義感があって、人間としてのプライドを守れないようでは駄目だね。

今の時代に一番欠けてるものだね。 金のためなら何でもする人間が増えたね。

殺人以外なら、初犯なら軽いよ、上手くすれば執行猶予がつくよ、日本の法律では一度は許されるよ。

こんな考え方があるんだろうね。 戦後の教育も問題だけど、法律が甘く対応したことも原因だね。

とくに、民事的な問題は警察不介入だからね、詐欺は立証が難しいから野放しになって無法地帯になってるよ。

最近は振込み詐欺で、被害も多くなったので、スポット的に警察も取り締まっているけど、詐欺商売は山ほどあるよ。

民事問題も、警察、検察庁が専門分野をつくって取り締まりをしないと、世の中の秩序は保てないよ。

今の時代は強いものが得して、弱いものは騙されて泣き寝入りするしかない。

弁護士の倫理、公務員の倫理は法で求められていても、倫理に欠けるような言動をしても厳罰に処せられないからね。

法律で定めれれても飾り言葉だよ。あたかも真実を述べ、正義感をもって職務にあたっているように錯覚させられるね。

刑事罰を犯さない限り、ほとんど職を失うことはないからね。倫理違反、職務怠慢なんて処罰の基準がないね。

世の中を誰が悪くしたのか、何が悪いのかはよく考えて是正しないと、弱者は救われないよ。

作りっ放しの法律はダメだね、時代に合わせて法律が進歩のお邪魔をしないようにしないとね、

また、法律が無力化してきたら、改正して効果的に機能するようにしないとね、法治国家として秩序が保てないね。





最近の建築確認は酷い状態になったね。

やたら時間が掛かるよ、酷いなんてもんじゃないよ。

特に鉄骨を混ぜて使うとお手上げ状態だよ。構造設計の専門化が音を上げているよ、杓子定規でどうしようもないとね。

当社の鉄骨アーム工法の構造計算は新たな計算を要求されて、計算書類がさらに増えたよ。

検査期間が2ヶ月掛かったよ、姉歯の問題が無ければ一週間で確認が取れたのにね。 とばっちりもいいとこだよ。

ビル並みにチェックしたんだから安全といえば安全だけどね。鉄骨柱一本使うだけで大騒ぎするようじゃ情けないね。

いかに日本は木造建築に関しての研究は遅れているかだね。誰が見ても安全なのに、構造計算させれば大騒ぎだよ。

騒ぎの背景には他の木造建築で問題が起きたらしいよ。

何某の木造建築の大手チェーン店で問題があったらいね。 

今まで建築確認を下ろしてきた木造建物の耐力が足りないことが判明したらしいんだよ。

あわてて再チェックして構造計算してみたら、耐力数値が足りないんだそうだ。

どうやら、今までの感覚では木造建物の耐力は足りないらしい、簡単な筋交い計算では見落としていたようだよ。

これからは、木造建物でも全体の構造計算が義務付けられそうだよ。 建築確認を取るのに2ヶ月は掛かることになりそうだね。

今までの検査は筋交い計算ばかりで建物の強度を見てたからね。

木造の建物は梁伏せ図をチェックしないとね、本当の建物の強度、耐久性はチェックできないよ。

建物全体の構造計算をするようになれば、梁伏せ図のチェックが必要になるからね。

これからの建物は丈夫になるよ。

骨組みのチェックが無かったことがおかしいことなんだよ。

当社の鉄骨アーム工法は昔からチェックされてるからね。梁伏せ図は完璧だよ。

大梁を惜しみなく使ってるからね、木造のビルディング工法だよ。

内部をフリープランにするためには必要な骨組みなんだよ。 耐力は有り余ってるよ。

この状態では、木造建築で鉄骨を使えるのは当分の間は当社しかできないね。ノウハウがあるからね。

有難いやら、情けないやら、とにもかくにも日本の木造建築は遅れているよ。

混構造の定義が確立していないって事だよ。

これは結局、国民が救われないって事だよ。 もっと自由に鉄骨を使える、木造の混構造が確認されないとね。

情けないね。

24日のニュースで画期的な判決が出たね。

姉歯の耐震強度偽装事件で、愛知県に建築確認の注意義務を怠ったとして賠償命令がでたよ。

これは良いことだね、行政の姿勢は許可しても責任は取らないという姿勢なんだよ。

この姿勢は通じないということになるね。

役所は今まで無責任だったよ。

行政の姿勢は「建築確認申請書が正しいかどうかは責任は負いません、申請書は正しいものとして審査しています。

申請書の不正については設計士、施工業者、施工主の責任です。

行政は申請書が許可基準に適合しているかどうかしか審査しません、不正があれば申請者側で責任をとってください」と

無責任な逃げ対応をしていたんだ。 酷い話だろ。 許可権者に責任がないなんて行政しか主張しないよ。

民間では責任があるのは常識だし、当然の事だろ。  

判決は、民間人から見れば常識の判決だけどね。 今の歪んだ日本では画期的な判決なんだよ。

行政が責任をもって良し悪しの判断を下さなければいけないとの姿勢がないんだよ。

だから、新たな知識が身につかない、過去の技術でしか判断ができないんだよ。

許可権者が知識がないんだよ。過去しか見ていないんだ、新しい技術なんてまったく理解できない。情けないね!

許可権者は技術の最先端の知識をもっていないとね、許可なんてできないだろ。無責任体質が生んだ弊害だよ。

この判決は画期的だよ、責任逃れはできないと行政に釘をさすからね。

許可権者側の知識や技術が向上するかもしれない。良い意味での期待感はあるね。

現実はそうもいかないだろうけどね。

しばらくは許可権者側は恐がってさらに審査期間は長くなり、証明書類は増やされるだろ。

仕返しのように建築確認費用は高額になり大きな負担となるよ。 結局、国民の負担が増えてくる、しっぺ返しだね。

高層ビルはともかく、庶民の木造建築なんて、幼稚な技術だよ。

設計士に計算してもらえなくても、技術者で安全な家は作れるよ。

簡単な施工基準でも十分に丈夫な家は作れるよ。

作れない設計士が計算式で強度を証明しようとするから無理があるんだよ。

しかも、新しい技術は計算の基礎となるデーターがないからね無理なんだよ。

新しい技術は、国が検証して安全性を確認して、データーを出さないとね。 今の日本にはこの姿勢がない!

