'00・学年旅行日記 | ||
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今年の学年旅行は、吉野であります。紅葉の季節にはちょっと早いようですが、逆にオフシーズンなればこそ、人も少なく、ゆっくりできるかな、ということで、あえてこの時期(10月上旬)に行ったのでした。
- ●10月7日(土)
- 10:30 昨年は、妻も別の旅行に行っていて、ちょうど、お互いの旅行が重なっていたのですが、今年はそういうこともなく、妻はどうするのかと言うと、…お留守番なんです。1人で出かけてしまうことを、申し訳ないと思いながら、家を出ます。個人的には、彼女にも一緒に来てもらって、全然かまわないと思うのですが、いかんせん、2人分の旅費を捻出するのがちょっと難しい、という現状を考えると、どうしてもこうなってしまうのかもしれません。でも、…一緒に行きたいよぉ。
- 12:00 近鉄の阿倍野橋駅に集合。今回の参加者のうち、Y口、K持、T中、T和野、T本(以上、敬称略)、それに私の6人が、ここに集合します。普段、この辺りに来ない人間にとっては、場所がちょっと分かりづらいかも、と思っていると、案の定、西口と東口を間違えている奴って、いるんですね。おいおい…と言うたその脇で、何と、駅そのものを勘違いして、上本町に行ってしもうた、という人もいるという… しっかりしてくれよぉ。(--;)
- 時間的にはまだ早いので、とりあえず昼食をすることにします。駅を出てすぐのとこのとんかつ屋に入り、6人そろっての昼飯です。…って、肉の食えない人もいたのですが、これでよかったのかしらん…?
- 食後のコーヒーを喫茶店で飲んだ後、いよいよ、列車に乗り、吉野へ向かうことにします。
- 13:50 阿倍野橋駅発。急行で吉野へ向かいます。特急にしようかどうしようかと迷ったのですが、時間的には15分くらいしか違わないし、安い方でいいか、と急行にしたのでした。
- …が、そう思ったのも束の間、1時間30分って、結構、疲れるもんですね。橿原神宮を越えて、各駅停車になった辺りから、結構、ストレスがたまってきたようで、もう、しんどぉい、と言う者若干名。最後の方では、もう、列車の中に乗っている人も少ないし、えぇい、と座席にごろんと寝転ぶ者若干名。その風景は、まるで深夜の最終電車のよう。おいおい…(^^;
- 15:30頃 ようやくに吉野着。ふぅ、疲れましたなぁ。既にK本夫妻がここに到着していて(彼らは生駒の家から西大寺経由〜橿原神宮経由で、やって来たのだそうな)、我々の着くのを待っていてくれたのです。遅くなって、すんません…
- そして、旅館へ電話をかけて、迎えのバスに来てもらいます。駅の周りには、数軒の土産物屋さんがあるだけで、他は何もありません。山の中の駅という感じで、何か、空気も違うようです。ふぅっと深呼吸してしまいます。程なく、バスがやってきて、これに乗り込み、いざ、旅館へ。
- 今回、お世話になる旅館は、「吉野温泉元湯」さん。山上の中心街からはちょうど、谷底に降りてきたような、ひっそりとしたところにあるお宿です。普通の一軒屋のような感じの宿ですが、それがアットホームな雰囲気を出していて、落ち着けそうです。入って案内されたのは、玄関を入ってすぐの大広間。全員がいきなりここに案内されたので、え、男女の部屋が一緒…?と一瞬、思ってしまいますが、いやいや、これは、とりあえず、ここで皆さんにお茶を飲んでもらって、それから女性は別の部屋に案内しますとのこと。あぁ、びっくりしたぁ。出されたお茶を飲んで、ほっとするのでした。
→これが吉野温泉元湯さん
- 16:00頃 さて、駅からいきなり旅館へ来てしまったので、夜の酒宴(?)の用意が何もありません。で、買い出しに出かけることにします。ちょうど、この旅館の裏手から、山道を登っていくと、吉水神社のところに出るようになっているのですね。そこで、この山道を登ってみることにします。…でも、これがまた、ほんまの”山道”。結構な勾配で、ジグザグに折れ曲がりながら、ひたすらに登って行きます。最初は元気だった人も、段々と黙ってしまうし、皆、ふうふうと息を切らせながら、やっとのことで登ることができたのでした。
- 山の上に来ると、やはり、観光の中心地なだけのことはありますね。いろいろとそれなりにお店が並んでいます。桜餅アイスクリームとかいうものがあって、何か気になる、言うて、買って食べる人2〜3名。運動して疲れた時は、甘いものに限る、ってことでしょうか。それはさておき、我々酒飲み隊(?)の目的は、美味しい地酒をGETすること。ちょうど、この前日、インターネット上で下調べをしていたのですが、それによると、有名なのは「やたがらす」という地酒。探していると、…あった、ありました。ちゃんと看板も出てるじゃないですか。これや、これ、とお店の中に入り、早速、物色します。「やたがらす」にもいくつか種類があるようなのですが、さんざん悩んだ末、生酒の「やたがらす」を買ったのでした。あと、もう1つ、「柿ワイン」なるものもあって、これも気になる、という人がいるので、これもGET。どんな味がするんでしょうね…?
