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#2431/2500 本会議場 市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********) 08/11/29(Sat.) 3:36 ( 53)
田母神論文 S1
★内容
田母神論文については、いろいろ考えるところがあった。
まず第一に、これを「言論弾圧」として政府のやり方を批判する声に感じた
抵抗感。
私は、何度も言ったが基本的には自由志向の人間であり、個人の自由は最大
限認められるべきとの考えである。しかし、自衛隊や警察等のように、国民
に対し公的に、直接的な力が行使できる職種の人たちに対しては、ある程度
の制限があってもやむを得ないと考える。
現在の政府の公式見解が、村山談話であるならば、空将という立場でそれを
否定する発言は控えるべきだったろう。
この場合、村山談話が正しいか正しくないかが問題なのではなく、現在の政
府見解がこれに基づいているかいないかが問題なのだ。
突飛な話になるが、もしも政府見解と異なる意見をこういった立場の人たち
が自由に公言できるとしたならば、自衛隊トップが「共産主義礼賛」を主張
したら世の中はどう反応するだろう。日本には韓国のような反共法はなく、
れっきとした一つの思想ではあるが、「日本は自由の国だから」と受け流せ
る人がどれだけいるか。「アルカイダにシンパシーを感じる」などと言った
日には、国じゅうの人たちが不安を感じることだろう。
あるブログで言われていたことだが、「現在の政府見解は間違いであり、正
すべきである」と考えるならば、自衛官の職を辞して発言、行動すべきだっ
たろう。政治家に立候補してその実現に動くならそれが最良である。
村山談話が政府見解であるということには、個人的には、国益を考えたらや
むを得ないと思う反面、日本人として歯がゆい面があることは否めない。日
本が負の歴史を背負っているということは認めざるを得ないが、田母神論文
を支持する声がネット上に多いのも、わからなくはない。将来的には、政府
見解の方針転換もありえるだろう。
あの論文が最優秀賞で賞金３００万円の価値あるものかどうかについては、
また別次元の問題である。学のない私には判断できないが、ネットで見かけ
た「あちこちにアラがある」「あの主宰者たちの評価は疑問」「学生レポー
ト以下」という声にもうなづけるものがあった。
免職でなく定年退職という処遇が適切かどうかもまた別問題だが、これはひ
とまず置く。
例によってどっちつかずで迫力のない意見になってしまった。片方に与した
意見をいせいよく語ればカッコいいが、「全くもって政府が正しい」とも、
「田母神が正しい！彼は憂国の士だ！」とも一方的には言えないのだから仕
方がない。
いつもながらネット上では「自分の意見こそが正しい！反対する奴はバカ！」
みたいに決め付けた意見が多いが、少し考えればことがそう単純でないこと
はわかるはずだ。村山談話に問題があるのは事実、しかしそれが政府の公式
見解になっていることも事実、それをささえている政府与党の政治家たちを
選んだのが国民の大多数であるというのもまた事実なのだ。
今の与党に村山談話から脱却したいと考えている政治家も少なくないだろう
が、当時の村山総理を支えた政権与党の大部分も今と同じ自民党であり、下
手にそれをいうと自己否定につながるというのもあるのだろう。近隣諸国と
波風を立てずにすむということで、自民党にとっても都合のいいものでもあ
ったのだろうな。
[ コメント数 1 読む(F2431) ]
#2433/2500 本会議場 市民の討論広場 メイン会場 *** コメント #2431 ***
★タイトル (********) 08/11/29(Sat.) 20:51 ( 44)
Re:2431不安に感じるところを・・・ 一久
★内容
その「不安に感じる」ところを、グッと飲み込んで、
意見の表明を認める、というのが、自由民主主義という
ものなのだが・・・
理性を感情に優先させて、「不安に感じる」意見に
「理」有りや無しやを問うことによって、より高い見識
を持った社会に至ることが可能となる。
不安を感じるから、といって、そこから目をそらせば、
意見の検証はできなくなる。
むしろ、不安を感じさせる立場の人が言ったからこそ、
検証する機会が生まれた、といえる。
「立場」のゆえの自己規制を認めてしまえば、その適用
範囲は際限もなく広がる恐れがある。いわく、新聞記者
という立場、教師という立場、公務員という立場、等々。
無職のネットおたく以外の人は、自由に発言できない社
会となるだろう。
何度でも言うが、良心と行動の別を明らかにすることが
近代民主主義の第一歩である。立場論を言う人々は、こ
のことを理解していない。
（立場論に反対する人も分かってないんじゃないのか？）
田母神氏が防衛省において三島由紀夫みたいに隊員を煽動
したのであれば、それは行動であり、許されない。
が、民間の懸賞論文で何を言おうが、それは彼の良心の問
題であり、それ自体が罪を負うような内容（ポルノとか差
別発言とか）出ない限り、なんの問題もない。
戦前の山本五十六大将は、対米開戦反対論者であった。
今回の騒ぎ方に則れば、山本五十六は開戦反対を唱える軟
弱者だから更迭せよ、といわねばならなかったことになる。