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#1121/1200 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで
★タイトル (iti@msi.) 02/ 9/30(Mon.) 19:32 ( 41)
空想科学読本 一久
★内容
空想科学読本
ずいぶん以前のことだが、空想科学読本とかいう本が売れていた
時期があった。
昔のビデオを見ていたら、そのCMが出てきたので思い出した。
当時、この本についてPC−VANでコメントしたことがあるが、思い
出したついでに、もう一度考えをまとめておこうと思う。
この本の内容は、空想世界の事象を科学的に検証して、多くの場
合、「それは科学的にあり得ないものだ」と結論付けるものだった。
これに対する私のコメントは、かかる態度は「子供の文句言い」であって、
決して科学的検証などではない、というものだ。
なぜか。
科学とは、事実の検証と、その事実の原因の究明を目指す態度である。
だから、本来、空想世界の事象は科学の対象にはならない。
もともと、「事実ではない」ことを前提としているからだ。
もっとも、科学には、「事実の実証」を一時放棄して、仮定とし、その仮定
のもとで物事を検証する、という方法がある。
空想世界の事象を科学する、ということは、このような仮定法のもとでの
検証でなければならない。
つまり、空想世界で起こった事象をすべて事実であると仮定し、その事実
がなぜ起こったのかを検証することこそが、空想科学に他ならない。
科学的な手法を用いて、「そんなことあり得ない」などと言う行為は、じつは
科学でもなんでもない。
空想世界の事象は、もともと事実ではないという前提のもとにあるのだから。
この当たり前の前提を、科学用語を用いて、さも科学であるかのように騙っ
たのが、空想科学読本である。
ひとことで言えば、「エセ科学」ということなのだ。
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