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#2835/2900 本会議場 市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********) 09/12/ 3(Thu.) 20:20 ( 53)
中国が消費国家になるとき 一久
★内容
【かつて日米貿易摩擦が言われたころ】
日本とアメリカの、一人頭のGNPが同じであれば、人口が日本の
二倍であるアメリカは、常に貿易赤字となる。
日本からはアメリカに対して、二台の車を売れるが、
アメリカからは日本に対して、一台の車しか売れないがゆえに。
この理屈でいうと、中国は10台の車を輸入し、一台の車しか日本へ
うることが出来ない、ということになる。
中国の消費が世界経済を引っ張るようになる、という論拠であろう。
【しかしながら・・・】
今現在は、アメリカがその役割を果たしてきた。
貿易赤字ぶんは、国債を売ることによって補填してきた。言い換えれば、
ドルを印刷しさえすれば、外国から物を買うことができたということだ。
問題は、中国が貿易赤字国家に変身したとき、アメリカと同じことがで
きるのか、という点にある。
果たして、元や中国の国債に、それはどの魅力を認める国がどれだけある
であろうか。
逆に考えれば、アメリカのドルは、なにゆえにこれほどの信用を得ている
のであろうか。
世界中でドルが基軸通貨足りえるゆえんは、アメリカ政府による軍事的、
政治的、文化的なプレゼンスがあればこそ、である。なんだかんだと言っ
て、アメリカより頼りになる国はない。ゆえに、ドルが機軸たりえる。
中国に、アメリカの代わりがつとまるであろうか。はなはだ疑問である。
【さてそうすると】
元を発行して赤字を補填するということが出来ない、ということは、何を
意味するのかというと、ドルでの支払いを余儀なくされるということである。
それはつまり、中国の外貨準備も、大量の米国債も、数年を経ずして消滅
し、逆に、債権国家へと転落するということを意味している。
アヘン戦争以前には、茶の輸出によって膨大な貿易黒字を積み上げた清国が、
アヘン戦争以後は、列強に国富をむしりとられたように。大衆消費という名
の、アヘンによって、中国は枯死するかもしれないのだ。
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