だから、小さな簡単な技術さえ使えないんだよ。このままでは日本の技術は衰退するよ。

簡単な家作りの技術は進んでも、日本古来の伝統技術に工夫を凝らして更なる発展を目指すなんてできないよ。

現在の設計士で日本の伝統的な木造建築(城、五重塔等)が構造計算出来るのかね、疑問が残るね。

俺は今の計算式では構造計算しても、建築基準法の強度をクリアーできないと思うよ。

計算の基礎となるデータや方程式が未熟なんだよ。たぶん強度を不足となって違反建築物になるよ。

千年も現存している木造建物を強度を不足の違反建築物と構造計算が出たらお笑いだよね。

日本の建築技術資格者の威信に関わることだよ。過去の木造技術者の足元にも及ばない未熟ものが判断している事になるよ。

未熟な技術者に判断されて、国民の生命と財産はさらされていることになるよ。

木造でも3階建ては許可されるようになったからね。木造の3階建てなら3重の塔でも構造計算してもらいたいね。

国の威信にかけても、3重の塔は構造計算すると建築基準法をクリアーした丈夫な木造建築物であると発表して欲しいね。

現存している技術を分析もできなければ、評価もできない建築基準法は未熟者の創った欠陥法だよ。

国の威信にかけても、お城や五重の塔の強度を証明して欲しいね。何故、壊れないのかが証明されるからね。

新たな計算式が生まれれば、木造建築の構造計算が変わるだろう。少しは進歩するよ。

このままでは木造技術は停滞したままだからね。過去の技術者に及ばない状態だよ。

技術者は常に時代の最先端にいなければならない。過去の技術が理解できなければ先駆者にはなれないよ。

制度や資格者の怠慢が技術の進歩のお荷物となっては世も末だからね。発奮して欲しいね。

俺は大工ではないけれど、35年間、直接現場に携わってきたよ、大工の梁伏せ図に注文をつけてきた。

鉄骨アーム工法の梁伏せ図は俺がすべて書いてきた。

フリープランを実現するための梁伏せ図が大工にはなかなか理解されなかったからね。

大工さんには大梁が無駄に見えるんだよ。フリープランの価値が理解できないんだね。

今までの常識では「建物はそんなに直すことはないよ」と考えれば無駄なんだと思うね。

家作りは永遠のテーマだよ、理想の間取りはすぐに変わるよ、生活の変化で変わるんだよ。

家族構成は年月と共に変わるよ、この変化に対応できる家がある程度の理想を満たしてくれるんだよ。

古くなっても安全性が確保されていれば、生活上の不便性を解決することによって満足は得られるよ。

愛着のある家を大事にするよ!

