〜 ゲット・レディ・トゥ・フロントライン〜
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さて東京都内ですと早いところでは2005/4/4から入手可能になったマイナスナンバーSSS特別編の第一弾、アラシSSS『フロントライン』。
Web上の各所でのレビュー記事などもひと段落つき、そろそろ早いところではキャンペーンが終わってBlog等に日記がつく頃でしょうか。あるいは黄金週間中あるいはそれ以後、いよいよキャンペーンを開始するというところもあるでしょう。
筆者もキャンペーンのRLをして大団円の完全成功を収めることができました。このページでは、以前更新履歴に載せた簡単な紹介とリンク集を加筆の後に再録すると共に、これから遊ぶ方向けに、実際の経験も交えて「いかに楽しく遊ぶか」についてまとめていきたいと思います。
なお、このページ自体には For:All 全体編、For Player: 第一小隊結成編、にはネタバレはありません。それ以外の部分でも細かく読まなければあまりありません。
〜レビュー参考記事系リンク〜
★Tryarksさんの【三元の間】の |
〜プレイ記録系リンク〜
★なまさんの【なま屋。】の
鋼鉄の鼓動/アラシSSS2話と3話をやりました |
オーガニゼーションはキャンペーンの舞台となるアルカナム共和国と、キャスト陣が属することになる反政府軍特別遊撃隊。これはニューロエイジ世界全体ではなく、このキャンペーン内でのみ必要になります。
追加装備は上の各所のレビューを御覧ください。いつものようにウォーカー関係で幾つか、火力重視でかなり強烈な装備もあります。これらを装備したキャストで挑むのもよいでしょう。
シナリオ内部に関わるため追加アウトフィッツのページにはありませんが、新型の実験機体が登場し、敵も使ってきます。キャンペーン終了後にはこれも追加の業物アウトフィットとして使えるようになります。
聞いた話だと、この新型機をアクトの中で分捕ってキャスト側で使い始めた小隊があったそーです。すごいですねー。
実際の例:まあ筆者のキャンペーンではもちろん 自 爆 しましたけどネ!
舞台は、内戦の続く混乱の南米の小国アルカナム共和国。(ジツは1000万人が国の人口と書いてある所と、首都の人口と書いてあるところがあります。ニューロエイジの世界人口が現実の3割とするとちと多いのですが、そういうツッコミ所はいつものことなのでまあそういうことで。/笑)
反政府軍と契約した傭兵部隊で結成された特別遊撃隊第一小隊がキャスト陣。
第1話『フルメタル・ビート』は8ページのいつもどおりのシナリオ。(ちなみにハイランダーSSSがあれで11ページ) 第2、3、4話は半ページのシナリオフックなどのレベルだと非常に困るんですが、ありがたいことに各4ページ。トレーラー、シナリオプロット、イラストや敵データも揃っています。情報項目の詳細や細かい描写が省かれた、簡易版のミニSSSという感じです。細かいところをキャスト陣に合わせて肉付けすれば、十分に楽しめるアクトに仕上げられるでしょう。間にオリジナルの話を挟むのも良いと書いてあります。
最近あんまり見ませんがアドリブの上手いRLさんなら、このシナリオ集だけからでもルーリング自体は一応可能だと思います。(その場合、後半3話は戦闘メインの短めのアクトになるでしょう。)
参加メンバーの疲労を考えなければ、1日掛けて4シナリオ全部こなすのも可能ではあるでしょう。
全体的にはコンシューマーゲームのこういう系のゲームと似たような構成。若い娘を助けたりする話はありますが、いつもの萌え成分はかなり控えめ、南米が舞台のかなりハードな漢の物語です。
どれも戦闘メイン、基本的に一本道の話です。キャストは傭兵部隊なのでパーティ行動がほとんど、シナリオの描写もチーム前提になっています。トーキョーN◎VAのような街が舞台のいつものアクト、オープニング/リサーチ/エンディングで各自のキャストにスポットライトが当たってそれぞれ見せ場がある‥‥という構成ではないので注意が必要です。必要であれば、キャスト毎に焦点が当たるシーンはRLサイドで準備する必要があります。
