四季の便り 第3925号 2025年12月17日発行
横浜市金沢区を中心にした折々の自然を報じ、題名に関する筆者の思いを記しています。
今は大雪(たいせつ)の季節でが、12月22日から冬至(とうじ)に移ります。既に日の入りは遅れ始めましたが、日の出は早まる気配はなく、逆に日毎に遅くなっています。
12月14日は1カ月ぶりに雨の日となりました。その翌日は未明から晴れました。風は無く、東の空に陰暦26日の細い月が架かっていました。右の写真はその朝、近くのカゼ場公園から撮った東の空の月と星です。この地では街路灯や公園の照明灯が邪魔をして綺麗な星空は見えても写真にうまく撮れません。
その日、晴天に誘われて釜利谷東にある金沢自然公園にトンボの存在を確認しに行きました。何時ものごとく南の谷津口から入りました。ゲートを入るとそのすぐ前がⅡの沢遊水地の土手になっています。前回(12/7)来た時は、池に面する日当たりの良い土手に赤トンボがいました。しかし、1週間後の今日(12/15)はいませんでした。その間の冷たい雨と寒さで命が絶えたと思えます。
この日はロウバイとスイセンの開花のようすを見に南斜面の梅林に行きました。今年の梅林は夏草が綺麗に刈り取られて居り、公園管理者の配慮が伺えました。梅林の西にはロウバイの木があります。それらは未だ葉を残していましたが、蕾は大きく膨らんでいました。またサクラの林もあります。その木の下はスイセンが植わっています。早くも花が咲き始めていました。スイセンの香りは冬の三香の1つです。他の香は梅とジンチョウゲです。早咲きの梅は1月の寒の時期から咲き始めます。今の冬山を彩るのはコナラとクヌギの雑木の紅葉です。そして歌うのは荒涼とした冬景色です。
山里は 冬ぞさびしさ まさりけり
人めも草も かれぬと思へば 源宗于(みなもと むねゆき) 平安前期の歌人 古今集
下は最近の写真です。写真には大画面がリンクされています。大画面で見ることをお勧めします。花は昔を懐かしく思い出させ、初めて見る花は新しい思い出を作ります。
自然は休むことなく毎日小さく変化しています。1週間も経つと誰の目にも変化が分かります。
変化の様子は実に感動的で素晴らしいものです。貴方も自然観察をしませんか。