家にお金がかからなくなれば、懐にも余裕が出て、国民生活は豊かになるよ。

住宅ローンをやっと返したと思ったら、また住宅ローンで新しい家を作るなんて、負のサイクルだよ

国民生活は豊かにならないね。まさに国民は家畜扱いだよ! 国民は負のサイクルから脱皮しないとね。

消費は必要最低限のものでなければ駄目だね、使い捨て肯定には、真の価値ある技術の発展はないよ。





ひとり言をつぶやくのも久しぶりだね 数年で世の中が変わったね 東日本大震災で大被害が出たからね 福島原発は深刻だよ

スカイツリーが完成まじかという時に大震災が起きたからね スカイツリーの被害が心配になったけどね 

心柱工法の耐震効果は凄かったね 工事中のクレーンの落下も無く大地震に耐えたね 五重塔の心柱工法が地震の揺れを吸収したよ

五重塔は平成9年に30分の1の模型を作って耐震実験をしたんだよ 心柱がスネークダンスをして揺れを吸収して耐えたんだよ

このメカニズムを生かして造られたのがスカイツリーだからね 基本構造は五重塔に学んだ工法だよ 温故知新の技術だよ

東京タワーの先端は曲がってしまっただろ スカイツリーは無傷だからね 634mの高さでも耐えたんだから凄いね

それに比べると

笹子トンネルの天井落下事故は技術的にはお粗末だったね 信じられないほど安全性を無視した施工だよ 技術力はゼロと言えるね

トンネルの天井部分に穴を掘って接着剤でボルトを止めるなんて施工方法に全幅の信頼を置くなんて考えは信じられない設計だよ

ボルトが一本でも抜ければ荷重が倍加して連鎖崩壊が起きることは当然のことだからね 天井を一気に全壊させる為の工法になるよ

この事故を見て感じたことは仕掛け天井を連想したね 

敵がトンネルを通って攻めてきたときに、トンネルの天井を一気に落下させて敵を壊滅させる仕掛け天井だよ

連鎖崩壊をさせて一気に天井を落下させる技術だね 人を殺す技術だよ 安全性を重視すれば連鎖崩壊が起きないようにするからね

天井をへの字にする船底天井にすれば天井は合掌になって落ちなくなるよ ボルトに頼る作りかたではなく、工法で落下は起きなくなるよ 

所々で縁切りをすれば連鎖崩壊も起きなくなる 一列棒状に繋げてしまったから力が連動して連鎖崩壊をしたんだろ 

安全対策を無視したんだね 笹子トンネルの施工方法は信じられないほど未熟な設計だね 接着剤に頼った未熟な技術だよ

施工不良もあったようだけどね 接着剤の耐久年数は明らかになっていないからね 経過年数を体験していないんだから未知数だよ

38年の経過でボルトとコンクリートの接着に問題が出たって事が明らかになったって事だろ 実験値=耐久値ではないよね

接着剤の耐久性の問題だね 異種素材の接着だからね 材質の性質が違うんだから、経過年数によって耐久力の劣化は起きるだろ

笹子トンネルの天井崩壊事故は技術者なら恥ずかしい事故だよ これほど未熟な設計施工は考えられないね 信じられないことだよ

福島の原発事故でも同じようなミスが見られたね 安全神話のでたらめが露呈したよ 福島県民は放射能を浴びさせられて可哀想だったね

ミサイル攻撃を受けても安全ですって聴いていたけどね 配管が壊れれば核燃料が放熱してメルトダウンして原発は崩壊するんだからね 

電源を失えば冷却システムが停止して同じくメルトダウンして終わりだよ 自然循環の冷却システムを時間的な限界があるからね 水がなくなれば終わりだよ

