- スズメの砂浴び -

 季節の便り 第3845号 2025年7月10日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。


今は小暑(しょうしょ)の季節です。連日25℃を超す熱帯夜が続き、蒸し暑い凪の朝を迎えています。その主原因は黒潮の海水温に因るものと思います。ここをクリックすると7月7日の日本周辺の海水温を示す地図が出てきます。

海水温が30℃もある海から吹く風が高温高湿の空気を関東にもたらします。それが夜間に冷やされると雲となり、その雲が地上から発散する熱を閉じ込めて25℃を超す熱帯夜をもたらします。夜が明けるとその雲に太陽が当たり雲を蒸発させて青空が現れます。しかし、湿気は空中をさまよい、それがもやとなり視界を遮ります。右はそうしたもやの風景です。場所は自称新富岡川で、川の左は並木2丁目で、右は長浜公園です。奥に控えるのが長浜の崖です。

下の写真はスズメが砂浴びした跡です。場所は並木1丁目にあるカゼ場公園の花壇の縁(ふち)です。平らにしても翌日には砂を掘って穴を作ります。その穴の位置を示すために番号をふっています。今、小雀が誕生し親の後を追いかけて餌をねだっています。その親鳥たちは巣ごもり中に体についたダニを砂を浴びることで振るい落とします。その砂浴びの様子を写真に撮ろうと思っても、その時はスズメが来ない。

先日、フェイスブック(Facebook)を見ていると幕末に活躍した吉田松陰の言葉をみつけました。
夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし、故に夢なき者に成功なし。要するに夢をもって生きなさいということです。これは年寄りにも当てはまります。動けるかぎり夢を追いかけなさいと言うことです。ましてこれからの若者には夢は必須です。それを明治時代の札幌農学校で若者を指導していたアメリカ人のクラーク博士の言葉、“少年よ大志を抱け”は、吉田松陰の言葉に相当します。

下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。

マメコガネ 2025/07/06 氷取沢市民の森
体長1cmそこそこのコガネムシです。最近は森に来ても甲虫のカナブンやクワガタムシ、カミキリムシやカブトムシの姿を見かけなくなりました。彼らは樹液を吸う虫で、その樹液を出すクヌギの木が少なくなったせいでしょう。
セセリチョウ2種 2025/07/06 氷取沢市民の森
森の中にあるおおやと広場の休憩所は、人が飲み食いしたシミがあるのでしょう。そのミネラルを吸いにセセリチョウやシジミチョウがきます。写真に4匹のセセリチョウが写っています。2種類いるようですが私は同定できませんでした。
トウキョウヒメハンミョウ 2025/07/06 氷取沢市民の森
林の中の川沿いの径を歩いている時、路上に体長1cmほどの黒蟻に似た虫を見つけました。それはこの地で見る最も体の小さいトウキョウニワハンミョウでした。
アオギリの花 2025/07/07 長浜公園管理棟前
落葉高木。枝先に生まれた花房の長さは30cmくらいありました。花の季節を終えようとしており、咲いている花はまばらでした。実は袋状に成長し、秋には袋が飛来て中の種(たね)を見せるようになります。たねは芽吹きやすく、場所によって多くの自生の若木を見かけます。。
キイロイグチ 2025/07/07 カゼ場公園
思いもかけない場所と季節に生まれました。夜中に生まれたのでしょう。その時、1つはダンゴムシにかじられたようです。翌日には乾燥してしぼんでいました。
水煙(ミスト) 2025/07/07 長浜公園
長浜公園は高速道路で南北に分断されています。北側に草原や遊具がある広場があります。その1画に霧を噴射する場所があります。傍を通りかかった時、噴霧していました。霧の中に入ると涼しさを感じました。

自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。