傭兵部隊の小隊チームキャンペーンということで、4話ともPC1〜PC5のハンドアウトやシナリオコネは用意されていません。必要であれば自作する形になります。フロントライン冒頭に例の記述がありますが、モチベーションを高めるためにキャンペーンに登場する味方/敵ゲストと知り合いだった、新造ならアルカナム共和国が祖国だった、あるいはキャストの設定に合わせて調整という形になるでしょう。RLさんとよく相談しましょう。
推奨スタイルはアラシ、アラシ、ニューロ、カゼ、ミストレスの5人となっていますが、必ずしも必須ではありません。シナリオ上の障害の突破方法としての神業の使い道は(RLがシナリオチューンして用意する以外は)ニューロを除いて特に用意されていませんし、ぶっちゃけすべて戦闘用です。傭兵部隊が結成できさえすれば、その上での神業構成、キャスト構成はかなり柔軟に行けます。
第一小隊メンバーを考える際にお勧めを幾つか述べておきましょう。災厄の街が舞台の、それぞれのキャストが互いの事情や目的を超えて最後には協力し合う‥‥といういつものアクトではなく、キャストたちは最初から傭兵部隊の1チームです。チームプレイは重要になってきます。
最大達成値の調整:
筆者が見てきた中では最大達成値を25前後に揃えて遊んでいる場合が多いのですが、今回敵がなかなか強く、これを超えてきます。(ピー)など、一部エースの名に相応しくかなり漢らしい達成値を出してくる敵もいます。
俗に『劇場版』『ドリー夢バージョン』などと言われる手ですが、普段使っている既存キャストなら本キャンペーン中に限って強化しておく手も使えます。特技のレベルやアウトフィットで、アクト中でも調整できるようにするのも手でしょう。
勿論、RLサイドで敵データの調整もできます。
火力の増強:
当たり前ですが戦争をするための傭兵部隊です。火力は高めておきましょう。クライマックス以外にもリサーチイベントで、対トループ戦闘など戦闘は頻発します。
当たるだけで大きいウォーカー用兵器もよし。追加アウトフィッツで武装するもよし。差分追加やダメージ追加の特技もよいでしょう。ヴィークルの装甲は堅いので、<※死点撃ち><※貫きの矢><※元力:火炎>などのアーマー無効系も重宝します。戦闘しないキャストでも、支援車両から援護射撃するだけでもトループに対しては役に立ちます。
防御系、万能系神業:
当たり前ですがアラシSSSですので、敵にもアラシが出てきます。GX-Dをよく読むと、ライバルのマキシムたんのスタイルがあまりに漢らしいのも分かります。下手にアラシばかり揃えて攻撃偏重の前のめりの小隊にすると、戦闘で毎回毎回必ずお互いの機体を壊しあって終わるという、割とサムい戦闘になる可能性があります。(まあ、アラシ同士の戦いって得てしてこうなるのですが。/笑) 防御系や万能系の神業があると、何かと重宝することでしょう。
トループ一掃系神業:
実はタイムアタック戦闘もあり、トループを倒せる手段は重宝します。《突破》に加えて即死系、《天変地異》や《制裁》も。
ダメージ対策系:
<※障壁>や<※パーソナルバリア>は南米でも命を救ってくれるでしょう。ウォーカーに念のため“オーバーコート”をつけておくのも良いですね。
リアクション系:
これが意外と小隊の命を救ったりします。<※ポルターガイスト>や<※消沈>、<※母性本能>や<※インターセプト>やカブトの受け技など。火力はアタッカーに任せ、支援系キャストが持っていると助かります。
アクションランク増加系:
タイムアタック戦闘で、相手が動く前に先手を取ることが重要になる場面があります。サポートAIや全身義体、タップでのAR3以上からの行動。<※盾の乙女><※鼓舞><※アドレナライズ>などの援助も有用です。
その他の絡め手:
ウォーカー同士の高火力の戦いの影で、精神戦も効くでしょう。(演出を考えておく必要がありますが。) 達成値操作系も役に立ちます。
