天理大学 生涯教育専攻 課題図書
安田雪『大学生の就職活動 ― 学生と企業の出会い』
中公新書 / 1999年 / 173頁 / \660 / ISBN:4121014626
●やすだ・ゆき●
1963年東京生まれ。1986年国際基督教大学教養学部卒業。1993年コロンビア大学大学院社会学部博士課程修了(Ph.D)。立教大学社会学部産業関係学科助教授を経て現在社会ネットワーク研究所所長。経済社会学会理事。専門は、社会ネットワーク分析。企業内の従業員関係、WWWユーザのコミュニティ分析、産業間ネットワークなどの国際比較研究に従事している。社会ネットワーク研究所では、ネットワーク会社に対応した、個人と組織の新しい関係を構築するためのネットワークデザインプログラムの開発・研究を推進している
著書:『働きたいのに…高校生就職難の社会構造』(勁草書房)『 実践ネットワ−ク分析関係を解く理論と技法』(新曜社)ほか。
序章 大学生の就職をめぐる疑問
第1章 大学生の就職活動の実際
第2章 就職・採用をめぐる混乱
第3章 就職・採用の決定要因
第4章 就職の結果とその後
第5章 学生・企業・大学―それぞれの立場と主張
第6章 就職活動にみられる三つのミスマッチ
第7章 公平と平等―機会か結果か
学生の感想文(21)
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とうとう三回生の一年も終りに近づいてきました。周りの友達も、インターネット就職情報関係のサイトを検索したり、企業説明会に参加したりと慌しくなってきました。就職活動が始まるのと同時に、大学生活の終りが近づいてくるようで寂しく感じています。この本でも述べられていたように、「企業が求める資質は、その企業で必要とされる能力や、特定企業における職務遂行に必要な固有な才能ではなく、明朗で元気があり、何か一つだけでも大学時代に身につけているといった、ひどく漠然としたものである」ということだそうです。
私は大学生になってから、一年ごとに大きな目標を一つ作り、それらを楽しんで達成してきました。これからも大きな目標とそれにつながる小さな目標を持って、残りの大学生活を有意義に過ごしていきたいと思っています。
(3回 M.H.)
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まずこの本を読み自分自身の就職活動に対する重大さを感じられた。私たち学生が就職活動を行う学生は、「やりがいのある仕事」「自己実現のできる仕事」を求め、自分にあった業種・企業を探し、選び、志望する、このことは学生側かすれば誰もが望むことである。しかし現在の就職・採用活動の現状は、学生、企業、大学、三者の歯車がうまくいっていない事が事実である。実際の採用面接では「人物本位の採用」という、学生にとっては不可解きわまりない方法で採否の決定が行われる。不採用でも企業からその理由が知らされることはない。この事は学生側として、自分自身に何が足りないのかわからないうえ、次に行う活動の克てにならない。大学で教えていることは実社会では役に立たないから、志望学生の肩書きや礼儀作法、第一印象を重視して採否決定をしている。私自身、大学では自分から行動を起こさなければ何も始まらない事は良く分かっていたつもりであったが、本書を読み改めて自分の心を引き締めることができ良かったと思う。
(3回 N.N.)
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とりたててめあたらしい、情報や知識を得られたわけではないが、就職活動準備ガイダンスとして読む価値があったと思う。 四回生になり、授業に出ることを強制できない教員の立場にうなずけた。また、アメリカでは日本の大学のようにキャンパスから学生がいっせいに消えることのない理由が、終身雇用制でない、短期の労働契約に基づく、労働市場の流動性だということが興味深かった。
浅くではあるが、広い視野から、就職というものを考える契機にはなったと思う。
(3回 T.K.)
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大学を卒業すれば就職をしなければいけないが実際のところどのように就職活動をすればいいのかわからないし、自分がどのような企業に就職したいのかもわからない状態なので、課題図書としてこの本を見つけたときに少しでも、自分の就職活動に参考になれば良いと思い読んでみた。
学生の主張や女子学生の主張、企業の主張、そして大学の主張とそれぞれの主張が書かれていて今まで興味がなかったけれど、自分に当てはまる部分もあったので改善していこうと思った。
今までは簡単に就職ができると思っていたけれど最近になって就職することの難しさがわかり始めたような気がする。だから、がんばって就職活動をしたいと思う。
(3回 K.H.)
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もう就職活動に対して深く考えていく時期になってきた。大学生の就職活動において、私自身も実際に就職活動というものが身近にちかづいてきて、この本を読み自分自身が思っていたよりもとても大変なものであって様々な問題がありとても考えさせられた。学生生活も何気なく暮らしていくのではなく本当に自分の将来について考えていかなければならない。この本を読んで本当にそう思った。だいたいは自分のやりたいことは決まっているがそれに関連する企業についてなにも調べていないから、これから調べていき就職活動に前向きになっていこうと思う。あとあまり勉強せずにとりあえず内定をもらっておこうというのは、学生が考え直さなければならないだろう。
(3回 S.I.)
