「ギー。そなたの姉上を想う気持ちはしかと見届けた。
星々の欠片が、そなたにも刻まれているのだ。
そなたならいつか、姉上を守る騎士になれるかもしれない。その時に、また会おう」

――『真夏の夜の夢』より

  ローリエ、銀の騎士
“鏡の盾の”ローリエ・リルケ
"Spiegel Schild" Laurier Rilke
所属: 放浪の自由騎士
種族: クレアータ (外見はヴァルター人) 年齢: 外見25 性別: 女性
瞳: 空色/紫 髪: 肌:
身長: 169cm 体重: 54kg 経験点: 50
彼の者の持つ聖痕:
アルカナ: クレアータ=アダマス=マーテル
聖痕位置: 瞳の奥、左胸、右手の甲
共振: 瞳の奥が紫色に輝く

聖痕描写: 空色の両の瞳の奥に輝く紫水晶の如き奇妙な紋章は、彼の者が錬金術によって創り出されたしるし。左胸に宿る守護者の印は、心を持たぬ身でありながら彼の者が騎士の心を持ち合わせているしるし。右手の甲に輝く印は、彼の者の願いがいつか天に届くことを表す。
 この3つの痕によりて彼の者は聖痕者である。

彼の者の力と技:
体格:13 反射:11 共感:10 知性:12 希望:12
HP:33 AP:12(11) DP:12
主な技能:<重武器>3 <祈念>3
特技:
《最適化》 《人化》 《怪力》 《戦闘感覚》
《騎士の誉れ》 《防護》 《鉄壁》 《八面六臂》 《偏向》 《渾身撃》 《奮起》3Lv
《慈愛の光》
《機甲馬》
彼の者が携えしもの:

武器:

ロングソード、磨き上げられた銀色のカイトシールド、ダガー

鎧:

プレートメイル、ガントレット、メタルレガース

装備:

クレアータ・ホースの白馬“ジルバァブリーゼ”、百合の絡まる天使像の護符(守護の呪符)、封傷の呪符*2、秘伝の書(《防護》)
マーテルシンボル、簡素なドレス、マント、バックパックにオイルランタンや点火石

彼の者の戦いぶり:

「そなたの悪徳、我が鏡の盾にしかと映すがいい!」
――守護の呪符で鏡の如く輝くカイトシールドで《防護》から <重武器>《鉄壁》《偏向》《八面六臂》
 

彼の者を導く因果律:

▼[過去] 略奪

魔神との戦いで長く昏睡状態に陥っていた彼女は目覚めたとき、時間を奪われたことを知った。

▼[現在] 探し物

命なき身で戦乱の世をさ迷うローリエは、自分がこの世で真に為すべき事と仕えるべき主を探し求めている。

▼[未来] 慈愛

やがて彼女の祈りは天に聞き届けられ、神の祝福と共に世を癒すだろう。アーに栄えあれ。

彼の者の生い立ち:

▼外見:
 透き通るような銀の髪を長く伸ばし、甲冑に身を包んで旅を続ける女性の騎士。ハイデルランドの平均的な女性より上背は高いが特に体格に恵まれているわけでもないのに、女の腕で長剣を軽々と操る。
 容貌は凛々しい美しさを備えていると言ってもよいが、ブリスランド産の硝子のような空色の瞳を覗き込んだ者は、その奥に紫色の聖痕に気付き、彼女が人間でないことを知る。錬金術の第五元素で命を宿した培養式クレアータであり、性能は高く、その振る舞いは人間とまったく変わるところがない。必要な時に剣と盾を振るう勇ましさと優しさ、謙虚さを兼ね備えた騎士。いかめしい男性騎士にはない女性らしい柔らかさを備え、外見から見える年齢よりも若い娘のように純粋なところがある。
 機甲馬にまたがり、無紋ながらよく磨かれた 鏡の盾 (シュピーゲルシルト)と長剣をくくりつけ、共に遍歴の旅を続けている。

 不思議なからくり仕掛けの白馬の名はブリーゼ(ジルバァブリーゼ、銀の微風の意)。一角獣めいた角を額に持ち、蒸気の息を吐く。人語は話せないが主によく懐き、好物はケルバーの美味しい水。

