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★タイトル (********)  02/10/19(Sat.)  22: 2  ( 67)
自由で勝つ     一久
★内容
朝鮮民主主義人民共和国

　さて、北朝鮮はいかにすれば国際社会にランディングできるであろうか。

　拉致被害者を返しても、核兵器の開発を断念しても、それだけでは日米
　の信頼を得ることは不可能である。

　結局のところ、かの国の国名どおりに、民主主義の国になる以外に、方
　法はないだろう。

　しかし、いまの独裁的な国家から、自由と民主主義の国に変身すること
　は可能なのであろうか。

　先般のイラクの選挙を見てもわかるように、選挙をしさえすれば民主主
　義というわけではない。

　言論の自由と、良心の自由の保証がなされていなければ、選挙はたん
　に独裁に媚を売る行為でしかなくなってしまう。

　その意味では、韓国でさえも必ずしも民主的な国家ではない。言論の自
　由が完全には保証されてはいないからである。

　ここに北朝鮮の生き残る道がある。

　韓国を凌駕する自由を国民に与えてしまえばよいのだ。

　さしあたっては、言論の自由だけでよい。

　経済的な自由は、後回しでもよい。混乱を回避するためである、と言えば、
　日米欧の理解を得ることもできるはずである。

　北朝鮮において、言論の自由が保証されたとしよう。

　そうすると、特に韓国のメディアが大挙して乗り込んでくるだろう。

　これに対して、北朝鮮のメディアも応戦することになる。

　さらに、日米欧からの情報も入ってくるようになる。

　さて、そうなるとだ。

　時間がたつにつれて、北朝鮮の人民にも、韓国という国の評判が国際的
　に秀逸ではないということが解ってくるだろう。

　少なくとも、言論の自由という点において、韓国は朝鮮民主主義人民共和
　国よりも劣っている、という認識を持つはずである。

　自由と民主主義こそは、古代での儒教と同じ役割を担っている。その自由
　において、北朝鮮は韓国に勝っているのだ。これほど朝鮮人のプライドを
　満足させるものはない。

　また、自由と民主主義が確立すれば、特にアメリカからの積極的な投資を
　期待することができるようになる。人件費の低さ、という現実的なメリットに
　加えて、自由陣営の優等生という大義名分もたつからである。

　いきなり言論の自由を与えたとしても、社会的混乱は大きくはない。

　なるほど大騒ぎになるには違いないが、言論の自由が即、政治的・軍事的
　行動を意味するのではない。

　どこの国でもそうであるように、まずは現在の政府に対して献言しようとする
　行為からはじまるのである。

　独裁者が考えるほどには、言論の自由は独裁者を害するものではない。

　使い方次第では、心強い味方となるのである。



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