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自分が就職活動をする立場になってみて、この本を読んでみると共感する部分や、得られたものが多くありました。就職活動をする立場になったと言っても、実際まだまだ自分が就職するといいう実感が湧いてきていないという状況でした。しかし、著書を読むことによって就職に対する実感が湧いてきました。本文では、現在の日本の就職における男女差のことが取り上げられていたが、憤りを感じると同時に悲しくも感じました。女性差別という問題がなくなることはあるのだろうかと、不安に思いました。就職活動においても社会全体においても不合理なことは多くあるようだが、著書のいう「標準のない就職活動」という実態を理解し、現在の社会の状況を受け入れながら、就職活動を行っていきたいと思いました。
(3回 H.M.)
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「勉強してレベルの高い学校に入って、いい会社に就職する」という一連の流れを信じて小さい時から勉強を押しつけられながらやってきた人なんて、たくさんいると思います。努力は報われないということでは無いと思いますが、いい大学に入ったからといって必ずしも思い通りの会社に入れるとは限らないという事に、誰もがわかっていながらも、それに触れないようにしているようにも感じました。この本を読んで、大学生側からの見解だけでなく、企業側の会社アピールの努力を知る事ができました。マスコミで取り上げられることも少なく、提供するサービスや商品が学生レベルの消費者の目に直接触れる機会が少ない企業の場合の苦労が読みとれました。企業と学生の繋がりは、知らない事も多くて1番近い様で遠いとおもいました。
(3回 K.I.)
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本書を書く上で著者がとりわけ強調したかったことは、就職活動をめぐる男女の差異であると思う。女子学生の就職活動期間が長期に渡るということや「じ・げ・こ」の要素、セクハラ、女性総合職…。日本での就職や採用のシステムがまだまだ不公平であることは然ることながら、大半の女子学生もそのことに甘んじているのが現状である。その点アメリカでは幾分公平であるとされているが、「キャリア」という概念を持つ学生の割合は、日米ともにやはり女子のほうが低いようだ。「キャリア」の概念とは、本人の生涯設計の流れのうえで仕事をいかに位置づけていくかという長期的な視野にたったものであるらしい。近頃の若者が「自己実現」「やりがいのある仕事」を求める背景には、どの程度の「キャリア」に対する考えが存在するのだろうか。
(3回 Y.N.)
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このときの就職活動はこんな様子のものだったのか。95〜97年の就職活動は2005年に活動をしている自分からみると驚きが絶えず、逆も叱り、もっと昔はまったく違うのだろうなと当たり前だが気づかなかった思いを与えてくれた。パソコンも普及しインターネット人口が圧倒的に増えた。採用人数も違い景気の方向も違う。それでも本書を手に取ったときは何か今の自分の就職活動にプラスになることがあると思っていた。甘かった。時代の流れによる、現実世界に与える影響の大きさは自分の想像を超えていた。内容は女学生の就職について男女雇用機会均等法による公平な就職活動が行われているか、というところに重きを置いていたと思う。しかし男子学生の自分は、はっきり言って考えたことがなかった。時代が変わっているといってもそのような点が良い方向に大幅に前進しているとは残念ながら考えられない。これからの就職活動でぜひ気にしていきたいと思う。
(3回 T.N.)
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就職活動に関して、学生・企業・大学の3者がこんなにも非効率的に動いているのかと思った。大学側の「授業・成績を採用のときに考慮しほしい」「4年間しっかり学校で勉強させたい」という主張と、企業側の「就職活動をするならしっかり企業について学んできてほしい」「一般的マナーくらいは守ってほしい」という主張はよくわかる。この本では、学生の主張として「採否の理由が不明確のまま就職活動を続けていく苦しさ」についてかかれていたが、3者を比べてみると、学生については大分やさしいことがかかれていると思った。確かに、自分がなぜ不採用になったのかわからないまま、就職活動を続けていくのは腑に落ちないかもしれないが、企業のイメージだけで「就社」したり、企業のことをあまり勉強せずにとりあえず内定をもらっておこうというのは、学生が考え直さなければならないだろう。
(3回 J.H.)
