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#2648/2700 本会議場 市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********) 09/ 5/ 3(Sun.) 9: 7 ( 42)
古今東西、軍人の地位は低い 一久
★内容
【多くの場合、軍人は低い地位にある】
古今東西、武力によって統一されなかった国はないはず
なのに、多くの場合、誕生した国家において軍人は低い地
位に甘んじている。
日本において武士が支配的地位を確立したのは、北条政子
のときであるし、日本と西欧以外の国においては、それさ
えも出来なかった。(いわゆる、封建制度を確立できたの
はこの二地域だけだった、というヤツだ)
統一の立役者であるはずの軍人が、なぜ低位に甘んじてい
るのか。それも世界的かつ普遍的にそのような状況が生
まれるのか。
それは、近代以前の戦争とは、結局は宗教のもつ力の争
いであるからだと考えられる。
宗教の力、といっても、教義内容などではなくて、呪術
としての魔力・霊力・神通力、などのことである。
田村麻呂や義家が「天皇の呪力」によって地元東北の霊
の力を打破して以降、東北の人々にとって天皇の力は逆
らいようのない魔力となった。
藤原三代は天皇から大将軍の名とともにこの呪力を引き
継いだことで支配を確固たるものとし、頼朝はその権利
を剥奪して己のものとし、奥州藤原氏を瓦解せしめた。
頼朝の死後、ようやく、「天皇の呪力」を十万の兵馬で
蹂躙する覚悟を武士達は持つことが出来た。
しかしそれも、北条政子という女性の一喝がなければ不
可能であり、その直前まで武士達は朝廷の神秘力を恐れ
て萎縮していたのである。
呪術による支配が終わり、武力による支配の時代となっ
てはじめて、近代への道は開かれた。
それは、宗教と政治の分離のはじまりを意味する。
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