また、ふだんは格好いい戦闘系キャスト/ゲストの戦いを邪魔することになっていまいち使われなかったりするニューロの<※ドミネート>や<※クラッシュ>、カタナの<※斬裁剣>なども、今回兵器同士の戦いが多いので役に立ちます。
全員がヴィークルに搭乗できる状態に:
戦闘などほとんどのシーンは、カゼやアラシは自分の機体に。サポート系など残りのキャストは追加アウトフィットのホバーキャリア“剛力”などに乗って、全員がヴィークルで移動できる状態を想定しています。徒歩で、接近戦武器しか使わないようなタイプのキャストだとビジュアル的に困る場面がきっと出てきます。
もちろんこれを逆手に取る手はあって、<アラシ:パンツァーイェーガー>の孤独な対戦車猟兵なども燃えるでしょう。
大事なビジュアルイメージなど:
ルール回りについて述べましたがもっと大事なことも。N◎VA-D初、4話を同一のキャストでこなすせっかくのキャンペーンです。第一小隊のことも考えましょう。実験部隊ガンイーグル中隊に負けない超☆カッコE部隊名やエムブレム。各自の機体の名前や外見イメージを考えておくと、きっと激しく燃えます。
アクト中に通信で無線で会話をするシーンも多いので、コールサインを決めておくのも良いでしょう。
実際の例:我々のキャンペーンでは機体が四つ足の機獣王、幽鬼のような雰囲気を漂わす朽ちかけたヴァローナ、オペレーター担当のアイコンが青いハーピィのような天使、やはり四つ足のエクリプスDが揃ったことから、スペイン語の獣を表す“ベスティア小隊”になりました。
ここで敵であるガンイーグルと対比になる名前にしておくと、いろいろとあとあと台詞に使えます。「無駄だ! 地を這う獣では荒鷲は落とせん!」とか「俺は鷲の翼で頂点を目指す。エースのその向こうを!」とか。
また、機体の発進シーンも行いました。「XX、行きます!」とか「XX、出る!」ってやっぱりやりたいですよね。
皆さんが腕に覚えのあるN◎VAラーであれば、プロファイル集の中に1人ぐらいはいるアラシを、普段のM○●N傭兵部隊から外伝ということでこちらに投入しようとか。新造してアルカナム共和国出身にしようとか。手持ちのキャストを何とか調整して共和国に送り出そうと考える所でしょう。
戦争なので命のやり取りをできる兵士になれる必要がまずあります。少年や少女、女性、普通人ぽいキャストが概して厳しくなります。(約束として部隊のムードメーカーやマスコットにする手はあります。) ふだん学校に行っている学生キャストなども難しめでしょう。
組織系も考える必要がありますが、ハシラに書いてあるように極秘の調査のため、身分を偽装して後方処理課員やハウンド機捜課隊員が潜入していた‥‥などと理由をつけて身を投じることはできます。NIK所属の私立探偵は理由を考えるのが難しいです。
戦場カメラマンやレポーターなどの背景が似合うトーキーなら、暴露の力でキャンペーンの終幕を綺麗に飾る‥‥という流れも可能です。(ただし、登場ゲスト陣にトーキーはいることはいます。)
また、南米の戦場を実際に駆け抜けるので、AIや霊体など実体がないキャストよりはそこに本人がいるキャストの方がよいでしょう。(AIなら自分自身が思考戦車などのパターンがよいかも?)
キャンペーン開始から終了までのゲーム内世界での経過時間はまったく定められていません。1週間〜数週間程度にできますし、所属勢力あり系のキャストでもなんとかN◎VAから出張できます。
ただ、これらの制限は各々のキャンペーンによります。小隊の雰囲気はキャスト陣構成により様々です。RLさんとよく相談しましょう。新造したありがちなアラシの傭兵キャストが5人揃うより、既存キャストも交えた賑やかな面々で揃った方がきっと面白くなります。下でも触れますが、今回プレアクトの調整は非常に重要です。
今までの記事と一部重複しますが、スタイル毎に見ていきましょう。
アラシやカゼ:さあ、死国の某ツアーぶりの出番です。愛用の機体で南米を駆け抜けましょう!