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私は、一般企業の就職活動のためにspiの勉強をし始めたところだったので、この本を読み現実の厳しさや難しさを改めて考えさせられた。企業のことを深く調べようと思っても、企業が作成する会社案内や会社説明からは詳細情報は伝わるが、そこからすべてを判断するのは難しく、また企業がどのようなことを採用基準としているのか全くわからない。また、わかってはいたが、いかに女子学生の就職活動が大変で内定を取ることが、いかに難しいのかということが改めてわかった。確かに女子学生は「就社」とまで考えて就職活動に取り組まない。また、結婚、出産などで職場を離れる人が多い。そして、このような理由で一度職場を離れる女性に対して再度、また同じように受け入れてくれるほど優しくはない。ならば、企業が求める女性とは、男性と同じように働き、結婚などの理由で職場を離れない女性なのだろうか。男女平等といわれているが、実際にこのような面で平等に扱われていない現状があること事態を変えていかなければならないと思った。これは、これから就職活動を行う女子学生の強い願いでもある。
(3回 A.M.)
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この本を読んで、今まで漠然としていた就職活動が現実的になってきた。それと同時にもうすぐ自分も就職活動が始まるのだと思うと不安になってきた。果たして自分は内定がもらえるのか?という不安である。学業成績はあまり重要視されないらしい。お世辞にも成績が優秀といえない僕にとってこの点についてだけは安心できた。あと、就職活動はかなり忙しそうだ。と感じた。就職活動の実質的な第一歩である、採用に関する情報や、資料を企業に請求する資料請求葉書は、男で平均149.11枚、女で平均98.05枚だそうだ。この数字を見て正直驚いた。こんなに多いとは思っていなかったからだ。高校時代に大学に資料請求をした数より明らかに多い。就職活動中は卒論もあるし、授業もあるのでどうやらかなり忙しそうだと思った。
今まで、就職活動に関してほとんど何も知らなかった。というかまったくといっていいほど気にとめていなかった。就職活動が始まる前にこの本を読んでよかったと思う。
(3回 K.M.)
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この本を読んで現在の就職、採用活動の流れや、現在行われている就職採用活動のありかたについて私なりに理解できたと思う。学生、企業、大学にはそれぞれの思惑があり、現在それらの思惑がすれ違い、就職、採用活動の非効率になる。
このような問題ある現状を打開するには、三者がもっと意志疎通、歩み寄りをする必要がある。学生に社会人の起訴となるマナー、作法の教育を、就職のための付け焼刃ではなくカリキュラムとして真剣に行う大学があれば、企業の大学に対する評価も変わるかもしれない。企業は「現状がこうだからこうせざるをえないんだ」とうような思考法はやめ、むしろ営利追求団体である企業こそが率先して、現状を変える努力をするべきではないだろうか。その方がひいては、日本社会全体の人事の効率化を図れるだけでなく、経済の活性化にもつながるだろう。
(2回 T.S.)
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大学三回の今、就職活動がもう目の前に迫っている。インターンシップにせよ、就職活動に対して自分の中で持っていた疑問が少し晴れた。インターンシップは漠然と行った方が何か有利になるのではないのか、大学の成績は少しでもいいほうがいい・・・しかし、実際にはほとんど関係なかった。大学教育の内容や成績はほとんどといっていいほど見られていないということに、正直びっくりした。
内定は六月か七月にはもらっておきたいという。三回の冬にはもう就職活動が始まり出す。学生だから学業が本分のはずなのに、四回ともなると、ゼミさえも欠席しなければならない。はたして就職活動とはこれで良いのか?と疑問を持つ。しかし、自分も少しでもいいところへ就職を決めたいし、早くに内定をもらってゆっくりしたいし、友達の中で一人だけ決まってないと焦りたくない。今できることは、自分の「文化資本」を高めることである。この本で学んだ付け焼き刃ではどうにもいかないことを今のうちに身につけたい。
(3回 Y.I.)
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大学生の就職活動において、私自身も実際に就職活動というものが身近にちかづいてきて、この本を読み私自身が思っていたよりもとても大変なものであって様々な問題がありとても考えさせられました。その中で特に気になったのは就職活動における女性差別問題である。公平・平等にとはいわれているけど実際には、まだ社会に出る上で性別に差があることや最初の就職活動をはじめる資料請求などの情報収集を行う段階から男女の差ができてしまうのは、よくないと思う。実際、私が本格的に就職活動を始めてそういったことがあったらだんだんやる気がなくなってしまうと思う。もっと社会全体による制度としての公平が保証されてほしいと思う。これから本格的に就職活動が始まる中で本文にもあるように女子学生はそれなりの覚悟をもってのぞむ必要があるというように就職活動が行われていくなかで私自身も覚悟をもって行っていなければならないのだと思った。
(3回 S.O.)
