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#1161/1200 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで *** コメント #1160 ***
★タイトル (iti@msi.) 02/11/ 5(Tue.) 22:15 ( 57)
Re:1160 エセ科学の問題点 一久
★内容
エセ科学が跋扈すると困る点は、科学的な考察を阻害
する危険がある、ということです。
科学でないのに科学を名乗るものが存在することによって、
科学的な考察をする能力が萎えたり、科学でないものを科
学であるかのように錯覚してしまう懸念がある。
「そんなことありえない」というツッコミは、もしかした
ら本当にあり得るのではないか、だとしたら何故に、とい
う科学的な探究心を殺しかねない。
ツッコミながらも、「もしかしたら」と考える姿勢を忘れ
ないのであれば問題はないのですが、なかなkそうはいかぬ。
サミュエルソンは、ケインズ理論を最初の読んだとき、
「そんなアホな」 と思ったそうです。
そして、ケインズのムチャクチャな理論とやらをボコボコに
論破してやろうとした。
けれども、そうしようとして研究すればするほど、逆にケイ
ンズ理論の正しさを照明することになってしまった。
サミュエルソンの研究が無ければ、ケインズは理解されな
かったとさえ言われているそうです。
みながみな、サミュエルソンのごとき科学と理性をもっていれ
ば問題ないのですが。。。。
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逆に、人々が科学と理性をもっていなかった例:
「超音速飛行は不可能だ」
超音速飛行は不可能だ、と実際にマッハ飛行ができるようになる
まで言われ続けていました。
超音速ほどの速さで空気中を飛べば、空気との摩擦熱で機体が
融けてしまうから、だそうな。
「エセ科学的ツッコミ」ですが、大新聞社でさえも、このような
ものを信じていた。
もしも、科学する心が少しでもあれば、超音速時の空気摩擦による
熱エネルギーはいくらで、ジュラルミンの融点はいくら、だから
危険だ、とか可能だとか、判定したはずです。
が、誰もそうはしなかった。エセ科学に取りつかれていたのです。
超音速飛行をなし遂げたチームは、そんな理屈をしらなかったとか。
第二次世界大戦時に、畑からいきなり飛行機に載せられた連中が、
戦後、チャレンジしたからだとさ。
チャック・イェーガーが音速を突破した日、ニューヨークタイムズ
は謝罪記事を載せたそうです。
[ コメント数 1 読む(F1161) ]
#1163/1200 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで *** コメント #1161 ***
★タイトル (********) 02/11/ 9(Sat.) 15:13 ( 61)
Re:1161 私はこう思います S1
★内容
どうして私は、「空想科学読本」とかプロレスとか受験勉強とかパチンコとか、
自分があまり好きではないものを擁護するような議論をしてしまうのかな。(笑)
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一久さんが言っておられる例は、
「カメラで撮影されたら魂を抜かれる」
「地球は静止しており他の天体がその周りをまわっている」
「やけどには油をぬる」
の類に近いように思います。「空想科学読本」的論議があろうがあるまいが、いつ
の世にも存在するものだし、技術革新の障害になることもあるでしょうが、あって
も仕方のないものだと思います。
そして、「空想科学読本」が対象としているのは、従来の常識を破る新規技術で
はなく、SFマンガやアニメの類です。「あんまり子供やファンをバカにしなさん
な」的な突っ込みなわけです。そんなものはそこかしこで日常的に行われているも
のだし、そんな井戸端会議のような内容を本にしたと思えば、「あってはならない
もの」でもないと思うんですね。(もちろん、マンガなんかにそんなに目くじら立
てんなよ、面白けりゃいいじゃんってな意見だって大いにあってかまわない。)
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一久さんは、「空想科学読本」を、科学の名を語るエセ科学と断じておられる。
私も、あれこそが真の科学だとは思っていないが、別にあの本が専門書然として、
「自分こそ科学だ」と自己主張しているわけじゃなし、科学する心を萎えさせるよ
うなものにも思えません。マンガの持つ破天荒さを、多少はスポイルするかもしれ
ませんけどね。でもだからといって「あってはならないニセモノ」とは全然思わな
いし、マンガ家の先生方も、もっと勉強するなり開き直って無視するなり、負けず
にがんばればよいのです。
数十年前のSF小説では、火星人はタコかクラゲのような姿に描くのが一般的で
した。今ではそんな作品は、皆無に近いと言っていいでしょう。現実世界での火星
の調査が進んで、とてもこんな形態の生物が生きられる環境ではないと一般の人た
ちが知るようになったからと思われます。
「空想科学読本」的な本が、「〇〇〇の調査では火星はこういうところなんだよ。
だからこんな火星人なんかいるわけないじゃん!」と言って、そういう考えを一般
に広める一助となったとして、何の悪いことがありましょうや。
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>もしも、科学する心が少しでもあれば、超音速時の空気摩擦による
>熱エネルギーはいくらで、ジュラルミンの融点はいくら、だから
>危険だ、とか可能だとか、判定したはずです。
「空想科学読本」は、そのレベルまで考察しているように思います。
どこまで正しいかは、私にはわからないけれど。(笑)
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くりかえしになりますが、私はあの「空想科学読本」が好きにはなれません。
だけど、あの手の議論は大いにあっていいと思うし、二番煎じ・三番煎じがでて
きてもいっこうにかまわないと思っています。
そういえば、「空想〜」より以前に、ブルーバックスから出ていた本で、宇宙戦
艦ヤマトや銀河鉄道999を科学の視点から批判していた本があったなあ。内容を
ほとんど覚えていないが、「空想〜」ほどの不快感は感じなかったように思う。