〜*〜  本会議場 市民の討論広場 メイン会場  〜*〜

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#358/400 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  02/ 7/31(Wed.)  21:48  ( 73)
社会主義の死因  政治1     一久
★内容
社会主義の総決算 U


 政治的側面から (1)

 
 前回は、経済の面から社会主義を検証した。

 今回は政治的な側面から考えてみることにする。

 政治的な面においても、社会主義を破綻に導いたものは「常識に基づく誤解」
 であった。

 ではどんな「常識」に捕らわれたのであろうか。

 _______________________________


  社会主義の根底にある誤った常識、それは二つある。

  ひとつは、公共組織による分配のほうが、私的経済による分配よりも公正
  であろう、という誤解。

  もうひとつは、公正な判断は、非公正な判断よりも適切であろう、という誤解
  である。

  誤解というよりも、常識に捕らわれた思い込み、というべきかもしれない。


【公共 必ずしも公正ならず】

  公共組織による分配が、必ずしも私人によるそれよりも公正ではない、という
  ことは、すでに現実によって明らかとなっている。

  旧ソ連や現今の北朝鮮に階級社会の存在することをみれば明らかである。

  なぜそうなってしまうのか、この理由もまた、古典的な言葉で言い表されている。

  すなわち、「絶対権力は絶対に腐敗する」のである。

  公共組織においてなにがしかの決定権を獲得した人間は、小さいながらも
  権力を手中にしたことになる。

  当然、その権力を利用して、便宜を計ったり、取引をしたり、不正とまではい
  えぬまでも、自己利益を模索することになる。

  江戸時代、長崎奉行になれば、精錬潔白、コチコチの石頭役人でも、三年
  で蔵が建った、という。

  普通の役人なら一年でひとつ、欲張りな役人なら、一年で三つ建つ、と言わ
  れたそうだ。

  同様のことが、社会主義の国家では、あらゆる分野で発生する。

  それを告発するマスコミも、企業も存在しないからである。

  結果的に、企業間の競争のある国よりも、競争のない絶対権力に支配され
  た国にこそ、不正がより深く広く、根を張ることになるのである。

  マルクスは、社会主義社会においても、不公正はなくならないと言った。

  完全な平等社会は、共産主義社会の出現まで待たねばならないと言った。

  だがしかし、彼の頭のなかに、社会主義社会のほうが、資本主義社会よりも
  不公正は増えるのだ、という意識は無かったはずである。

  もしも、そのような意識があれば、なんでより不公正になる社会を薦めること
  ができるであろうか。

  マルクス自身にも、公共=公正に近づく、という常識の捕らわれがあったとい
  う証拠である。




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