四季の便り 第3964号 2026年3月5日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。
季節は3月5日を堺にして雨水(うすい)から啓蟄(けいちつ)に移りました。 啓蟄とは地中で冬眠していた昆虫や爬虫類のカエルやトカゲが地表に出てくる季節です。3月は雨がよく降り、菜の花が咲く季節でもあるので、この時期の長雨を菜種梅雨とも言います。この頃は田起こしの季節でもあります。それを歌っているのが次の俳句です。啓蟄の 土の汚れや すきを掃く 橋本多佳子
啓蟄の時期は、冬の渡り鳥たちが北に帰り始め、夏の渡り鳥たちが南からやっ来始めます。このページの写真は2月28日にみた朝、昼、夕の風景です。朝は朝もやが立ち風景が霞みました。昼間は富岡船溜まりにいる水鳥たちが、そわそわしていました。それは旅立ちを待つ時の姿だと後日気付きました。夕方は稜線上の太陽が柔らかく、輝いていました。それは冬の尖った光芒ではありません。あくまでも穏やかな輝きでした。
自然界は穏やかなのに、最近の人間界は破壊されています。そのとばっちりは現場だけでなく、離れた国々に影響し、困難に陥ろうとしています。争いの根本原因には宗教の違いにあります。
平安時代中期(993年ころ)に中宮の定子に使えた女流文学者の清少納言は春を次のように表現しています。春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
それは東山の稜線上に見られる日の出前の風景です。春は空気が多くの水蒸気を含んでしっとりします。その水蒸気が多いと遠くが霞み、空は白く明るくなります。夜も然りで、都市照明が水蒸気に反射して夜空は明るくなり、星がほとんど見えません。それでも朝4時過ぎの散歩時は南の空低くに夏の星座であるさそり座の星が幾つか見えます。星は季節と共に移ります。この間まで見えていた星が見えなくなり、新たな星が見え始めます。幾星霜とは年月の過ぎ去ることを現します。
下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。
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ジャノメエリカ 2026/02/28 柴シーサイドファーム 住宅地の植込で見かけるエリカは背が低くて草に近い木だと思っていましたが、そうでないことを左の木を見て気付きました。南アフリカ原産の落葉低木で2~3mになるという。昔、この花を歌った「エリカの花散るとき」という歌がありました |
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ジョウビタキ(オス) 2026/02/28 長浜公園 秋に里に現れる留鳥。名のいわれが面白い。ジョウとは頭の白を近衛兵・尉(じょう)の衣冠色からとり、ヒタキとは鳴き声が火打石で火をつける時のカチカチという音から取っていると思います。 ひたき美し 太陽を背に 飛びうつり 原 コウ子 |
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カイツブリ 2026/02/28 長浜公園 鳰(にほ)という体長約26cmの小型の水鳥。初夏に子育てをするためここから居なくなります。その時は首の後が赤い夏羽になっています。 古利根や 家鴨とあそぶ かいつぶり 水原秋櫻子 |
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ヒアシンス 2026/03./01 カゼ場公園、並木1 小アジア原産の多年草。公園のヒアシンスが見頃になりました。花茎の高さは10cm少々です。間もなく昨年の秋に植え付けた赤系の花が咲くでしょう。 |
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仮称カンザキギク 2026/03/01 並木1 1月28日に鉢植えの花を買い、玄関のプランターに移植しました。写真はその内の1つで、寒さにめげずに育っています。そして今赤い花を咲かせました。この種の菊を見るのは初めてです。 |
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また会ったツグミ 2026/03/02 並木1 体長24cmの冬の渡り鳥です。目の前3m。昔は多くいて焼き鳥の1つだったかもしれません。私がこどもの頃、人から仕掛けの作りを聞き、仕掛けた記憶があります。しかし、捕まりませんでした。鳥が来ない所に仕掛けたようでした。 |
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自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。