1997年度 岩倉青年会議所 理事長所信



1997年度 岩倉青年会議所 スローガン

理事長 高 桑 敏 直

  私たち岩倉青年会議所は、先輩諸兄の英知と勇気と情熱によって、そしてその時々にご協力をして下さった方々のお力添えを得て、本年20間年という輝かしい時を、迎えることができました。まず最初に、先輩諸兄及び関係各位に深く感謝の意を表したいと思います。

 さてご存じのとおり、1989年のベルリンの壁の崩壊かもたらした世界への影響は、東西冷戦の終結という単に国際関係上の影響のみに留まらず、日本国内の政策にも影響を及ぼし、そして私たちを取り巻く生活経済レベルまで変化をさせています。
 すなわち、地球のどこかでおきた出来事が、確実に私たちに影響を与え得る事を、私たちははっきりと認知すべき時代が来たと思います。本当に地球はひとつと成りつつあります。東と西、右と左といった戦後に構築された概念かくずれ、新しい国際社会秩序か求められる時代となって参りました。国内に於いては、地方行政と政府との関係を見直しする地方分権の議論が、益々活発となって参りました。そして親制援和についてもまたしかり、戦後50年国家を支えてきた社会システムが有効に作用しなくなってきています。特に地方分権の動きは、現行の行政制度そのものも、今まてのままでは今後有効では無くなることを示唆していると考えます。リコンストラクション (社会制度の再構築)か、行政、官僚をも含め今まさに行われようとしています。この様な時代の大きな変換期にあたり我々J Cが、変革の能動者たらんとする青年として、新しい社会概念をも提示してゆくことができたら幸いと思います。
 今までほとんどの市民は、あまり地方行政に対し意思表示をしようとしなかった。いや、あま りする必要か無かったのかも知れません。 しかし、中央より地方行政への権限の委譲は、地方行政の自立を促すこととなり、その行政を動かす権限は、本来その行政体の中で暮らしている市民にあると考えます。市民参画型社会を自分の住んでいるまちに根付かせるため、公的問題について関心をもち、まわりと協調して組織を組み活勅できる、生産活動以外の無償の活動にも価値を見いだせる、そんな市民の個人の自発的な気持ちをつなぎあわせることができたなら、生産活動以外のことにも従事しやすい社会を実現させることも夢物語ではないと思います。

 21世紀まであと5年を切りました。新しい世紀はもう目前です。私たちの子供が、私たち以上に幸せにすごせる様ら尽力して行くことが私たちの使命であると考えます。
皆様の力強いご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。