奈良市公民館職員に生涯教育専攻卒業生9人が採用される
奈良市では、市民の生涯学習活動を一層活性化するため、昨年公民館の運営を専門的に行なう奈良市生涯学習財団を発足させたが、当財団が昨年秋募集した、社会教育専門職員として、生涯教育専攻卒業生9人が採用された。
奈良市には、市立の公民館二十数箇所と生涯学習センターがあるが、これまで、その運営は他の部署と同様に事務職員が担当し、必ずしも専門職が配置されてはいなかった。これを、財団化することで、専門の「社会教育主事」の資格を持った職員を配置しようというもの。
そして、昨年9月に実施された1次募集で22人採用のうち、生涯教育専攻卒業生6人が採用され11月から公民館で住民の生涯学習活動の手助けの仕事をはじめている。さらに12月の2次募集でも25人募集で、卒業生3人(内1名卒業予定)の採用が決定して、この4月からの勤務を待っている。
奈良市の、生涯教育の拠点である公民館を担うスタッフとして、本専攻の卒業生が大きな役割を果たすこととなった。
生涯教育専攻は「社会教育主事資格」がとれるようにカリキュラムが組まれ、講義はもちろん演習、実習や社会教育施設での合宿研修など社会教育の現場ですぐに役立つように教育を行なっているが、今回はその実績が認められたといえよう。さらに、生涯学習のニーズの増大の中で、全国の自治体でも、このような専門職として「社会教育主事」への期待が高まることが予想されており、その養成の場として生涯教育専攻の役割がさらに大きくなってきている。