- 三渓園にハスを見に行く -

 季節の便り 第3847号 2025年7月14日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。


今は小暑(しょうしょ)の季節です。7月8日にクマゼミの初鳴きを聞き、9日の夜に月を久しぶりに見ました。そして10日にアブラゼミの初鳴きを聞きました。その夜、寒冷前線の通過で雷雨となり、その翌11日には北風が吹き猛暑は途絶えました。

右はコアジサシが舞うベイサイドマリーナ上空の写真です。拡大写真を見ると彼らの飛翔している姿が見られます。この日(7/9)、コアジサシの営巣の様子を見に行きました。砂利敷きの広い駐車場も彼らにとっては落ち着いて営巣できるところでは無いようです。人間を含め、不審な物の接近を見つけると、鳴きながら一斉に飛び上がり、上空を旋回し安全を確認して巣に戻ります。ある瞬間、鳴き声がうるさくなりました。音の方向をみると営巣地の上空に侵入したトビが彼らに襲いかかっていました。襲われたトビは安全圏外迄追いかけられていました。

12日(土)の朝は北風が吹き涼しかった。体調も良いようなので、思い切って三渓園に自転車で出かけました。片道1時間の行程です。三渓園は本牧公園に隣接しています。公園の堀にはコガマとスイレンが生い茂っていました。チョウトンボを期待したのですが、見当たらず、いたのは飛び回る無数のコシアキトンボとアキアカネでした。

 

何時ものごとく堀を渡り南門から三渓園に入りました。内苑を通過し、出た先に外苑の大池があります。大池と睡蓮池の中間を走る主道を進むと左手に蓮池に来ます。そこには私と同様、ハスの花を撮りに来た人たちが多くいました。ハスは良く茂り、草丈が2メートル以上ありました。その葉に並んで直径20cmくらいある大輪のハスの花が咲いていました。蓮田にはハス固有の匂いがあります。その匂いを中国は北宋時代の詩人・秦観(しんかん 960-1127) が「納涼」の詩に詠っています。詩の内容については次の機会に紹介します。

下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。

グラジオラスの最後の彩 2025/07/09 並木1
6月22日ころからグラジオラスが次々と咲き始めました。そして20日経った今、最後の花を終わらせようとしています。1つの花茎(くき)の花は下から咲き上り、その開花期間はほぼ1週間少々でした。それが長く咲き続けているように見えたのは茎により開花開始に差があったからだと思います。
千葉上空に立ち昇る積乱雲 2025/07/10 16:10 並木1
この日は猛暑で暑かった。その日の午後4時頃、東の空に真白い積乱雲(入道雲)が見えました。雲の頂は上空の北風に流されて南に傾いていました。この日の夜、この地も軽い雷雨がありました。
ガビチョウ 2025/07/12 三渓園外苑
5,6羽が次々と飛来して直ぐに飛び去りました。どうやらヒナを連れて餌を探しているようでした。人怖じしないで近くに来たので撮影しやすかった。
ハンゲショウ 2025/07/12 三渓園外苑
水辺に生えるドクダミ科の多年草。草丈は50cmになります。おしろい粉を半分塗ったように見える。それから半化粧と名が付いたと私は解しています。実際は半夏の季節に咲くことから名がついているようです。
モミジの伐り株に生えたキノコ 2025/07/12 三渓園外苑
枯れたモミジの木を伐ったのでしょう、その切り口の縁に白いキノコが生えていました。生えているのは傘の裏に襞(ひだ)のあるキノコと、無いキノコの2種のようです。
梅の幹の穴 2025/07/12 三渓園外苑 
写真は今まで気付かなかった梅の古木の幹の姿です。何故梅の幹が空洞になるのでしょう。不思議な現象です。

自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。