アヤカシ、バサラ、マヤカシなどアストラル系:アストラルの出番はまったくありません。《天変地異》でトループを飛ばしたり元力で火力を強化しているバサラは重宝します。マヤカシなら<※消沈>でサポートなど。
カゲムシャやヒルコ:下水王国その他を抜け出して傭兵部隊にいておかしくないなら頑張りましょう。
カブキ:《チャイ》は厳しい戦場で命を救ってくれるでしょうが、アーチスト系などは無理です。はっ! そうだ、ピンク色のザク専用機に乗って兵士たちの慰安で歌う手が!(注:うそ)
タタラ:ウォーカー系の技術者で傭兵部隊に加われるなら、神業も含め重宝するでしょう。敵の新型機の解説役という美味しいところをやれます。軍医というのも燃えます。
カブト、カタナ、カゲ、チャクラ、カブトワリなど戦闘系:傭兵部隊に加われるなら有用です。特に元軍人などのハードな経歴を持つキャストには似合います。ただ接近戦武器しか使わないカタナや格闘技専門のチャクラは厳しいです。仲間のウォーカーか支援車両、ホバーキャリアの“剛力”に乗って支援火器などで銃撃できた方がよいです。
ミストレスやマネキンなど:店を持っていたりするタイプのキャストは無理ですね。フロントライン用に格好いい女性の指揮官なんかを作る手はあります。TRPG『ガンドッグ』に出てきそうなコマンダー系とか。
カリスマ、クロマク、エグゼクなど組織上層部系:導入PC5のミストレスの指揮官枠に適合すれば巧くはまりますが、それ以外では工夫しないとかなり厳しいです。特に《買収》は下手に使ってアルカナム共和国を買ってしまったりするとキャンペーン崩壊の恐れが。業物を買うぐらいにしておいた方がよいでしょう。
フェイト:NIKの探偵は工夫しないと難しいですね。《真実》の使い道がないですが、上手いRLなら用意してくれるでしょう。
クグツやイヌなど組織系:上述の如く工夫すればいけます。トループが倒せない限り、社会系神業は使い所に工夫がいります。
レッガー:戦闘系でレッガーが入っているのではない、音羽組やシンジケートのレッガーは厳しいですね。
ハイランダー:宇宙は関係ありませんが、コンセプト的に傭兵部隊に入れれば、万能な神業も役に立つでしょう。
トーキー:上述の通り、ゲストにもいることはいます。しかし戦場を駆け抜けたあるチームに、一人戦場レポーターがいつも従っていた‥‥というのも絵になります。
ニューロ:<※パワーサージ>も精神戦も、<※ドミネート>や<※クラッシュ>なども戦闘で役立つでしょう。キャンペーン中も<電脳>の出番はあります。ハッカー系のニューロも行けます。サイバーパンク物のパターンである、少年少女のニューロは厳しいです。AIなら行けるかも。
さてここからは、RL編について述べていきたいと思います。
もちろん誰にでも遊ぶ資格はある訳ですが、今回特に、ロボットものや戦場ものなどなど、その向きが好きな人を集めると熱く盛り上がるでしょう。と言っても心配することはありません。アラシを使っている人は大抵、ロボットアニメのひとつやふたつ好きな作品があるものです。
あまり詳しくない人がメンバーに加わっていた場合、取り残されないように回りからフォローすることも大事ですね。参考文献や作品などをキャンペーン開始前に渡して、洗脳もとい慣れさせておくのもよいでしょう。
実際の例:我々のキャンペーンでは、世代は様々でしたがガン◎ム好きが集まっていたので激しく盛り上がりました。また筆者は古本屋で『エリア88』を見つけたので、何冊か目を通しておきました。
N◎VA-D初のキャンペーンでしかも南米の戦争。筆者の周りでも見ていると、誰がどんなキャストでどの枠をやるか、けっこう揉めている場合が多いようです。アラシを新造させるか、それとも既存キャストで行かせるか。RLとしても悩ましいところですね。
新造キャスト、発進する!:
心機一転、アラシを作らせる。これなら出身地がアルカナム共和国だったり、ディアナと知り合いだったり、ライバルのマキシムと過去に戦った設定など、キャンペーンに適合した設定の付加やモチベーションの上昇も容易いでしょう。
欠点としては、新造キャストでは動きが安定しないこと、周りのキャストからどう接していいか最初のうち掴めない部分があることなどでしょう。シナリオチューンを行う際にも、キャストがどういう人物か理解できていなければ進みません。データの調整は当日でもできます。新造させるならそのキャストがどんな設定、どんな性格のどんな人物なのか、RLサイドに早めに申告してもらいましょう。
