妖怪ネットワーク<仁代堂>
よぉ、みんな! リプレイで解説役やってたジュアンだ。 ――<仁代堂>のジュアン |
妖怪ネットワーク<仁代堂>について
神奈川県厚木市。首都東京のベッドタウンとして、新しく発展してきた街です。また、最近大学が首都を脱出していく流れを受け、多くの大学が近辺に散在する学園都市でもあります。
小田急線元厚木駅前から伸びる商店街を抜け、大通りをちょっと入った路地にその店はあります。
「申し訳ございませんが、本の買い取りは致しておりません」
「本は腰掛けてお読みになっても結構です(イスあります)」
という看板のかかった店が、古本屋「仁代堂」です。
新しくできた店なのですが、店内の雰囲気は落ち着いています。木枠のガラス窓や木製の書棚などを見ていると、まるで明治時代の書店に紛れ込んでしまったような、そんな印象さえ受けてしまいます。
店の主の九十九(つくも)さんは、現代風の文学少女がそのまま大人になった、という感じの美人です。分厚い銀縁の眼鏡をかけ、店の片隅にしつらえられたクロスワードパズルに熱中しています。いつも落ち着いた態度ですが、代金は絶対値引きしてくれません(笑)。
実はこの店、神田古本屋街のとある店が本店なので、扱っている本も古く学術的なものがほとんど。当然、客はちらほら訪れる程度しかやってこないため、普段は閑静な雰囲気が漂っています。
そんな「仁代堂」が、古本など似つかわしくない客たちの喧燥に包まれるとき。それは妖怪ネットワーク<仁代堂>の出番がやってきたときです。
妖怪ネットワーク<仁代堂>が誕生したのは、つい最近のことです。一年ほど前のことでしょうか。それまでここのネットワークの妖怪たちは、近くにある<月の雫>というネットワークに属していました。それが、今の<仁代堂>ネットワークのリーダー、九十九さんがお店を出すのに合わせて二つに分かれたのです。
そのためか、<仁代堂>の妖怪には比較的若い妖怪が多いようです。
ネットワークのリーダーは、店主の九十九さん。古い眼鏡に命が宿った付喪神です。その二つの丸いレンズには、目に見えるものだけではなく、目に見えないもの‥‥く離れた場所や人の心、過去までも映し出すことができます。
もう一人<仁代堂>に欠かせないメンバーは、「飛首(あるいは「飛頭蛮」)」の九尾さんでしょう。彼には人の心を操る力があります。これは、人に正体を知られるわけにはいかないネットワークの妖怪たちにとっては大きな助けとなっています。また、九尾さんはフジヤマ書房という出版社に勤めており、人間の顔を使っての情報収集も頼りになります。
あと<仁代堂>でよく見かけるのは、バイト店員の妖怪、白城さん。彼女は他人に幸運をもたらすという「白蛇」の化身です。
他にも、<仁代堂>ネットワークには個性的なメンバーが集まっています。簡単に紹介しましょう。
妖怪「韋駄天」の向島教授。通称は「教授」です。走るのが速いだけではなく、風を操る力も持っています。エキセントリックな性格が魅力。
風を操る妖怪は、もう一人います。「翼の妖怪」夜神くん。その名の通り、他の妖怪を連れて空を飛んだりするのが得意です。誠実なのですが、神経質なのが珠に傷(それにしても、九十九さんといい夜神くんといい、どうして<仁代堂>ネットワークにはきれい好きが多いのでしょう)。
ネットワーク唯一(今のところ)の西洋妖怪、「西洋鎧」のミッシェルくん。現在大学生です。戦うために生まれたような妖怪で、騎士道精神にあふれるところがいい意味でも悪い意味でも特徴的です。
最後に、「雪人」の横田さん。ネットワーク一の大きな体と力を誇ります。性格は外見とは裏腹に、気の小さいところがあるようです(いい人なんですが‥‥)。活字中毒なので、<仁代堂>にもよく顔を出しています。
そして今また、新しい仲間たちがやってきます‥‥。
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