NOVA-Dシナリオ 『星月夜作戦』(せいげつや・さくせん) プレアクトページ
2006.07.30 大宇宙その後のささやかなOFF A卓 一心不乱と鋼の騎士迎撃作戦用
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女王を求めよ。時を超えて。
- Operation: Starry Night -
トーキョーN◎VA The Detonation |
シナリオコネ:ニール・スミス (推奨スート:スペード)
キャスト間コネ:PC2 ディック
あの日を境に貴方がジャーナリストの道を歩みだし、この社会の光と影を訴えるようになってから、トーキーの知り合いも増えた。スミス氏もその一人だった。フリージャーナリストとして世界中を巡ったという氏は海の向こうから時には先人として的確なアドバイスを与え、時には君の記事に感心した感想を送り、数年間の親交が続いていた。実際に会ったことはなかったが、機知と教養に富んだ、想像通りの人物だろうと貴方は思っていた。
そのニールが貴方の元を初めて訪れてきた。貴方の報道写真の中であれば、背景の群集の中に埋没してしまいそうな、どこにでもいそうな外見の物静かな壮年男性。だが鋭い水色の瞳だけが、その印象を裏切るように貴方を見つめている。貴方の想像は当たっただろうか。
引退後に旅行でやってきたというニールは、最近の貴方が書いた幾つかの記事に関する会話を楽しんだ後、最近N◎VAで流行っている映画の話を持ち出した。古い時代のロマンチックなスパイ映画『星月夜の祈り』。
「あの作品に出てくる“カラリエーヴァ”という言葉――あれがフィクションではないとしたら、君はどう思うかね」
セレブのゴシップ話でも巨大企業の汚職でもない、言葉の調査。だが彼はいつものメールの中同様に礼儀正しく、依頼料も申し分ないものだった。
今の貴方は知っている。この街の摩天楼の虚構の光と、その影の苦しみの両方を。今こそ踏み出そう。時の塵を払い、星月夜の女王を求める探索の旅に。ジャーナリズムの光だけが、真実を照らせるのだ。
コネ:アンジェリン・エヴァーグリーン (推奨スート:クローバー)
キャスト間コネ:PC3 ナガスネヒコ
雪の降る故郷で白い死神と出会い、永久凍土の向こうで竜と刃を交え、盟約の剣と共に北米を旅した後。キミの元にワーデンの警護契約を結びに来たのは、まだ若い女性のトーキーだった。鋼の騎士の女難は、まだ続くようだ。天使の名を持つ依頼人は北米でカレッジを卒業し、仕事に就いたばかりだという。
「私のことは、アンジェでいいわ。なるほど、キミはその剣で人々を守る、ニューロエイジの騎士というわけね」
気さくに握手を求めた彼女は語った。電脳の海で偶然入手した正体不明のデータ集合体“カリリオーン・クラスタ”のチップと共に、ロシアの歴史に関わる事項を調査にこの街に旅行で来ているという。
彼女も知っていた。謎めいた“女王”が、この街と関係していることを。そして折しも、最近ヒットしている映画『星月夜の祈り』が似たような内容を描いている――
そして、快活そうな水色の瞳を伏せると、彼女は心配そうに告げた。どうも最近、身の回りに不審な影がちらつき、監視されているような気がするのだと。
彼女の気のせいだろうか? だが、キミはもう喧嘩っ早いクローム・ガード・ボーイではない。この世界では、目に見えるもの全てが真実とは限らない。騎士の剣で斬れる相手だけが敵ではないのだ。キミの先人の死神の使いに尋ねたら、きっと同じ答えが返ってくるだろう。
戦いの時だ。竜の血を知る“双竜の標”の刃の元に、鋼の騎士の誓いを今こそ示そう。狼たちの影を打ち払い、星月夜の天使を護るために。
