〜*〜  本会議場 市民の討論広場 メイン会場  〜*〜

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#219/300 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  01/11/29(Thu.)  23: 8  ( 84)
感性の法則     一久
★内容
【感性の時代】

 
 ひところ、感性の時代という言葉が氾濫していた。

 トレンディーとかいう言葉が使われはじめたころだ。

 その後、バブルの時代になって、あまり使われなくなり、バブルがはじけてからは、
 ほとんど聞く機会がなくなった。

 このことを評して、ある人いわく、

「だからぁ、感性なんて重用なものではなかったのだよ」

 

【トップがすべて】


 しかし、私の意見は、くだんの紳士とは百八十度違っている。

 「感性」を言わなくなった理由は、感性は下っ端のサラリーマンが持っていても
 しかたがないということが判ったからである。

 バブルの到来と、その崩壊は、そのことをより明確に表出せしめたのである。

 だから誰も感性などということを言わなくなったのだ。

 今現在、優れた業績を上げている企業は、トップの力量の負うところが大である。

 トップの感性が優れているからこそ、業績を伸ばしていける。

 逆に、沈んでいく企業は、トップの感性が時代にあっていないことを意味している。

 こんな企業において「感性が大事だ!」と主張するということは、「社長はアホだ」
 と放言しているのと同じことである。

 だれもそんなこと、言う訳が無い。


 感性が持て囃された時代、人々は勘違いをしていたのだ。

 つまり、クリエイターのように、サラリーマンも個人の感性で勝負することができる
 時代がきたのだ、と思い込んでしまっていた。

 現実は、そうではないのだ。

 感性で勝負することのできるのは、経営者だけなのだ。トップに座る人間だけが、感
 性を問われるのである。

 鶏頭には感性を発揮する機会があるが、牛尾にはそのチャンスはないのだ。

 司馬遼太郎の「坂の上の雲」のなかに、こんな一節がある。

「(日本の騎兵を任されることになる)君が天才であったとしても無意味なのだ。
  君を使う将軍・元帥が天才でなければ意味がないのだ」

 まさに、これそのままのことが企業にも言える。

 天才的な感性を持った人材がいてもダメなのだ。

 彼らを使うトップの人間が感性を備えていなければ、宝の持ち腐れとなるのである。


「旗本八万騎という。人材がいないわけが無い」

「そういう優秀な人材は、前線の小部隊を率いているか、左遷されている。腐った
 組織というものは、そういうものです」


 司馬遼太郎の「花神」の一節。

 大村益次郎の作戦に対して、その裏をかかれたらどうする?という長州藩士に対して、
 大村は、貴殿ほどの人物が幕軍を率いてくるのであればこちらの負けでしょう、と答える。

 馬鹿にするのか、と激候しながら、長州藩士が反論したもの。

 トップに感性がなければ、感性のあるサラリーマンもその能力を発揮できない。

 当然、そのような企業は、ポシャルしかない。

 「腐った組織とは、そういうものです」




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