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#1995/2000 本会議場 市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********) 07/ 8/13(Mon.) 21:21 ( 42)
選挙は儀式にすぎない 一久
★内容
【政党内民主主義こそが大事】
選挙というものは、民主主義の最終的なセレモニーにすぎず、選挙をやった
からといって民主主義が成立する訳ではない。選挙は民主主義の必要条件では
あるが、十分条件ではない。
民主主義が機能する為には、各政党(それも国民の一部ではなく全体を代表す
る政党=大政党)が、その政党内部において民主主義を備えもっていることが必
要である。それによって、広く異見を求め、活発な討論によって政策を吟味し、
より良きものを選択する。そういう機能を、政党は備えていなければならない。
政権を担当しようとする大政党が、どちらの政党も政党内民主主義を備えてい
るのであれば、どちらが選挙で勝とうが負けようが、国民にとってはどうでも
よいことになる。政権を獲った政党の内部において、常にその政策が批判・検
証され続けていくのであるから。
このように、どっちが勝ってもうまくいくという状況があってはじめて、「選
挙は水物」であっても構わないということになる。今回の参議院選挙のように、
いわば集団ヒステリーがもたらした衝動的結果で議席数が激動しても、政党内
部の民主主義が健全でさえあれば、実害はない。
今回の選挙をみて、「民主主義はサイテーの制度だ」と某漫画家氏は言うが、
選挙だけをみて民主主義だというのであればそのとおりだ。だが、民主主義と
いうものの根幹は、選挙ではなく、政党内民主主義、すなわち、各政党が、政
党内において真摯に真理と中庸と決断を追求している、という仮定にこそある。
選挙とは、ただ単に、どの政党が政党内民主主義をより追求しているかを採点
するための装置にすぎない。このような装置を必要とする訳は、各政党を競合
させないと、集団というものの性として、常に腐敗するからである。
民主主義においてマスコミのすべきことは、まず第一に、このことを国民に理
解させることなのであるが、どういう訳か日本のマスコミというものは、愚集
と一緒になって感情的選挙を主導しているのだから、困ったものである。
さて、問題は民主党である。かの政党に、政党内民主主義が存在するのであれば、
政権交代も構わない。だが、残念ながら、かの政党において異見を歓迎する体質
があるだろうか。党内で激論をかわす覚悟があるだろうか。決定を下す度胸があ
るだろうか。甚だしく疑問である。民主党に政権担当能力ナシと言われるゆえん
である。
自民党の党内民主主義もまた、上等とは言えないが、利権という接着剤によって
かろうじて党内民主主義らしきものを形成している。
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