吉水神社…風格を感じる神社でした
- このまま山を降りて旅館へ戻るのも何なので、ちょっとだけ辺りを散策することにします。やはり、歴史ある吉野の山なんですね、そこここに往時をしのばせるような寺社があります。勝手神社と、吉水神社に寄りましたが、特に、吉水神社は、かつて、後醍醐天皇の南朝の御在所があったところ。おぉ、ここにあの名君後醍醐帝がおわせましたのだ、と思うと、何か感慨深いものがあります。また、ここからの山の眺めも最高ですね。春には、ここが一面、桜で覆われるのかと想像しただけで、感動的です。豊太閤殿下がここで大規模な花見を催されたというのも、納得できます。すごいもんですねぇ。
ここから花見したら、さぞや美しいのでしょうね…
- 17:00 再び、山道を降りてきて、旅館へ戻ってきます。そして、ゆっくりと温泉につかるなどして、ぼぉっと過ごすのでした… ちょうど、私が入浴している間に、遅れていたD原も到着したみたいで、これで、今回の参加者全員がそろったのでした。
- 18:30 大広間の隣の部屋で、夕食です。今回のメニューは、かも鍋、であります。結構なボリュームで、特に野菜が多いみたい。食べられるんやろか、と心配もしてしまうんですが、…人間って、怖いですね、お酒も入ってくると、ぱくぱく食べてしまって。(^^; しっかりと食べてしまったのでした。話好きな旅館の仲居さんにも、いろいろと聞かされたりしながら、楽しいひとときでした。(個人的には、おばちゃんから、結構、童顔だね、と言われて嬉しいような悲しいような…)
- 21:00 たらふく食べたのですが、引き続いて大広間で、宴会です。早速に「やたがらす」を開けてみます。そして、一口、口につけてみると、…まさにお酒、という感じの濃厚な豊潤な味わいがあります。うむっ、美味しい!と言うと、皆さん、、私に続くように飲み出します。美味しいでしょ。でも、一方の「柿ワイン」、こちらはと言うと、しぶ柿をしぼったかのような何か独特の味わいで、美味しいような美味しくないような… 最終的には、結構、残ってしまったのでした…
- ちょうど、TVで「踊る大捜査線」をやっていたので、皆でそれを見ながら、飲み食いして、結構、盛り上がってしまいました。気がついたら、日付も変わっていましたとさ。
- 25:00頃 就寝、であります。
- ●10月8日(日)
- 8:00 起床して朝食。早くに起きて朝風呂に行った人もいるみたいですが、皆さん、朝が早いですねぇ。
- 9:30 清算を済ませて、宿を出ます。旅館のおかみさんから、今日はどうするの、と言われて、吉野山をぐるっと回って、それから帰ります、と言うと、荷物を置いておいてもらったら、駅に着いた頃に電話してもらえば、車で届けますよ、と有り難いお言葉が。せっかくですので、お言葉に甘えてしまうことにします。最後までお世話になり、すんません…
- 身軽な格好で、旅館を出て、まずは、道を南にとり、如意輪寺の方へ向かいます。舗装されてはいますが、細い道を、両側に吉野杉の林を見ながら、進んでいきます。山深い山、という感じで、ちょうど、曇空で、空気もちょっと湿っているせいか、非常に風情のある雰囲気なのが、いいですね。こんな風景を見ると、昔歌った「今はない木々の歌」を思い出すのって、私だけ…?