既存キャスト、出るわよ!:
欠点としては、何故南米に身を投じるのか頭を捻る必要があり、シナリオチューンが必要な場合もあることです。
とはいえ、動きの安定したいつものキャストで遊ぶのも楽しいでしょう。キャスト同士が「なんでお前が南米にいるんだよ?」と指差しあうようなオープニングも楽しいと思います。シナリオにも例が書いてありますが、企業系や警察系なら、調査任務で密かに傭兵に紛れる手があります。他にもいろいろ考えられるでしょう。
どうしても既存キャストを使いたがるPLには「そのキャラでいいけど、アルカナムに来る理由を自分ででっちあげてね」と自分で考えてもらうのも有用です。
ポイント:様々なキャストを揃える
キャンペーン中はチームでの行動がメインになります。キャスト陣が、前線基地で一息ついているところの集合写真でもイメージしてみましょう。
性別は男女両方、年齢はベテランもいれば若手も、戦う理由も祖国復興のため、金のため、戦いのため、秘せられた目的のため、、あるいは非戦闘員、様々‥‥対比のあるキャスト陣にした方が絶対に盛り上がります。(これはPL陣にも意識してもらいましょう。)
それぞれが最初は反目したりしながら、やがては互いの違いを乗り越えてひとつの目的に向かって進む‥‥というのはストーリーの黄金パターンですが、やはり燃えるものがあります。
実際の例:ベスティア小隊キャンペーンでは若手の女性アラシとベテランの渋男性アラシ、残りを実は警察機構の潜入捜査官である電脳オペレーターの少女、戦場カメラマンの若者が真のPC1、というやや変則的な構成にしました。
PL陣が全員動きの予測できる知っているメンバーで、それぞれの得意分野を担当してもらったせいもありますが、事前の読み通り、この構成は完全に正解でした。
これについてはシナリオ内にも記述があります。多くの場合は以下のようになるでしょう。
★アルカナム共和国が祖国で、そのために戦う
★ヒロインのディアナと友人、あるいは恋の予感
★厭戦放送のDJ、アルカナ・マリーの声のファン
★ライバルのマキシム=イェーガーとどこかで戦った
★部隊の上官、アーネスト・シラカワと関係がある
★ロベルト大統領に以前世話になった
★企業や警察系で、極秘の調査任務
★その他、RLが考えたオリジナルで幾らでも
ここでは「PC1だからライバル/ヒロインとコネ」「ベテランアラシ役だから上官とコネ」という風に枠によって決め打ちするのではなく、キャスト陣が決定した後に、各々の設定に合わせて似合うコネを配っていく方法をお勧めします。
一度プレイヤー陣と事前に打ち合わせをして、「モチベーションを上げる為にこんなコネがあるんだけど、みんなそれぞれどれがいい?」と聞くのもよいでしょう。プレアクトの段階でそれぞれのキャストに似つかわしいコネがぴったりと嵌まり、モチベーションががっちりと固まれば、アクト本編ではもう勝ったも同然です。
ちなみにキャストが若い男性だと、ラブっぽい感じになる組み合わせが2人、あるいはゴニョゴニョがゴニョゴニョすればそれ以上あり得ます。(笑)
観客の視点からすると傭兵がそこらじゅうでラブラブしてるのも気持ち悪いので、これはバランスを取りましょう。戦場での淡い恋あり、男同士の友情あり、ライバルとの競争あり、大人同士の確執あり‥‥というように各種取り揃えた状態に持っていくのが、キャンペーンの絵的には綺麗になります。
実際の例:ベスティア小隊ではおおむねシナリオ通りのコネを渡しましたが、ゴニョゴニョがゴニョゴニョしたものがひとつ混じっていました。
PL陣は最後まで騙され、RLサイドで期待した通りの、いや期待以上のことをやってくれました。いやー、やっぱ真のPC1は違うなぁ〜 (´ー`)y-~~~
プレイスタイルは様々だと思いますが、以上のように、今回はキャンペーン開始前の調整がかなり鍵です。オンラインであれば掲示板で相談する、Chatソフトで相談する、可能であればオフラインで一度みんなで会って打ち合わせしてみる、などとして、プレアクトを普段よりしっかり行ないましょう。多少手間は掛かりますが、そのほうがきっと、より面白いキャンペーンになります。
また、こうした準備には「気持ちが高まる」という大事な効果もあります。みんなで楽しいキャンペーンにしましょう。