原発は湯沸かし器だからね 水がなくなれば空焚きになって原子炉まで溶かしてしまうからね 核燃料が暴走すれば止められないよ

お湯を沸かすだけの装置でも事故を起こせば国が滅ぶほどの損害が生まれるからね 深刻な問題だよ 原発を止めるってことが必要だね

世界が滅びるって事を意識された人間が現代社会の人間だろう いろいろな説を聞かされたよね いずれも現実化していないから救われるけどね

戦争では核戦争をやれば人類は滅びるって事は理解しているからね これは放射能障害だろ 惑星衝突による人類の破滅も考えられるね

地球環境の急変や破壊が人類を破滅させる可能性があるね 考えられる原因は宇宙レベルで個人レベルの問題ではなくなってるね

個々の意識で出来ることは、核戦争の防止と放射能汚染の防止を訴える事ぐらいだろう 核爆弾の廃止は当然だけどね

原子力発電所には意見が割れるからね 放射能のごみを増やしても電気が欲しいって考えを強く持ってる人間も多いからね

はっきりしている事は、使用済み核燃料の無害化が出来なければ地球規模で放射能汚染の可能性が膨らむって事だね 

核戦争をやらなくても災害が起きて、原発破壊や使用済み核燃料の拡散が起きれば放射能汚染は地球レベルになるよ 

人類破滅の環境は整っているからね 技術的に防げるかと言えば難しいことになるね 自然災害は防げないからね 人的災害もゼロにはならないよ

核技術を隔離して徹底的な管理の下に置かなければ危険だろう 日本の54基の原子炉と核燃料サイクルの六ヶ所村は超危険な施設だね

ミサイルが一発でも飛んでくれば福島原発の事故並みになるからね テロでも地震、津波等の災害でも同じだよ 放射能災害は地球レベルになるよ

人間の生活スタイルを見直さないと駄目だろうね 消費文化で使い捨ての感覚を改めないとね 物を大切にして無駄の無い自給自足的生活スタイルも必要だよ

自然エネルギーの活用が大事なことなんだけどね 今までは消費文化で経済効果としては否定されてきたからね 消費は経済のエネルギーだったからね

消費文化は負のサイクルなんだけどね 経済効果は大きいからね 丈夫で便利で長持ちするものは優秀な筈だけどね 経済効果を失うって言われるよ

これからは見直しすることになるだろうね 消費していいものと簡単に消費してはいけないものが色分けされるだろうね 不動産は消費させてはいけないよ

建築物は国民の生命と財産を守るべきものだからね 自然災害にも強く、高耐久であり、様々な使用スタイルに対応できる利便性が要求されるよ

木造住宅なら50年以上の耐久性が必要になるね 木材の消費サイクルを50年以上にすることによって木材は永久資源になるからね 環境破壊も止まるよ

木材の過度な消費が森林破壊を生んで、世界的規模での環境破壊が起きたからね 日本は世界のシロアリ軍団だっただろ 反省すべきことだね

個々の意思を変えて原発に頼らず、自然エネルギーに転換すれば、放射能災害は防げるよ 放射能による環境破壊は止められるよ

宇宙レベルの災害は防げなくても、人類の意思で防げることはやらないとね 目先の楽で将来を危うくするのは得策とは言えないだろう

原子力発電は使用済み核燃料の無害化が出来てこその技術だね 核分裂させたら核融合させる技術も確立しなければ駄目だね

放射能を消す技術なくして核技術は安全な技術とは言えないよ 核のごみを減らしてこそ生かされるべき技術だよ 


続きは 後で...