▼設定:
 まだアイセル司教領をマレーネ大司教が治めるようになる前の時代、ヨハン・イグナーツ・フォン・ヴィンケルリート伯の治める小さな領地に生を受けた人形の娘。伯に仕えていた老錬金術師アンセルム・リルケの最後の傑作として生み出された。
 ゆくゆくは伯の病弱な一人娘リーリエの話相手、家来となる予定だったが、姫は病没。老錬金術師は形見の天使像の護符を最後の娘に渡し、汝の思うままに生きよとローリエを世に送り出す。機械仕掛けの馬と旅に出た彼女はやがて――父も病に侵されており、アーの御許に召されたことを知った。
 令嬢に仕える為に創られたローリエは上流階級の教育を受けており、貴人たちの間でも適切に振舞うことができる。若い頃は騎士だった父の勇ましさを人ならぬ心に受け継ぎ、また唯一神への祈りの力を有している。
 無紋の盾と共に旅に出たローリエは幾らかの冒険を経て、ヒルダ姫やアンセル王子に拝謁したこともあり、エステルランドの危機を陰ながら救ったこともあった。

 世が本格的な戦乱を迎えるよりしばらく前。辺境で魔神と戦い、痛恨の相討ちとなった彼女は深い傷を負って昏睡状態に陥ってしまう。命尽きたと思われていたローリエを救ったのは、後に自らの作品で三王会戦を勝利に導くことになる放浪の女錬金術師、ゲンスフライシュであった。記憶が徐々に戻り、療養したローリエは常に側にいてくれたブリーゼと村人たちに礼を言うと、ハイデルランドの中央部へと帰路を急いだ。
 ――空白の時間に大きく変わっていた世を見た時、ローリエは自分が時を奪われたことを知った。王都は変わり果て、かつて出会ってきた人々は消え、あるいは歳月のうちに変わっていた。何より力を貸すべきだった王子と姫は、いまや新帝国皇帝と盟主として、争いあう仲となっていた。
 王国の火急の時に剣を捧げることのできなかった自分を悔やみ、ローリエはウニオンの元にもどこにも加わらず、放浪の旅を続けている。主を持たぬ人形の女騎士と蒸気を吐く愛馬は、今も大地の何処かを旅しているのだ。主よ、その旅路に導きのあらんことを。
 

彼の者のことば:

「我が盾には未だ刻むべき紋章はなく、我が剣は振るうべき時に抜かれませんでした。
 ですが今宵は、わたくしがお力添えいたしましょう」

「アンセル殿下。わたくしの盾には未だ刻む紋はなく、わたしのような者がお側に仕えるわけにもいかないでしょう。‥‥殿下にそのお言葉を頂けただけで、十分です」
――『地獄塔の戦い』より

「わたしもかつては、命なき身だった。だから魔獣たちの気持ちが、少しは分かるような気がする。
ではそなた、騎士の誓いだ。アーレットをしっかり守るのだぞ」
――『暁の谷の魔獣』より
 

彼の者を繋ぐ因縁:

▼“繕いの錬金術師”ゲンスフライシュ 【過去/恩人】

その卓越した人形師の技で、機能不全を起こし辺境で果てようとしていたローリエを救ってくれた女性。彼女の造った二体の機械人形こそが、世の趨勢を決めるのであった。

▼アンゼル一世 【未来/不審】

病弱な王子から忌むべき変貌を遂げて復活した神聖バルヴィエステ帝国皇帝。いつかまみえる時、果たして過ぎし日を覚えているのか‥‥?