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就職…という言葉を見たり、聞いたりすると憂鬱になる。だから、本書を
読んでいるときは、現実を見せられている感じがして、大変勉強にはなった
が、やっぱりどこか焦らされているように感じてしまった。別に「働く」こ
とがイヤというわけではなく、今までのバイトとは違う未知の世界に対する
恐怖に似た感情がある。ただ、それとは別に学生時代とは違った自分を発見
出来るのではないかという期待がある。また、仕事という世界で、自分がど
こまで成長できるか楽しみでもある。今は、ただ漠然としている「やりたい
こと」をこれから、徐々にではあるが、しっかりとした「仕事」に変化させ
ていきたいと思う。そして、その仕事で自分を磨き、また違った仕事に就く
というのも面白そうである。自分は、仕事を「楽しむ」ものとして付き合っ
て生きたいと、本書を読み思った。
(3回 Y.N.)
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大半が自分の思惑通りにはいかないであろう、就職活動。企業は自分の思っている以上に気まぐれでドライである。就職試験に滑り止めはないと聞いていたが正にそうかと思わされる内容。そんな就職戦線を生き残るには、何よりも先ず冷静に自分自身の能力と企業
(就社後の配属先も含めた)との距離を正確に把握することだと思った。そこからひとつずつ理想と現実のギャップも含めて足りない部分を埋めていき、揺るぎのない実力と自信を確立していくことが就職活動であると考えた。
(3回 T.O.)
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就職活動の現状が少し見えた気がする。この本が出版されたのが1999年で、もう6年たって多少はシステムが変わってきているとは思うが。人物の入れ替わりが見られるのが就職を希望する学生側だけなので大きな変化は期待できないだろう。そんな中で来年就職活動を行うのは多少不安を感じる(企業に就職するとは限らないが)。この就職環境を改善するために、学生と企業と大学が歩み寄る必要があると思うし、企業、大学は学生に対するニーズをもっと明確にすべきだ。
企業が大学で学んだことを、就職採用に役立たなくとも、知識や体験として身に付けたものは実社会やこれからの生活の中で必ず役に立つと思う。だから企業就職志望の学生は就職に役立たないからといって学業を切り離すのはどうかと思う。やはりこういった勉強ができるのは、学生のうちだけだし、学生である時間をもっと大切に考えるのもいいと思う。
(3回 H.U.)
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この本では、企業が大学では実社会で必要な知識を学んでいないと考えている、としている。私は今福祉の教員免許を取得しようとしている。もし将来福祉の先生になったら、大学で勉強したことは役立つだろう。しかし、もし一般の企業に就職したら大学で今学んでいることはあまり役にたたないかもしれない。そう考えると、なんだかむなしい気分になるので役立つと信じたい。
この本ではまた、大学・企業・学生の意志疎通ができていないとしている。お互い意志疎通することが求められる。私はこの意見を読んで、本当にそうだなあと思った。でも、どうすれば意思疎通できるのだろう・・・。私は大学側が会社・学生のニーズを満たせるようにするのが一番良いかなあと思う。就職に必要な知識を学ぶカリキュラムを設けたり、将来設計の手助けとなる指導を行ったり・・・。そうすることで、三者にプラスに働いていくと思う。
(3回 Y.Y.)
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就職について無知に等しかった自分だが、この本を読んで就職活動の厳しさや意外な部分が見えた。男女で雇用の差が出ることに驚いた。きれいごとを言えば男女差別なんてないのに、現実には社会にでても差別が存在していることに少し落胆した。「職種」「業種」「社風」を重視するのは現在も変わらないが、やはり自分の経験や自分の持つ自信を活かせる企業を選ぶことが重要になると思う。すべてが自分に合う企業に出会うことなんてめったにないかもしれない。
しかし少しでも自分にあった企業に出会うために、真剣に取り組み、自分の最善を尽くすことが絶対になると思う。
この本の初めのほうに努力が必ずしも就職活動を有利にするとは限らないと書いてあった。正しいとは思うが、努力が有利にしてくれる可能性は大変高いと思う。
(3回 K.Y.)
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まず私がこの本を選んだ理由は、就職とは自
分から知ろうとしない限り、全くその実態は
理解できるものではない、だからこそこの機
会に就職について真剣に考えてみようと思っ
たのが、きっかけである。そしてまずこの本
を読んでみて印象深かったのが、学生が就職
活動時に、必要と考えられているものが、就
職活動開始時と、終了時とでは大きく変化す
るということにまず驚いた。またその中でも、
男女との差があるということにも驚いた。男
子学生にいたっては、成績や容姿についての
評価が下がっているのに対し、 女子学生は
成績などに対する評価が上がっているが、容
姿などに対する評価が著しく評価が下がって
いたのである。しかしこれが書かれたのは今
から数年前の話なので、実際の実情とは多少
異なる面があるかもしれないが、私がこの本
を読む前に抱いていた思惑と現状が、あまり
にもギャップがあったので驚いた。それは学
生と大学と企業との三方向間が持つ、理想の
ズレによって起こりえる問題なのだと勉強に
なった。
(3回 T.N.)
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