四季の便り 第3908号 2025年11月13日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。
今は立冬(りっとう)の季節です。晴雨と寒暖を繰り返しなが寒い冬に向かっています。そうした今、落葉と菊の花の季節を迎えました。11月9日は朝から雨が降り続きました。その雨でユリノキの葉が落ちて道路に降り敷きました。翌日の日本列島は大陸からの高気圧に覆われてさわやかな秋日となりました。下の写真はその日の風景です。
落葉を見ていると読みたくなるのがフランスの詩人、ポールベルネールの「落葉」です。訳は上田敏によるもので、原詩の意を的確に表現しています。その第1節と2節を取り上げます。
1節 秋の日の ヴィオロンの ためいきの
身にしみて ひたぶるに うら悲し
2節 鐘のおとに 胸ふたぎ 色かえて 涙ぐむ
過ぎし日の おもいでや
右は並木北駅で乗り降りする人用のエレヴェーター設備の建設現場です。建物の周辺の盛土を整備し、その面を石垣に覆う工事を10日ころから始めました。工事は12月末まで続くと表示されていました。老人や体の不自由な方たちにとって1日も早い完成が望まれます。
落葉の話に戻ります。私が小学生の頃は登校時に道路脇の庭でたき火を見ると立ち寄って温まって行きました。たき火は街中でも見られ、「たき火」の歌に歌われました。昔は大量の落葉の始末にたき火がありました。
垣根の 垣根の まがりかど たき火だ たき火だ おちばたき
あたろうか あたろうよ 北風 ぴいぷう 吹いている
下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。
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花壇の草取り 2025/11/04 カゼ場公園、並木1 この花壇の雑草は、チガヤと名がしれない外来種の草です。どちらも根が深く道具を使って1本1本掘り取ります。外来の草の根は泥を一杯つけているのでそのまま袋詰めできません。そこで、それらを道路に広げて乾燥させ、泥をはたき落としてからゴミ袋に詰めています。写真は草を取った後の花壇です。 |
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ホシハジロ 2025/11/10 富岡船溜まり池 飛来した当初は人がいる岸に近づきませんでした。しかし、直ぐに慣れて岸辺で憩うようになりました。左はメスで右の2羽はオスです。 |
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キチョウ 2025/11/10 カゼ場公園、並木1 牛糞の堆肥を混ぜた花壇は春の花苗の植え付けを待っています。その花壇にキチョウがいました。彼らが地面に止まっているのを初めて見ました。 |
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シイタテハ 2025/11/10 幸浦2 写真の場所は幸浦2丁目を東西に走る幹線道路の東端です。海岸縁ですが、3メートルの防波壁のため海が見えません。その道路脇のアメリカセンダングサが生えていました。その草の目立たぬ花にタテハチョウが来ていました。一見、キタテハに見えますが模様からシイタテハのようです。 |
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行水中のシジュウガラ 2025/11/10 カゼ場公園、並木1 公園の花壇でキチョウの写真を撮っていると、3m先にある水飲み皿にシジュウガラがやって来ました。1回だけ水浴びをして側の樫の木に飛び移りました。葉が茂った木は小鳥たちの憩いの場であり、避難する場所でもあります。 |
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水陸両用バス 2025/11/10 日野自動車整備工場、幸 浦2横浜港で観光用の水陸両用車が活躍しています。そのバスが整備のために整備工場に来ていました。右の写真はバスの後部の推進装置です。 |
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自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。