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#371/400 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで
★タイトル (iti@msi.) 01/ 7/ 7(Sat.) 10:47 ( 94)
re366 比例代表に特有の問題です 一久
★内容
えっと...?
比例代表制度と他の選挙制度(例えば小選挙区制度)との違いは、
死票がでないという点ですが、それは同時に深刻な決断を有権者が
行わない、ということでもある。
比例代表制であればこそ、ナチスは議席を獲得できた。小選挙区
制度であったならば、1議席もとれたかどうか。
比例代表制度は、この問題を議会での討論においてカバーできる
ものだとしている。
死票を出すような選挙を回避する替わりに、議会において侃々諤々
の議論をすればよい、というのです。
しかし、その考えが正しいものではなかった、というのが#360
の主旨です。
従って、これは比例代表制度に特有の問題なのであります。
S1さんの文を読んでいると、そのような議会での討論は無用だ
というふうに思っておられるようにみうけられます。
私には、そうは思えないのです。
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小選挙区制度の場合は、所属政党や地域利害の問題も含めて、国
民に審判を受ける。
有権者は最もマシな一人を代表として選出する。
このような過酷な審判の結果、選ばれた議員であればこそ、その
責任と権威は比例代表の議員と比べ物にならないぐらいに重い。
つまり、死票が出るからこそ、選挙に意味がある。
前述のナチスの例で言えば、ナチシンパの投票は、すべて死票に
なるはずです。
小選挙区の議員は、有権者に直接かつ唯一人の代表として選ばれ
たのであり、所属政党にしばられることはない。いま所属している
政党の方針に反対ならば、いつでも離反することができる。
小選挙区の議員にとっての政党は、自分たち有志が担いでいる御
輿でしかないのであって、政党の子分ではないのだから。
対して、比例代表の議員がこれをやれば、比例代表という制度の
否定になってしまう。
つまり、議員を辞職しなければ党を批判できないということです。
脱党するぞ、という脅しは使えないのです。このような政党になっ
てしまえば、党内民主主義など望むべくもない状況になるでしょう。
ということで、やはりこれは比例代表制度に特有の問題なのです。
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自分の嗜好に一致する政党に投票すればいい、という制度は、確
かに気楽ではある。
しかし、それは同時に「どれを切って、どれを生かす」という深
刻な決断からの逃避でもある。
そして、そのような気楽な審判によって選ばれた政党は、国家・
国民をそっちのけにして、党のことしか考えない集団と化す危険が
ある。
これは、選挙区のことしか考えない政治家よりも、さらに始末が
悪いものであろう。
地元利益しか考えない政治家でも、狭い地域の範囲ではあるが地
元民全体に奉仕しようとする。が、党利益を優先する人間は、党に
協力する人間にだけ利益を与え、反発する人間を迫害する恐れがあ
る。
例えば、ナチスのごときこともできるのである。旧社会党のよう
なことも出来るのである。オームだって、一議席獲得するかもしれ
ないのである。現に、某宗教団体をバックにした政党が議席を持っ
ている。
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...というようなことで、私は比例代表制度を好意的に評価
することはできない。
参議院の比例代表枠だけにとどめ、衆議院は全廃するべきだと
思っています。
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