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#303/400 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで
★タイトル (iti@msi.) 01/ 5/19(Sat.) 23:25 ( 84)
パニックの自覚 一久
★内容
【パニックを自覚しているか】
あいもかわらず、田中外相が「パニック寸前だった」という点を批判
する人々がいるが、パニック寸前だという自覚症状を自認して、事前
に会談を取りやめたのであるから、むしろ、よい決断だともいえる。
政治家に限らず、自分がパミック状態にあるという自覚を持たずに交
渉の場に出て、相手に言質を与えてしまうという失態を犯すことはよ
くあることだ。
鳩山氏の韓国訪問時の教科書発言も、そのひとつの例だった、と言え
ないわけではない。鳩山氏は小泉首相のあまりの人気の高さにパニック
状態にあったので、あんな言動をしてしまったのだ、と。この場合、
自覚症状がないだけに、彼の政治家としての資質に問題があることを
露呈してしまっていることになる。
政治家も人間である以上は、体調や精神状態の優れないこともある。
その場合には、休めばよい。無理をして、変な言動をするよりは、そ
のほうがマシだし、代理に起用された人間に第一線の交渉の場を経験
させるチャンスを与えることにもなる。
パニックになるような人間では困る、というが、個人の耐力に期待す
るよりも、当人がパニックになっても組織としてカバー出来る体制を
作ることのほうがスジというものだ。
人間個人の忍耐力や力量に、過大な期待をかけてはならない。
第一、パニックになるような人間には政治を任せられない、というこ
とになれば、パニック状態になっていることを自覚しながらそれを隠
して国益を損なう政治家が現れるに決まっているではないか。
自分がパニック状態にあることを自覚できない政治家や、自覚しても
それを隠そうとする政治家が治める国と、パニックになりそうなのを
自覚して事前に休養を取る政治家の治める国と、どちらがよりマシで
あろうか。
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【適材適所】
とはいうものの、やはり田中外相という人選は問題だったと思う。
基本的に、彼女は外部から批判をする立場に置いてこそ最も能力を発
揮する人間だと思うからだ。
いわば、天下のご意見番である。マスコミに人物がいない以上、政治
家にその役目を負う人間が必要となる。田中人気も、その現れだろう。
ということで、私ならば、田中氏と麻生氏を逆に配置したであろう。
麻生氏の見識は先の総裁選において知らしめられた。個人の力量だけ
で選ぶのであれば、橋本氏よりも小泉氏よりも、彼のほうが優れてい
たと私は思う。
次世代の総理を視野に入れて、麻生氏を外相にするべきだった。
田中氏に、今、麻生氏がやってる職が出来るのか、ということだが、
大方の予想どうり、出来るわけがない。小泉首相自身、最初は田中氏
を考えていたが、派閥組の反発を考慮して断念したとかいう噂もある
ぐらいだから。
しかし、それでいいのである。
田中氏がこの役職を果たせない、しかも、解任されることもない、と
いうことになればどうなるか。党の派閥間の調整を計るこの役職が、
事実上破綻するということである。
外務省の機能が田中氏によって麻痺しつつあると懸念する声がある。
同様に、党の要職に田中氏がつけば、党内調整機能が失われ、派閥
政治はにっちもさっちもいかなくなるだろう。
この結果、党三役は、彦左衛門のような、ご意見番という国民への
アピール係という閑職へと、変容せざるを得なくなる。
田中氏の本質は、建設は苦手で、破壊は得意、ということだろう。
ならば、破壊すべきところに送り込むことこそ、適材を適所に使う
ことになるはずである。
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