うっそうとした山の中をひたすら歩く…
- 谷底の道から分かれて、勾配のある道を登っていくと、そこが如意輪寺。裏手に後醍醐帝の陵墓があり、また、かつては、名将楠木正行が四条畷の合戦に赴く前に後村上帝に最期の挨拶をしにやってきたという、由緒あるお寺です。後醍醐帝の陵墓を見ていると、太平記の世界がまざまざとよみがえってくるようで(って、TVの大河ドラマの印象が強いのですが…)、とっても感慨深いです。
如意輪寺に着いた!
- さて、ここから自動車も通る道をぐるりと歩いていき、昨日にも見た、山の観光街の中心の方へと向かいます。自動車も通るようにきちんと整備されている道ですから、歩きやすいです。ちょうど、今まで歩いてきた谷底を上から眺め降ろすような格好で、ぐるりと回り込んでいくような形になります。それにしても、…奥の深い山ですねぇ。
- ぐるっと回り込んできて、トンネルを抜けると、中千本の公園に出ます。ここからは、もう一直線に吉野の駅へと向かうだけになります。でも、帰る前に、お土産も買わないと。ということで、ぶらぶらとお店を覗いたりしながら、ゆっくりと歩いていきす。昨日に通った所を過ぎて行くと、やがて、吉野紙を売っているお店が。ここの御主人がまた気さくな方で、私達にもいろいろと吉野紙のことについて説明してくださいます。日本でここでしか売っていない、最高級の和紙なども見せてもらって、ほぉ、と感心するのでした。また、このお店では何故か、ほら貝が店頭に置いてあって、誰でも試してみることができるようになっているのです。御主人に薦められるままに、トライしてみる者1名。ちゃんと鳴ったのか…?
- 他にも葛餅など、気になる土産もちらちらと見ながら、やがて、蔵王寺へ。吉野山の中でも一番大きな寺ですね。その本堂は、吉水神社などからも見えていて、ずっと気にはなっていたのです。近くで見ると、どぉん!とそびえ立っているようで、なかなか壮観であります。ふと脇の方を見下ろすと、南朝の宮の跡があり、ここでも往時の権勢をしのぶことができます。境内で何やら、大きな鍋に具材を入れて、振る舞い鍋の用意をしているのを見ながら、ちょっと休憩して、この大寺を後にするのでした。
左は蔵王堂/右は南朝の宮跡の方を眺め降ろす
- 蔵王寺を出てすぐのところのお店で、桜餅や栗餅等の葛餅を買うと、後は一直線に吉野様上駅へ向かうだけです。そして、ロープウェーの乗り場へ。すっごく小さなゴンドラなんですね、これって。大人数乗っても大丈夫なのか?と思ってしまうくらい。ひなびた感じの切符売り場で切符を買うのに、釣り銭がない、と文句を言われてしまった…(しくしく)
- 数分もロープウェーに揺られると、もう下の駅に到着。あっという間でした。近鉄の駅はすぐそこ。旅館へ電話をして、荷物を運んで来てもらい、そして切符を買います。帰りは特急にしよう、ということで、特急券。金額的には500円くらい高いだけなんですね。これで指定座席でゆったりと座りながら、1時間15分くらいで大阪に着いてしまうと思えば、ほんと、近いものですね。発車までの間、近くの土産物屋で、最後のお買い物をするのでした。
- 12:05 吉野発。駅前の土産物屋で買ってきた、柿の葉寿司を皆でぱくつきます。昼食をどうしようか、と先程から相談していたのですが、結局、吉野名物の柿の葉寿司を車内で食べる、という一番安上りな方法にしてしまいました。…でも、美味しかったぞ。私は、もう1つ、余計に買っておいたので、これは、家に帰ってから妻と一緒に食べることにしましょう。
- 13:19 阿倍野橋に到着。そして、ここで解散です。え、何かあっけないんじゃないかって? ま、雨も降りそうだったし、早く帰りましょう、ということで。(^^; 一部、天王寺動物園に寄って行くという人や、お茶していくという人、CDを見てくるという人など、それぞれ別れて、今回の旅行は無事に終わったのでした。私は、大阪でちょっとだけ遊んだ後、神戸へと帰って行ったのでした。
- 15:00頃 六甲道の我が家に到着。1日ぶりですが、やっぱり、妻と一緒のこの家が一番いいですな。(*^^*) 土産を開けて、いろいろと土産話をした後、夕食を外で食べようと、三宮・北野町へと繰り出して行くのでした…
- さて、来年はどこへ行こうかという話も夜の宴会での話題にもなりましたが、どうなることやら。来年も、もっと多くの人が集まれるといいな、と思うのでした。何はともあれ、皆さん、お疲れさまでした。