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★タイトル (********)  08/ 9/26(Fri.)  20:44  ( 61)
政権交代待望論者へ　汝らいまだ天命を知らず     一久
★内容

【汝らいまだ天命を知らず】

　殷のチュウオウを倒すべく、周の文王のもとに終結した諸侯に対して、
　文王は、「汝らいまだ天命を知らず」と言って、軍を解散させた。

　「我いまだ天命を知らず」ではない。「汝ら」が天命を知らぬのだと。

　どういうことか？

　つまり、諸侯はただ、チュウオウの暴政に怒って集ったにすぎない。

　殷を倒した後のビジョンを持っている訳ではなく、周の天下になれば
　どういう政治を周が行うかについても考えたこともない。

　そんな輩と、事を同じくする訳にはいかない。文王はそう言っているのだ。


【民主党とその支持者もまたしかり】

　民主党員とその支持者、支持者ではないが民主党に票を入れようとして
　いる人々、これらもまた、天命を知らぬ雑民であると言えよう。

　天命、すなわち、二大政党制の意味、民主主義における選挙の意味を
　知り、政権奪取したあとのことをいくらかでも解っているものはいない。

　二大政党制とは、政党内民主主義の完成度を競う二つの政党のうち、
　どちらを選ぶか、ということである。片方もしくは両方の政党が党内
　民主主義を実現していない場合、二大政党制とはいえない。

　自民党は総裁選を実現したが、民主党は断念した。本来ならば、アメリカ
　大統領候補者選挙のごとく、同時進行で両党の党首選挙を行うべきもので
　あったにもかかわらず、である。

　この一件だけで、民主党に政党内民主主義が存在しないことが証明された。

　政党内に民主主義を持たない政党が政権を得るということは、民主主義
　が死滅するということを意味する。

　政党内に民主主義があってこそ、政党を通じて民意を政治に伝えることが
　可能となるからである。

　民主主義とは畢竟、「垣根を作らない」ということである。あらゆる意見
　に耳を傾け、取り入れるべきは取り入れるということである。垣根を作った
　瞬間から、その団体内部の意見は偏狭さを持ち、腐敗が始まるからだ。

　労働者の政党、を名乗る団体は、たとえそれが妥当な意見だったとしても
　労働者にとって不利な改革には賛成できなくなる。それはすでに腐敗と同
　じである。

　民主党が政権を得たいのであれば、天命をまず知るべきであろう。

　すなわち、政党内民主主義のための民主党改革こそをまず第一にすべきで
　ある。

　民主党に意見すれば、よく吟味して取り入れてくれる、ということになって
　はじめて、天命を知ることになるのだ。

　自民党よりも自由に批判・提言のできる政党であってこそ、政権を担う資格
　がある。それが天命を知るということなのだ。



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