〜*〜  本会議場 市民の討論広場 メイン会場  〜*〜

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#410/500 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  02/ 9/11(Wed.)  21: 8  ( 56)
テロ と 「背景」     一久
★内容
テロは「背景」と無関係か?

 テロの背景を考察すべき、という意見に対して、特に最近のアメリカでは
 否定的な見解が多くなっているのだそうだ。

 つまり、テロリストはそのような背景から孤立した存在であり、ただ彼らの
 理想を強行しているだけの狂人の集まりなのだ、という。

 一般のイスラム・アラブの人々は、彼らとは違っている、というのだ。


 だが、私はそうは思わない。

 なるほど、強行な手段を採るかどうか、という点においては、テロリストと
 一般人との間には、大きな断絶がある。

 しかしながら、テロリスト達の考えに同情的な一般人は、決して少なくはない。

 そうであればこそ、多くのイスラム諸国は近代化しがたいのである。

 多くのイスラム教徒は、アメリカ軍のエジプト進駐を快く思っていない。イラク
 に対する攻撃的姿勢さえも、歓迎されてはいない。

 アルカイダやタリバンに通じる不快感は、多くのムスリムに共通のものである。
 ただ過激派のように、テロに走るほどの激情ではない、というだけのことだ。

 そして、テロリストといえども、このような人民の無言の応援無しには、活動は
 長続きしない。

 「多くのムスリムが内心ほくそえむであろう」という算段があってこそ、同時多
 発テロを仕組むことができる。

 もしも、そのような賛嘆の声を期待できないのであれば、あれほどの行為は
 計画さえも不可能になるであろう。

 テロは、人民の声なき声に(すなわち「背景」に)、支えられているのである。


 その象徴的な例が、「よど号事件」であろう。

 彼らが事件を起こしたとき、日本には社会党的な社会主義賛美の陰声が確
 かにあった。

 このハイジャック犯の背中を後押ししていたのは、まぎれもなく、この国民の
 空気であった。

 そしていま、彼らは逮捕覚悟で帰国したい、という。

 もはやかつての社会主義に対する幻影は、日本にはもう無い。

 彼らを応援する声は、どこからも聞こえてこない。

 このような状況においては、テロは不可能となる。

 テロの「背景」は消滅したのである。



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