Fishing 1st day

 

12月14日午前5時起床。辺りはまだ暗い。コーヒーメーカーで湯を沸かし日本から持ってきた味噌汁を朝食代りに取る。部屋にはポットやコンロなどない。仕方なくコーヒーメーカーを洗い、これで湯を沸かした。

午前6時30分、待ち合わせの時間にロビーを抜け正面玄関へ行く。するとバスボートを牽引した1台の車が止まっていた。そこにはJJBigBassと書かれており、すぐにわかった。ガイドに近付き「グッドモーニング」、すると明るい返事が返ってきた。まずはコミュニケーション。兼三さんにガイドは日本語がダメと聞いていたので身振り手振りで明るく振舞う。幸い明るいガイドさんでよかった。さっそく車に乗り込み出発となった。そうそうガイドの名はJJ。

途中の車内、色々と釣りに関した会話をした。例え英語がわからなくても釣りの用語ぐらいはなんとかなる。それと中学校レベルの会話能力で意思の疎通はなんとかなった。釣り場の状況を聞くと前日までの3日間はスコールのような大雨が降っていたらしい。バスの活性は下がっておりとてもショートバイトだと言っていた。「ゲゲゲ、ここまで来てかい!」とおもったが今はカウアイ。もう後には引けず特攻あるのみ。

10分位走った頃、車は未舗装の道へ左折した。周りはパパイヤ畑以外は何も無い。今ここで襲われたらまず助からないし、死体も見つからないだろう。かなりの恐怖感があった。ただただJJを信じるしかない。バケに悟られぬように明るく振舞う。やがて車は更に狭い道、道と言うよりあぜ道へと入っていった。左右からはアシに似た植物が道を塞ぎ、JJはジャングルと笑っていた。いや〜さっきより怖いです。

しばらくして鍵の掛かった門の前で車は止まった。サイドブレーキを掛けJJは車から降りた。何をするのかと思ったら鍵を外している。地図に載っているリザーバーなのに門を作り鍵を閉めているとは・・・。自分の池じゃないんだよ、なぁJJ。門を抜けるとすぐスロープ。ボートを降ろす前にタックルの準備。そしておもむろにオカッパリ。ハワイでの記念すべきファーストキャストはオカッパリでした。おもったより濁りはなく印旛よりも全然綺麗。オカッパリではバイトは無かったけど何度か足元でボイル。JJによるとピーコックらしい。何だか期待できそうな気がしてきた。

いよいよボートスタート。ランチングは見学。全てJJにお任せで、ボートが浮いたら二人で乗り込む。いきなりエンジン全回で走り出すが、1分ほどでスローダウン。あれ、結構狭いリザーバーだ。はっきり言うと野池だね。で、キャスト開始。日本でポッパーがいいと聞いていたので当然ポッパーを選択。ポップXをスナップに付けるとJJは「ポップX Very Good」と言った。「なんだ日本のルアー知ってるじゃん」と色々聞くと、タックルボックスを見せてもらった。そしたら出るは出るは。日本からのゲストがあげるらしく、メガバス、ラッキー、果てはバルタン星人までも出てくる始末。ポップX知ってる訳だ。なにはともかくガイドの推薦を貰ったポップXを岸に向かってキャストする。2投目、ピックアップしようと巻いていたポップXにバイト。残念ながら乗らなかったが、期待できる。この場をもう少しだけ狙ったらJJはおもむろに岸に向かってボートを進め、そのまま上陸してしまった。「もしかして私達二人はここで最後」と脳裏を不安がよぎったが、JJはロッドを1本、根掛かりが多いのでノーシンカーかフロッグと言って歩き出した。仕方なく言われるままに付いて行くと、湖から30メートルほど離れた場所に野池があった。何でも先週5ポンドオーバーが出たらしく、JJ自慢の釣り場だそうだ。でも今日は雨でどちゃ濁り。それでもJJはめげずにキャスト。私達も付き合ってキャスト。この池にはティラピアが非常に多く、水深は無いがウィードとベイトの多さで大きなバスが良く釣れるらしい。ルアーに追われたティラピアが跳ねるのでそれだけでも楽しかったがすぐ飽きた。30分ほどで今日は無理と判断し再びボートへ戻る。

再びボートで池を左回りにエレキで流して行く。良いとこだけやろうと思うとすぐに釣り場がなくなる程度なのでエレキで流しながらが丁度良い。ここでも再びポップX。何が何でも釣ってやるとひたすらキャストするがバイトすらない。その間ガイドはフロッグ。まさかハワイまで来てフロッグマスターに会うとは思ってなかった。だが、このおやじのフロッグは凄く釣れそうなので日本に帰ったら練習する事にする。それにしても外人は皆キャストが上手い。ブッシュの奥の奥へ何のためらいもなくハードルアーを打つ。フロッグの時は「だからフロッグか」とおもったが、ミノーにしてもポッパーにしてもキャストが全然変らない。たまには引っ掛けるが、外すのがこれまた上手い。逆に外すのが上手いから厳しい所も攻められるのかもしれない。帰ったら早速練習だ。

