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                            四年間を振り返って

 

生涯教育専攻 4回生 高馬丈典

 

「青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方をいう。」

「理想をもたない人生ほどつまらないものは無い。」

「一歩一歩理想に向かって歩み続け、すぐに成果を期待せず、ただひたすらに励んでいれば、間違いなく理想に近づいて行けるのだ。」

 

 僕はこういった「青春とは」だとか「夕日に向かって走るんだ!」みたいな青春しちゃってる話が大好きだ。他人からみればどうでもいいことだろうし、後から考えればしょうもないことかもしれないが今の自分はこういったことが大好きだ。そう思うようになったのは古風な校風の天理大学で大学時代(まさに青春時代だ)を過ごした為か、それともこの天理という街の雰囲気のせいだろうか。少なくともこのなごやかな空間は良くも悪くも僕の青春時代に何らかの影響を与えたことは間違いないだろう。

 さてさて、卒業を間近に控え自分の大学生活を振り返ってみると、常に勉強は後回しで、学生の本来あるべき姿とはかけ離れた生活だった。(勉強を必死に頑張って青春しちゃうのも良かったのだが僕にはどうも・・・。) 僕が大学生活で最も力を注いできたのは「演劇部」と「よふぼく会」だった。

 「演劇部」。引っ込み思案な僕が演劇部に入ったのは人と違って何か変わったことをやってみようというのと大学生っぽいことをしようと思ったからだ。(何か変わっていて、大学生っぽいことが僕の中では何故か演劇部になってしまった。) クラブ活動を頑張ることが自分の中では青春だったわけだ。そんなわけで演劇部を四年間やってきたわけだが、演劇を通じて感じたのは、「感謝の心」「思いやりの心」の大切さだ。自分たちがどれだけ頑張って素晴らしい芝居を作ろうとも見に来てくれるお客さんがいなければ自分たちのやっていることには意味がない。役者がいくら頑張っても裏方の力がなければ役者は輝かないし、役者が手を抜けば裏方のやってきたことは水の泡だ。そして先輩、後輩、同期の人達がいるから演劇部があり、自分を支えてくれている周りの人達のお陰で自分のやってることに意味が生まれてくるんだと思う。演劇に限ったことではなくあらゆる場面で周りの人達の支えがあってここまでこれたんだなと本当に心から感じる。だからみんなに感謝したい。「感謝」、「思いやり」。人として当たり前の心だし誰もがわかっていることかもしれないけれど、もう一度考えさせられ、これからも大事にしていこうと思った演劇部での四年間だった。

 「よふぼく会」。よふぼく会では学科、学年関係なく多くの仲間と出会うことができ、自分がこれから歩んで行こうとしている天理教というものをじっくり見つめる事ができた。会活動ではみんなで若者らしく勢いを持って何事にも取り組んで来たつもりだが、まだまだ二十そこそこの若者で何も分かっていないし、人の役に立てるようなこともほとんどできなかっただろう。そんな中でも、何事も一生懸命考え、必死に頑張り、仲間と共に手を取り歩んできたことが自分にとってまさに青春だった。こつこつと頑張ることで何かが見えてきたような気がする。本当に友達一人一人に感謝している。信仰だけでなく何でもこつこつとがむしゃらに頑張ることで何か自分の目指すものが見えてくるんじゃないかと思う。

 「感謝」、「思いやり」、「何事もがむしゃらにこつこつと」(小学校のクラス目標みたいだ)。 当たり前のことすぎて、最高学府と言われる大学で勉強しておいてそんなことしか感じなかったのかと言われそうだが自分が大切に思えたんだから仕方がない。ださくてもいい、せっかく大学で感じたことだからこれからの人生で大切にして行こうと思う。

 最後に。

 

「理想をもたない人生ほどつまらないものはないと思います。ただ毎日を漫然と惰性に流され、無為に過ごすような生活からはとても人間としての進歩など望めず、精神面でも、さまざまな能力に関しても、むしろ後退していくのかもしれません。また、せっかく理想を掲げても、その気分に酔っているばかりで努力らしい努力もせず、あるいは努力を始めてもすぐに挫折してしまうようでは意味がありません。理想という以上は,そう簡単に到達できないものなのです。先ず、現実との間にどれだけの差があって、その落差を埋める為にはどれだけの努力が必要なのかを認識しなければなりません。そしてあとは山登りのように、一歩一歩理想に向かって歩み続けるだけなのです。すぐに成果を期待せず、ただひたすらに励んでいれば、間違いなく理想に近づいて行けるのです。」

 

 人生八十年、まだスタートラインに立ったばかり。「人生一回、生き方一杯」、これからも自分の理想に近づいていけるよう、何事もこつこつとがむしゃらに、感謝の心と思いやりの心を忘れずに、青春していこう!

 天理大学で学生時代を過ごせて本当に良かった。ありがとう。