▼メルヒオール・ヴァグナー [ファンタスマ=ファンタスマ=アクシス ヴァルター人/男性/27 演者:takaさん]

ミンネゼンガーの呪術師一族に生まれた幻術師。ハイデルランドを影より見定める黒騎士の命により、諸国を荒らす殺戮者たちを罰して回っている。

▼シェラム [ルナ=イグニス=レクス ヴァルター人/男性/20 演者:アルさん]

ブレダ王国、開明の英雄ガイリングII世に使える密偵。遠くエルフの血を引くやや無気力な若者だが、命を賭した任務には全力をもって挑む。1064年のシルトマウアー奪回戦で活躍する。王国軍有数のアーリークロス投げの達人であり、一本の短剣を大切に持ち歩いている。

▼ライラ・リューベルト [エフェクトス=アクシス=フルキフェル 森人/女性/21 演者:紅河さん]

天慧院にて魔術を極めんとする、金髪のエルフの娘。凍の元力を操り、敵を前にした時にその勝気な性格がよく出る。旅路を共にしたことがあり、1068年にケルファーレン領の暁の谷で再会した。

▼ウェイブ・ヴェーダ [イグニス=レクス=デクストラ 人間/男性/21 演者:キツネさん]

女好きの若い賞金稼ぎ。祭りを控えたエトワールの町では、“真珠亭”の看板娘アリエルを口説こうとしていた。潔癖症のローリエとは犬猿の仲である。

彼の者が邂逅せし刻まれし者たち:

ヴェルナー [グラディウス=ディアボルス=アルドール ヴァルター人/男性/22 演者:KO1さん]

人里離れた魔剣使いの里にて技を磨いたディアボルスの若者。愛用の剣で多くの戦場を渡って来た。闇の聖母の導きでリュフトヒェンに赴いた戦士は聖痕の秘密を知り、領主の忘れ形見メイディアの為に戦うのであった。彼の者こそ未来の英雄に相応しいであろう。

ライナー・ベルンシュタイン [グラディウス=アダマス=アルドール ヴァルター人/男性/? 演者:KO1さん]

グランドルフの村の過去を経て、エステルランドに仕える若き騎士。精強なるブレダ軍に王都フェルゲンが包囲された1063年の王国最大の危機のさなか、姫の密命を帯びて単身都からの脱出を果たす。兄王子入城後の舞踏会の一夜で姫の相手を仕った若き騎士は、その後も長く王国の為に活躍するであろう。

ティアナ・フォーゲルヴァイデ [アングルス=ステラ=コロナ ヴァルター人/女性/24 演者:フクモリさん]

高名なるフォーゲルヴァイデの家系に遠く連なる、伯爵の父の娘。ウニオンに同調するティアナ卿はヒルダ姫の代行として旅に赴くのであった。

“小ツェルコン”オルフェン [コロナ=アダマス=アルドール ヴァルター&オクタール人/男性/16 演者:tatuyaさん]

癖っ毛の灰色の毛に激しやすい気性と、若き日のガイリング王に生き写しの容姿を持つ少年騎士。愛馬デュナンとヘビースピアを操り苛烈な戦いぶりを見せる。本当に泥髪王の隠し子とも言われているが、王は肯定も否定もしない。地獄塔奪回戦で見事オーク王を討ち取り、小覇王リーズによって濡竜将の一騎に任命された。

リーシア・フロワイデ [エフェクトス=アクシス=マーテル マテラ人/女性/26 演者:IBさん]

青い目に金髪、変わった髪飾りをつけた女性。エステルランド=ブレダ連合軍によるシルトマウアー戦を勝利に導いた軍師で、冷気の元力、魔術に主の御力と、複数の魔術を同時に操る。幼少の砌よりアンセル王子に憧れ、いつか側に仕えることを今も願っているとも言われる。

フィリス・リーテリア [アングルス=ステラ=マーテル マテラ人/女性/31 演者:IBさん]

イスマリア学院の修道女にして教師。マーテルの導きにより勇者の資質あるものを探し旅を続けている。1068年にケルファーレンにて邂逅し、いつの日かまた出会う定めにある。  

追記:

主なき月桂樹の騎士、ローリエ
 2nd時代に何人かいたPCの代表格キャラクターをコンバートしてみました。
 ローリエは外見はヴァルター人ですが、名前はドルトニイ語≒現実のドイツ語ではなく、フランス語の Laurier(月桂樹) から取っています。月桂樹の花言葉は栄光、名誉。
主なき身、錬金術の命の身で大地を彷徨う月桂樹の騎士は、1070年代の世に何を見るのでしょうか。
 

BLADE of ARCANA The 3rd Edition

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