オフィシャルだと故意に狙っている節のある元ネタ。ぶっちゃけアーネスト・シラカワ大佐はイラストがサキ・ヴァシュタール司令に激似ですし、「素性を問わない傭兵部隊」というところからしてもまず『エリア88』はあります。アニメならゴニョゴニョをゴニョゴニョと考えれば流行りの種やデス種もありますし、小隊に焦点を当てているところは『第08MS小隊』やゴニョゴニョがゴニョゴニョになってしまうところは『0083』ぽいところもあります。他にもいろいろと考えられるでしょう。
この辺りは各キャンペーンによって、幾らでも味付けをすることができます。
上で述べたように、雰囲気は遊ぶ側でどのようにも変えられます。厳しい戦場を渡り歩いてきた年長のキャストが揃えば、人の命がどこまでも軽い非情の傭兵ものになるでしょう。若いキャストや少年少女、マスコット役キャラがいたり、恋があったり救いをもたらす要素があれば、ロボットアニメ調にもなります。
この辺はキャスト陣構成とRLサイドのシナリオチューン、PLとRLの好みでどんな風にでもなります。自分たちのキャンペーンです。好きに味つけして遊びましょう。
個人的には「これはハードな戦場物だから」と足かせで制限せず、色々な要素を入れていった方が楽しくなると思います。
実際の例:ベスティア小隊は渋傭兵一人を残すと平均年齢はかなり若め。女同士の友情あり、大人同士の確執あり、約束の女の子のオペレーターあり、若者と少女の恋あり、人のフラグ立てあり、あいや間違えたビンタして小隊内で喧嘩あり、手を握り合っての団結あり、ウォーカーに乗ったままの哲学戦闘あり、非常にロボアニメっぽくなりました。
はっはっは、ガンダム調で何か問題でも? (´▽`)y-~~~
PL編で触れた通り、敵もかなり高達成値を出して来るのですが、必要であればこの辺もRLサイドで調整できます。追加アウトフィッツや様々な装備で補強するのもよいでしょう。敵は単純な強さではなく、劇的効果やビジュアル的な演出を狙って補強しておくと、PL陣の印象に残ります。
また、頻発する対トループ戦闘。これも《突破》や《脱出》を豊富に備えている5人チームがアクションランク差で押し切ることを想定している所があります。キャストの数が5人以下であれば、適宜人数の調整が必要です。
シナリオチューンでは必ず出てくるであろうシーン追加。とにもかくにもキャストの早めの決定です。それに合わせて、シーンを追加していきましょう。
元の記述ではキャスト全員がチームを組んで動くところしか書いてありません。出撃前の前線基地でのひととき、過去の追憶に浸るシーンなど、各キャストにスポットライトが当たるシーンを適宜用意すると盛り上がります。
特に、キャンペーンの開始となる第1話『フルメタル・ビート』冒頭のキャスト毎のオープニングは用意しましょう。それぞれがどんな人物で、どんな事情でどんな想いでアルカナムにやってきたのか。これらを詳しめに描写すると後々生きてきます。
第2話、第3話あたりは、個別オープニングや個別エンディングが難しい一幕もあるのでここは適宜。最終話『エンド・オブ・ポニーウォー』のエンディングも個別に感動的なシーンを用意したいところですが、これはキャンペーンが始まってからでも考えられますね。
また、RLシーンを間に挟むのも手です。キャストには分からない敵側の陰謀がプレイヤーレベルには分かるようなシーンを用意するのもよいでしょう。
実際の例:ベスティア小隊キャンペーンの最初のオープニングでは、各キャストの設定に合わせ、キャストが親を喪う場面やハイスクールの卒業式での親友との約束、中東某国の月の砂漠での戦い、傭兵部隊にやってきたツインテールのオペレーターにがつな傭兵たちが仰天する一幕、内戦激化前の平和な小川での真のPC1とゴニョゴニョの安らかな一時‥‥などを演出し、序盤からみんなやる気満々でした。
また、敵であるガンイーグル中隊のパイロット同士が会話するRLシーン、せっかくなので有名ゲストのゴニョゴニョも出して陰謀がPLレベルには分かるRLシーンなどもいくつか用意し、キャンペーンの背景情報の理解の助けとしました。
元から公式シナリオ類は字数制限や遊ぶ側の裁量に任せる部分があり、ゲストの台詞が少なかったりえらく陳腐だったりすることがよくあります。特に今回はシナリオフックであることもあり、外見や台詞、設定や信条、行動指針はかなり少なめです。補強してあげる必要があります。
