天理大学 生涯教育専攻 課題図書

仲本 秀四郎 『情報を考える』

丸善ライブラリー(073) / 1993年 / 178頁 / \602 / ISBN:4621050737



●なかもと・ひでしろう●
1925年東京生まれ。1948年京都大学工学部電気工学科卒業。出版社にて、科学系図書の編集に従事。その後、東京電機大学を経て、1960年日本原子力研究所に入所、技術情報・動力試験炉・国際協力の各部門を歴任。情報学の研究開発にあたり、世界各国に知友を得て、国際交流に努めた。計量情報学を専門とする一方、情報データの標準化にも貢献。 現在、科学技術庁情報流通技術基準検討会委員。最近はターミノロジーに関心もち、ISO−TC37国内対策委員会員、ウィーンのインフォタームとのつながりが深い。
著書:『情報学概論』(丸善)など。


第1章 「情報」というコトバ
第2章 情報とはなにか
第3章 文字をめぐって
第4章 インフォマント―情報伝達者
第5章 情報を選ぶ
第6章 人は分類する動物である
第7章 情報には寿命がある
第8章 データベース
第9章 情報を読む
第10章 術語の世界
第11章 情報の著作権
第12章 情報化社会とは

学生の感想文(1)


本書は、漠然としている「情報」を一般的な表現で分かりやすく述べられている。また、 図書館司書課程を学ぶ者にとっても、資料論的立場からの具体例を随所にとりあげられて おり参考になる点が多い。
情報化社会は便利さを増す反面、弊害もあるはずである。情報の漏洩や不正使用等、社会 を騒がすような出来事から、年少者への影響、漢字離れや本離れといったことも考えるべ きであろう。なにより重要なのは、利用する人達のモラルであると考えられる。
情報社会の変化は急である。「最近、本の売上が落ち込んでいるのに、新刊ラッシュの状 況で、一日200冊、年間だと約7万冊にも及ぶ。書店における本の寿命も短くなる一方 である。この状況では電子書籍に移行せざるを得ない。そして、高精彩液晶ブック型端末 が開発されるとともに、携帯電話からも本が読める状況にある」(6/23NHKクローズア ップ現代:電子書籍の衝撃/変わる出版)より。この番組を見て、みんなそれほどにして まで本を読みたがっているのだろうか、と思う一方、なにか乗せられているような気もし た。本書の最終項に述べられているが「情報化社会は物質的より精神的に豊かな社会とな る」と述べている。まことに、そのようになればと思う次第である。
(3回 T.I.)