それにしても釣れない、バイトがない。午前9時頃、痺れを切らしミノーにチェンジ。選んだのはティラピアが多いという事でメタリック系のM1ミノー。こいつをジャークジャークポーズのリズムで引くとやっとヒット。ハワイ初バスはレイク河口サイズだったが、やっと初物が出たので一安心。後は嫁さんだけだ。この後はミノーにも全く反応しないので、最後の手でセンコー、ピンクのピンゴーをバケ共々キャスト。するとようやくバイト。冠水植物の脇からフォール中のピンゴーを引っ手繰った。これでやっと2尾目。人が苦労している中、ガイドは一人で2.3本釣りしかもピーコックまでゲットした。こんな事いってはなんだけど、このガイドは真っ先に釣れそうなポイントにルアーを入れてしまう。どうやら釣ってみせてやるといった感じのガイドで、それでは後ろの私達は辛いよ〜。でも負けずに頑張るぞ。

正午、池を一周してしまったので一旦スロープに戻り昼食とする。JJが用意してくれたのは日本食風のお弁当。箸には”おてもと”とご丁寧に入っている。わざわざどっかから探して用意してくれたのだろう。凄くありがたかった。メニューはライスの上に焼肉、ソーセージ、ハム、フライドチキン、漬物と肉中心。味は悪くなかったが漬物の酢が全体に回っておりすっぱかった。しかもチキンが全おかずの半分を占め、昨日に続いてまたチキンかよって感じで辛かった。でもまあ食べられる弁当で良かった良かった。

昼食後、再び出船。今度はエレキで湖を左回りで流して行く。私もバケもセンコーを使った。午後はJJの様子が明らかに変だ。キャストに気が入ってなく、ぼーとしている時間が長くあくびばかりしている。どうしたのかと聞いたら眠いそうだ。なんでもこっちの人は昼食後はお昼寝タイムらしく、眠くて仕方が無いらしい。釣り時間が2時30分までと妙に短いと思ったがそういう事だったんだね。でも、仕事だから真面目な日本人に付き合わせて悪いと思ったが頑張ってもらわねば。午後JJは操船のみとなった。

釣り始めてすぐ、左側の護岸部分で遂にバケにヒット。あがって来たのは見事な40アップのフロリダバス。これで全員がノーフィッシュを免れた。一番ほっとしたのは本人よりガイドのJJだろう。「ノーボーズ」と言っていた。いったい誰が教えたのか?、教えた人はボーズを食らったのだろう。その後はバイトは有るもののヒットまでは中々行かない。何とか私がもう1尾ゲットしたがそれ以上は釣れなかった。最後に私のセンコーをコバスが咥え、フックまで食わずに泳ぎ回り、笑いながら「はなせ!」と無理矢理ピックアップした所でタイムアップ。初日の釣りを終えた。

釣果は私・フロリダバス3尾、バケ・フロリダバス1尾、JJフロリダバス3尾、ピーコックバス1尾

ホテルに帰ると部屋直行。ソファーに横になり、ふと下を見ると歩いた所に泥の後。靴を見ると泥だらけ。「やべ!」と部屋を飛び出しロビーまで行ったが入り口から泥の後が続いていた。しらんぷりで部屋に戻り部屋のジュウタンを濡れタオルでゴシゴシゴシ。証拠隠滅じゃ。エレベーターから部屋までの足跡もあったが、サンダルでゴシゴシと誤魔化す。そして再び部屋に戻りシャワーを浴びて一休み。昨日予約したサンセットビーチでのディナーの時間までゆっくりする。

午後5時30分、夕食を取るためホテル入り口まで行く。途中、泥の足跡を掃除するメイドさんとすれ違うが「アロハ〜」と挨拶だけして足早にその場を離れる。どうやら私達の足跡を消しているようで気の毒になった。しかしまあしょうがない。明日から気をつける事にしよう。

ホテルを出るとタクシーが既に待っていた。急いで乗り込みレッツゴー。約10分ほどのドライブでサンセットビーチに到着。受け付けに予約カードを見せると日本語の話せるスタッフが出てきて席へと案内された。窓際の最高の席だった。まずはビール。沈む夕日を見ながらのビールは最高に美味かった。続いてサラダ。まあ普通のサラダだが、食い物が合わなかった今までの事を考えると凄く美味く感じた。「これなら料理も期待できるかも」。続いてスープ。持ってきた時にタマネギの甘いスープと言っていたが、本当に甘い。でもコンソメ味だったのでまずまず。次が選択メニューのメインディッシュ。私はマヒマヒ、そうシイラ。バケは環太平洋風シーフードパスタ。マヒマヒは日本で食ったのとほとんど一緒。日本で食える人は問題ないだろうが、私はちょっと抵抗があり、一切れだけ頂いた。バケのスパゲッティはこれもまたなんとも・・・。はっきり言ってたいして美味く無かった。ただ食うものが無かったので仕方なく食ったといった感じだろう。私のほうにはライスも付いてきたが、これはタッパに入れてお土産にしてもらった。

食事後、後ろの席に日本人が座った。ちょっとお年を召した夫婦でした。日本語が恋しかった私達は話し掛け、そこでホテル内にある和食レストランがまあまあと聞いた。これで明日以降の夕食の心配は無くなった。しばらく話して私達は席を立った。迎えのタクシーを待っているとこれまた別の日本人夫婦とご対面。話をすると北海道から来たそうな。でも明日帰ってしまうらしい。そういえばさっきの人も明日帰るといっていた。そうなるとこの島の日本人って私達だけ?。帰りのタクシーはこの夫婦と一緒だった。車内で色々と話をすると、さっき食べた料理の味は前日に近くで食べたイタメシと同じ味付けだったとか。イタメシいかないでよかったよかった。

ホテルへ着くと私達はロビーで別れパソコンルームへ。置いてあるPCでネットへ進入。サークルの掲示板へローマ字で書きこんだ後部屋へ戻り明日のために早く寝る。

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