こここそRLの腕の見せ所です。さぁ、もう貴方の好みに合わせて好きにアレンジしてしまいましょう。敵ゲストもRLの腕ひとつで、ただのやられ役にも、どうしようもない悪人にも、己の信念に殉ずるカックEE!!人物にも自在に変えられます。(特に、ライバルであるマキシム=イェーガーをどうPL陣に印象付けるかが鍵ですね。)
(ピー)のようにゴニョゴニョが決められていないゲストもいます。これはRLの数だけゴニョゴニョなことになるでしょう。キャンペーン後に話し合うのも楽しそうですね。
実際の例:キャンペーン終幕前夜、参加メンバーが別の友人にオンラインで話していて「そっちのキャンペーンの(ピー)はどうなった?」「(ピー)って誰それ?」という話になって驚愕したそーでーす。キャンペーン大団円後にその話が出て、RLの中の人が笑い転げ、大暴露大会が始まる結果になりました。
今回はシナリオフックですので、いわゆるSSS形式の情報項目や、各種背景情報の中の名詞もだいぶ不足しています。この辺も補強しましょう。何かメカっぽいタームや技術名、コードネーム、敵の機体の解説、作戦名、台詞があるけど名前のない人の人名、その他諸々を補強しておくとそれっぽくなります。PL陣にもぜひ、小隊名や各機体の名は考えておいてもらいましょう。
遊び方にもよるとは思いますが、『フロントライン』のメインは熱い戦闘や傭兵ものの演出です。情報収集は単なる社会技能判定でもよいので、リサーチフェイズ冒頭で軽く行なって終われる程度に留めておいてよいでしょう。
実際の例:ベスティア小隊キャンペーンでは。冒頭に出てくるエースのジンジャー以外にも特別遊撃部隊に名前つきの人物を何人か用意。武器商人のエンリコはもちろん電卓を片手にミサイルを売りつけに来る演出で登場。
秘密捜査官が物語に加わるきっかけとなる国際シンジケートで使われていた危険なゴニョゴニョにも名前を用意。反乱軍の命運を掛けたゴニョゴニョな作戦にも作戦名を用意。ゴニョゴニョな演説をするゴニョゴニョにも名前を用意して後で再登場。ゴニョゴニョの声をゴニョゴニョでゴニョゴニョするゴニョゴニョにも名前を用意。アルカナ・マリーの番組名もつけてBGMは洋楽ナンバーで固定。ゴニョゴニョを制御する超高性能ゴニョゴニョにもそれらしい名前を用意。ガンイーグル中隊機で使われているハイ・テクノロジーなゴニョゴニョにも名前を用意‥‥と様々に補強を行い、キャンペーン中は雰囲気を出すことに成功しました。そして大団円の終了後、大暴露大会でプレイヤー陣が様々に驚愕する結末となりました。
演出に気を使うならこれです。登場ゲストの外見は? アルカナム政府軍のヴィークルが備えている武器は絵的には何なのか。ミサイル? 戦車砲? 対人機関砲? 部隊徽章は? 実験部隊ガンイーグルの新型機はどんな外見なのか? どんなすごい武器を機体のどこに装備しているのか? 中隊徽章は?
‥‥この辺をイメージングできるようにしておくと、PL/RL双方で演出がしやすくなります。戦闘中に特に役立つでしょう。キャスト陣が乗っているヴィークルについても、考えておいてもらいましょう。
実際の例:ベスティア小隊キャンペーンでは、ガンイーグル中隊機は中隊徽章は拳銃を掴んだ鷲のエンブレム、アニメのゴニョゴニョみたいな感じだとか速度がゴニョゴニョなのは背中のブースター・パックで飛行がどうとかホバー推進がどうとか高度な射撃管制システムがどうのこうのとか、それっぽい補強をかなり行ないました。終了後に「ごめんあれ全部嘘なんだ!」と言う手間は増えますが、アクト中は盛り上がりました。
これはプレイスタイルや、どうキャンペーンをアレンジしたかによって大きく変わるところなのですが。シナリオプロットの本筋は概ねそのまま、2日間に分けてキャンペーンを実行した、我々の場合での時間を上げておきましょう。
実際の例:
第1話『フルメタル・ビート』:3時間
第2話『ジャミング・アンド・ソング』:2時間弱
第3話『フィールド・オブ・ファイア』:2.5時間
第4話『エンド・オブ・ポニーウォー』:2時間強
1話目は時間を多めに取り、各キャストがどのような事情で内戦に身を投じたのか、モチベーションも交えて描写、小隊内での対立も発生。
2話目で対立が解消、全員が手を取り合って一致団結するという泣ける展開に。陰謀も明らかになってその後は一気に本筋に突入‥‥という流れでした。
