季節の便り 第3708号 2024年10月6日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。
季節は10月8日を境に秋分(しゅうぶん)から寒露(かんろ)に移ります。背景音は朝方鳴いているクサヒバリの鳴き声です。10月に入っても暖かいせいかコオロギたちも元気です。10月に入ってからあ秋雨前線が日本列島上に発生し、前線は10月3日は北から南下して20.5mmの雨を降らし、翌4日の朝は前線が北上して南風の驟雨をもたらしました。
右は4日朝3時のレーダーによる雨雲と降雨の様子を示す図です。その雨雲は北からの寒気団と南からの暖気団の境に発生した秋雨前線上に発生したものです。前線の北側は冷たい北風が吹き、南側は暖かい南風が吹いています。この日の朝、前線が北上したのでしょう、激しい嵐となりました。1時半ころ開けていた窓から雨が寝室に吹き込み、顔にかかりました。驚いて起きると外は暴風雨で、雨が室内に吹き込んでいました。急いで南側のガラス戸を閉めました。まさに嵐に夢が敗れた朝でした。雨は30分くらいで止みましたが、その後も2度ほど激しい雨を伴い吹き荒れました。
上はヒガンバナが咲いている風景です。街では咲き終わろうとしています。
従来は秋雨前線は9月に発生して大量の雨をもたらしています。過去10年間の横浜の9月の平均雨量は282mmで、それ比べると今年の9月は96.5mmと少なかった。それは秋雨前線が9月に発生しなかったことと、台風が来なかったことによると思います。
最後に懐かしい旅愁の歌を聴きながらこの章を終わりましょう。
1. 更け行く秋の夜 旅の空の わびしき思いに ひとりなやむ
恋しやふるさと なつかし父母 夢路にたどるは 故郷(さと)の家路
2. 窓うつ嵐に 夢もやぶれ 遥(はる)けきかなたに 心まよう
恋しやふるさと なつかし父母 思いに浮かぶは 杜のこずえ
下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。
自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。