4年間を振り返って・・・
生涯教育専攻 4回生 谷中理恵
「これから大学生活が始まるのか」と思いドキドキしながら大学に入学して、もう4年が経とうとしています。長かったような短かったような4年間でしたが、卒業を目の前にしてみると、やはり早かったような気がしています。私にとってこの4年間は、とても重要なものとなりました。その重要な4年間で、私自身が何を学び、どんなことを感じたのかということを、この場をお借りして、いろいろなことを思い出しながら書いていこうと思います。
まず初めに、「研究室」についてです。先生方のご厚意で、研究室を私たちのために開放していただいていますが、そのことにより、先輩後輩が同じ空間で接することができ、自然にみんなと仲良くなっていました。正直なところ、初めは緊張などがあり、あまり研究室を利用していませんでしたが、三回生になったぐらいから、徐々に利用するようになり、そのことでどれほどの先輩後輩と仲良くなったでしょうか。今思うと、「もっと早くから行っていればよかった。」と後悔する部分もあります。いつも笑顔の絶えないにぎやかな研究室・・・。後輩の皆さんには、できる限り利用してほしいと思います。
2つ目は、先生方との交流です。天理大学自体、少人数制の大学なので、専攻のみんなはもちろんのこと、先生と接する機会も数多くありました。個性豊かな4人の先生方ですが、大人の方と接する機会があまり持てない私にとって、いろいろな考えを持つ先生方から学んだことはとても多く、これからの人生に必ず役立つものであると思っています。
3つ目は、専攻合宿についてです。自分たちで考え、アイディアを出し合い、みんなで協力し合い、ひとつのことを成し遂げる・・・。この合宿は、研究室で顔は合わせるけれどじっくりと話したことがない人とも話すきっかけ作りとなって、またひとつの仲間作りの場となりました。またそれだけでなく、大人数の行動を一つにまとめていくことの大変さと大切さも学んだ気がします。
このようなことを感じながら4回生となり、私にとって一番忙しい1年をむかえることとなりました。「来年は社会人・・・。」そんな焦りの中で、私は就職活動を始めました。大学に入ってから、洋服に興味を持ち始め、将来はアパレル関係の仕事がしたいとずっと考えていました。洋服販売のアルバイトの経験から、自分が描いていたものと違うこともありましたが、それでもやっぱりアパレルの仕事をしたかったので、アパレル関係の会社のみ、エントリーしました。今流行の職業とあって、競争率は高かったのですが、私の洋服への情熱をわかってくれる会社は必ずあると信じて、活動をしていました。多くの会社では面接が行われますが、私のポリシーとして、面接で話すことの下書きは、一切しませんでした。そのとき感じたこと、そのとき思ったこと、自分のなかでその時ぱっと浮かんだ言葉を話そうと思ったからです。これは、決していい方法であるとはいえないと思うのですが、はじめから形作られた言葉ではなく、その時の気持ちを素直に伝えることで、ありのままの自分が表現できると考え、この方法をとりました。そのかいあって、(?)7月に内定をいただきました。私にとって就職活動は、苦しいものではなく、むしろ楽しいものでした。自分のやりたいことにむかって頑張ることが・・・。一社一社の会社で、洋服のテーマもデザインも違う。いろんな会社の服作りへの情熱を知り、自分と重ね合わせていく・・・。
ある会社の方が言っておられたことがあります。「就職活動は、会社と自分とのお見合いである。」と。私は本当にそうだと思いました。会社にも、人を選ぶ権利があり、私にも会社を選ぶ権利がある。いろいろな会社とのお見合いの中で、自分に合った会社を選んでいくことに楽しみを覚え、その会社が自分を必要として内定を出してくれた・・・。その時の喜びは、今でも覚えています。就職活動がなければ、自分自身の良さや欠点について、深く考えることはなかったのではないかと思います。自分のことや思いを言葉にするのはとても難しいことだと思いますが、自分自身の可能性と情熱を信じて、後輩のみんなにも楽しみながら就職活動をしてほしいと思います。
そして4回生といえばもう一つ、大きな課題があります。卒業論文です。私は、7月までは、ほとんどの時間を就職活動に費やしていたこともあり、本格的に取りかかったのは、夏休み明けでした。生涯スポーツを学びたいと思いこの大学に入り、4年間を過ごした証を残す論文は、やはり自分の興味のあることをと思い、「生涯スポーツの現代的価値」という題目で論文を書くことにしました。主に文献調査が中心でしたが、それだけでは立証性に欠けると考え、ゲートボールチームへのインタビューも行いました。スポーツの良さを多くの人に知ってもらいたいと思い、精一杯がんばったつもりですが、やはりとりかかりが遅かったため、もう少し突っ込んだ、濃い内容のものが書ければよかったという反省点もあります。しかし、ある程度、伝えることができたのではないかと思います。論文のまとめとして私が感じた生涯スポーツの価値を述べると、生涯スポーツを行うことにより、自主性が生まれ、楽しみながら健康的に生きることができ、日常から離れたリラックスした時間を持つことができること。そして、その貴重な時間の中で、何かを学習し、たくさんの仲間を作り、時には競争を楽しみ、また励まし合いながら活力を与え合い、いきいきした人生を送ることが、自分もまだまだやれるという自信や生きがいのもつながるということです。しかしこれはあくまでも理想で、人それぞれに、もっと違った複雑なものが絡み合っている場合もあり、その存在を否定することはできません。しかし、それでもスポーツを行う人が増えているという現状から、そのようなこと以上に、何か得られるものや楽しさがあり、そして、その楽しさが、人を夢中にさせるのではないかということです。
卒業論文は、4年間で一番力を注いだことだと思っていますが、そのかいあって、卒業論文発表会で発表までさせていただき、ありがとうございました。また興味のある方には、ぜひ論文に目を通していただきたいと思います。
では最後に、私から一言・・・・
−友情は、喜びを2倍にし、悲しみを半分にする−
この広い世界の中で、私たちが出会える人の数は限られています。それは一つの運命なのです。だからこそ、自分と出会った人のことは大切にしてほしい。人は一人では生きていけないものだから・・・。
私たちは卒業することで、別れを経験するわけですが、別れは決してマイナスではなく、新たなスタートでもあります。みんなとの思い出を忘れることなく、また一つ前に進んでいこうと思います。
4年間、ありがとうございました。