戦闘も多いので熱いロールプレイをメインに、時間は短めにしてハイテンションで盛り上がる‥‥方が、楽しいと思います。
駒を使ってみよう:
『アリアンロッド』や『D&D3e』などなど戦闘にフィギュアを使うRPGを遊んでいる方ならお分かりでしょう。駒があると、位置関係が分かりやすくなります。
N◎VAは抽象戦闘ですし『フロントライン』も必須ではないのですが、たとえ中距離から兵器を撃ち合っているだけでも、駒があるとけっこう違います。イメージしやすいので演出も楽でしょう。
プラモでも食玩でもミニカーでもファンタジーのメタルフィギュアでも他のゲームの駒でも、何でも使えます。あっそうそう、特にデカイのをひとつ用意しておきませう。 (*´▽`).。oO
実際の例:プレイヤーの一人が食玩のガンダムのフィギュアを持ってきてくれたので、それを使いました。マキシムたんの機体はもちろんシャアザクで!('ー`)b
ほか、BGMなど:
これは遊ぶ場所の環境にまったくよるのですが、シーンに合わせて曲を流したりすると盛り上がります。
実際の例:筆者はふだんは洋楽や映画のサントラをよく使うのですが、今回は面々にロボアニメスキーが多いこともあり、CDを何枚か揃えました。アイキャッチや次回予告に使ったり。エンディングはEDテーマのスローな曲を使ったり。戦闘シーンはハイ・テンションに島谷ひとみやT.M.Revolutionや玉置成美や諸々が掛かってかなりアツいことに。
はっはっは、種の曲で何か問題でも? (´▽`)y-~~~
いかがだったでしょうか。シナリオプロット形式のキャンペーンということで事前準備が必要ですし、同一面子で複数回集まるためにスケジュールの調整も必要ですが、準備した分楽しくなると思います。
各RLの手腕ひとつでキャンペーンは大きく変わります。そういう意味では、周知PLAYでも楽しいかもしれません。キャンペーン終了後に、各小隊での顛末を話し合うのも楽しいでしょう。各小隊ごとのプレイ日記やプレイレポートを、並べて読んでみるのも面白そうですね。
アラシSSSは戦場が舞台のこのキャンペーン形式で合っていると思います。さて次回のアヤカシSSSはどうなるのでしょうか。そもそもWorld of Darknessという名詞はWhite Wolfの登録商標な気がしますがサプリの名に使って大丈夫なんですかね。
『V:tM』や『V:tDA』には、ある氏族の根源の謎を探ってゲーム内で13世紀から20世紀まで数世紀が経過するという壮大なキャンペーン『Giovanni Chronicles』や『Transylvania Chronicles』のようなスゴいサプリがあったのですが、そんな風になったら凄いですね。キャストが全員エルダーの吸血鬼、第1話が14世紀のトランシルヴァニアでアルドラ様の前で始まり、災厄を経て第4話がD時代の現代とか‥‥ふとそんな妄想をしたのですが、かなり有り得ないのでやめておきます。 (´▽`;)
などと冗談はさておき、本物のアヤカシSSSはキャンペーンではなく、通常の2本シナリオ。前編が導入が全てアヤカシ、後編は導入スタイルがなく所属や立場がその代わりとなるそうです。4/25頃から入手が可能になったゲーマーズ・フィールド誌の最新刊で明らかになりました。
最後のおまけのおまけとして、実際に行なわれた『フロントライン -ベスティア小隊戦記-』の最後の最後のエンディングを載せておきませう。
ゴニョゴニョがゴニョゴニョしてヒロインと結ばれてしまい、少女と一緒にN◎VAの自宅へ帰ってきた(ぉ)真のPC1。
愛機の思考戦車が別室から茶々を入れる中、戦場カメラマンとしてアルカナムで撮ってきた写真の数々を二人で仲良く現像していると、出てくる写真の数々。アルカナ・シティの写真、平和な小川で思考戦車と握手する彼女の姿、そして今はもう解散し、メンバーそれぞれが別の道へ旅立っていったベスティア小隊の集合写真。
某種の某ヒロインの歌がBGMで流れる中、画面にはテロップが流れていきました。
激動の大地を駆け抜けた彼らの名は――そう、ベスティア小隊。
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そんなキャンペーンが実際に可能です。
それではよい冒険を! ヾ(´ー`)ノ
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