〜*〜  本会議場 市民の討論広場 メイン会場  〜*〜

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#2270/2300 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  08/ 7/12(Sat.)  21:44  ( 57)
ケインズに返れ     一久
★内容

【労働者に穴を掘らせて金を埋める】

 労働者に、穴を掘って金を埋めさせ、それを掘り出させて
 賃金とする。

 ケインズが、公共投資の例として挙げたものだが、もちろん、
 いかなる政治家も、そのような馬鹿げたことはしなかった。

 ケインズ政策をするにしても、もっと有用なものを作った。
 当たり前の話だが。

 しかしながら、現代日本のように、高度に機械化された産業
 社会においては、むしろケインズの例のような、馬鹿げた方
 法のほうが、有効なのかもしれない。


【労働者に金が回らなければいけない】

 要は、労働者に金が回らなければならないのだが、企業という
 ものは、労働力をどれだけ減らせるかということをその習性と
 している。

 発達した産業ほど、労働コストの占める割合は減る。というこ
 とは、いくら公共投資をしても、労働者に回る金額は増えない
 ということになる。

 産業文明が進んだ社会ほど、その傾向が強くなる。


【直接、労働者に金を】

 ケインズの示した、馬鹿げた方法は、この点の問題をクリアし
 ている。偶然なのか、意図してのものかは分からないが。

 労働者達が、直接的に金を受け取ることができる方法だからで
 ある。

 現代社会においては、このような方法を採ることはできないが、
 直接に労働者の所得を増やせばいい、ということさえ理解でき
 れば、あとはやり方を工夫するだけで対処可能なはずだ。

 例えば、300万人ほどを、年俸300万円で雇う。失業者は
 皆無となるだろう。

 雇った300万人を、企業へ派遣して、企業からの支払いを国
 家が受け取る。

 いま問題になっている派遣社員の待遇は、派遣社員が派遣会社
 に就職しているのではなくて、登録しているだけだということ
 にある。

 そうではなくて、仕事があろうがなかろうが、300万円の年
 俸は保障されるのである。派遣の仕事が無ければ、公共の仕事
 をすればよいのであるから。パトロールとか、街の清掃とか、
 簡単な修理とか。

 

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#2284/2300 本会議場  市民の討論広場 メイン会場    *** コメント #2270 ***
★タイトル (********)  08/ 7/25(Fri.)  22:15  ( 99)
小泉政策 と ケインズ政策     一久
★内容

【車の両輪のごとし】

 小泉流の自助努力重視・バラマキ抑制の政策と、ケインズ流
 の公共投資による需要喚起政策とは、対極にあるかのごとく
 思われやすい。

 しかし、この二つは、車の両輪のごときものであって、両者
 とも必要であり、かつ、協調しあうべきものである。


【企業努力の結果、必要雇用者数は減る】

 自助努力や競争によって、生産性が向上すると、その企業で
 必要とする労働者の数は減る。

 それを補うだけの生産量の拡大があれば、雇用は減らないの
 だが、なかなかそうもいかない場合がある。

 このあたりの原因は、よく分かっておらず、ゆえに、自説に
 沿って好き勝手に皆が言い合っている。

 小泉氏は、やがて金が回るようになる、と言い、それに反対
 する人々は、間に合わない、と言った。どちらも間違ってい
 るようでもあり、どちらも正しいようでもある。

 以前、8000円台だった株価が、12000円越えしたの
 だから、自助努力が経済の活性化につながったと言えないこ
 ともない。が、低所得者が多数存在することを見れば、うま
 くいっていないようでもある。

 すくなくとも、好景気とは言い難いのであるから、勝ち組
 から、他の人々へ「金が回っている」とは言えまい。


【賃金決定の要因】

 賃金は需給関係によって決まる。需給が逼迫すれば上がり、
 弛緩すれば下がる。

 生産性が向上し、かつ、生産量が増えないのであれば、労働
 需要は少なくなる。その結果、労働力が供給過多となり、賃
 金は下がることになる。

 企業に残った労働者の給与も上がらないので、彼等による消
 費拡大は望めないことになり、生産量の拡大も起こらない。

 生産性の向上は、必要労働力を減少させ、その結果、賃金を
 低下・停滞させるのである。


【ケインズ的テコ入れが必要】

 そこで、ケインズ流の政策によって、労働者に仕事を与え、
 労働者自身による消費の拡大と、労働市場の需給関係逼迫
 による賃金上昇を図る必要がある。

 「自助努力」と「ケインズ流」とは、敵対関係にあるのでは
 ない。例えて言えば、それは、トレーニングと食事の関係に
 近い。

 トレーニングによって贅肉を燃やし、引き締まった体を作る
 ことは、健康の為に良いのであろうが、それに応じた栄養の
 ある食事を取らなければ、やがて枯死することになる。

 自助努力によって生産性を向上させ、その上で、ケインズ流
 によって労働者に栄養を注入する。

 どちらかではなく、両方が必要なのである。


【高度成長期の日本】

 では、かつての日本はどうであったのだろうか。

 まさに、このモデルがピッタリと当てはまっている。

 政府は史上初とも言われる、本格的ケインズ政策を実施し、
 労働者に金を与えた。

 だが、これだけではあるいは日本の繁栄は無かったかも知れ
 ない。

 実際には、これと平行して、企業間の猛烈な競争が起こった
 のである。その結果、各企業は贅肉をそぎ落とすことを余儀
 なくされた。

 その競争から免除された特定の産業(例えば農業・地方の土建)
 は、甘やかされたおかげで発展することができず、いまだに日
 本経済の足を引っ張り続けているのだが。

  



 

 
 


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