シナリオコネ:アルファ=オメガ (推奨スート:自由)
キャスト間コネ:PC4 ラディ&ガヴリエル
233秒旅した火星ネクサスで見事オリンポス破りを果たし、重力井戸の底では千早重工の大悪魔にちょっかいを出した後。キミは全てのAIの故郷である光の海をたゆたっていた。元日本軍製作戦術AIの元に遊びにやってきたのは、全てのAIが聖母の娘と敬う少女だった。
「あ、ナガスネヒコ! ヒコ助は、ロシア語には詳しい? ヒコはホウキ頭だけど意外に物知りだって、あたし聞いたの」
ヒコ助と仇名で呼ばれたのは初めてだ。どうやら誰かが、AIの姫君によからぬことを吹き込んだらしい。
「マースカ・ディカーブリ‥‥12月の仮面て、どういう意味なの?」
電脳空間はアーバン・レジェンドに事欠かない。そもそもオリンポス11もそうだったではないか。光の海のどこかに眠るとカウボーイたちが囁く“マースカ・ディカーブリ”もそのひとつだった。ロシア語の名を持つそれは、浄化派の生き残りの陰謀だとも、ロシアの鬱屈なゴエルロ製のブラックICEだとも、世界を滅ぼす超兵器だとも眠れる超AIだとも言われていた。
二進数の電子の海で生まれたAIに、言語の差は意味を持たない。だがロシアの言葉は不思議な響きを持っていた。そういえば現実世界でも、そんな映画をやっていたではないか。
どうやら聖母の娘は、新しい友達を探しているようだ。多少の興味を覚えたキミは、顕穂の姐さんには知らせないことにして、調べてみることにした。これがちょっとした
ネットランの時間だ。星が降り、月が輝く虚空の夜に漕ぎ出そう。星々の光の海を渡り、星月夜の秘密を解き明かすために。
シナリオコネ:レーネ・ジーン (推奨スート:自由)
キャスト間コネ:PC1 天宮レン
相棒ガヴリエルと共に、幾つもの事件を解決してきた君がある日、いつも通り愛犬を伴って機動捜査課に出勤した時。ちょっとした騒ぎが起こっていた。北米の外交官を名乗る男に率いられた一団が視察にオフィスを訪れ、特権を盾に設備をハウンドの勝手に使い出したのだ。
ブラックスーツを着込み、嫌味な笑みを浮かべていた男、ミルトン・ブラウン。書類棚がひっくり返され、ハウンドの誇るスーパートロンが勝手に使用され、台風のような騒ぎが起こった。しかも一心不乱に何かを探す彼らは、後始末をせずに帰るつもりのようだ。
メモリ巡査とキーファー巡査の悲鳴が聞こえるオペレータールームから女性が出てきた。すらりとした体に後ろでまとめた金髪、眼鏡が知的に光っている。
「あら、可愛いワンちゃんね。マスコットか何かかしら? N◎VAの特務警察はずいぶんと呑気な組織のようね」
レーネは冷たく言い放ち、ガヴリエルは喉の奥で唸って警戒を示した。君も同じことを感じた。あの外交官といい、この連中は胡乱な感じがする。
だが、ガヴリエルの戦いはあっさり終わってしまった。蛇のような目で見竦められた途端、耳を垂れて尻尾を巻いて戦意を喪失してしまったのだ。これではガヴリエルの猟犬の名が泣くではないか。
機捜課の面々だけが残され、レイ巡査もメモリ巡査も、アスカも里見隼人も呆然としていた頃。千早警部がやってきた。
「‥‥あの男、ただの外交官ではないようね」
どこから見ても本物の外交官たちの裏を探るべく、警部は一人と一匹に秘密裏の任務を命じた。
狩りの時間だ。マスコット犬ではないことを今こそ示そう。狼たちの毛皮を剥ぎ取り、異形の獣を噛み砕こう。星月夜の女王への道は、その向こうに示されるだろう。
Seek the Queen. Beyond time.
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