'99・学年旅行日記 | ||
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というわけで、今年も学年旅行の季節がやってまいりました。今年は、飛騨高山へ 行こうというもので、しかも、行く日がちょうど高山祭りの季節の日。絢爛豪華な祭 りが見物できるということで、楽しみですな。で、私事ですが、妻もちょうど同じ日に、高校時代の友人達と旅行に行くことに なったのです。東京の出身ですから、同窓生も東京付近に在住の人が多いわけで、行 く場所も、西伊豆の西浦。やはり、関東方面から来るには、この辺りが手頃なので しょうね。お宿からは、駿河湾と富士山とを一望できるのだそうで、こっちはこっち でいいですなぁ…
- ●10月9日(土)
- 6:00 起床してTVのニュースを見ると、何と、新幹線が新大阪〜博多間で止まって いる…?(例のトンネル内の崩落事故です…) JRに電話で聞いてみると(なかな かつながらなかった…)、新大阪から東京方面は動いているとのこと。それでは、新 大阪から新幹線に乗ろう、とばたばたと用意をして、家を出て行くのでした。
- え、時間が早くないかって? 妻の方が三島の駅に11時に待ち合せだそうで(東 京からの人達は自動車で来るのです)、その時間に間に合うように、名古屋までは2 人で一緒に出て行こう、としていたのです。指定(ただし、名古屋〜三島間のみ。新 神戸〜名古屋間は自由席…)を取っていたのが三島にも停まるひかり号でしたので、 これが動いているのかしらんと不安に思いながら(この列車は岡山発)、とにかく、 在来線で新大阪へ向かいます。
- 8:33 無事に新大阪を発。指定をとっていた列車が、新大阪から始発で動いていたの です。これに間に合うように出てくることができたから、何とか、自由席にも座るこ とができて、ほっと一息。妻も、名古屋から合流してくる友人や、東京から車で向 かっている友人に電話で連絡をつけて、安心したようでした。何はともあれ、よかっ た。
- 9:27 名古屋に到着。寂しい気がするのですが、妻とはここで、しばしのお別れ。 ま、遠距離恋愛期間中のように、しばらく会えないというのとは違うから、昔みたい に泣いたりはしませんが、それでも、やっぱり、寂しいよぉ…
- 集合時間までちと時間があるので、駅の中の喫茶店で時間を過ごします。きしめん のお店にも魅力を感じたけれど、朝からきしめん、というのもどうかな、と思うて、 素直にコーヒーの方にしました。(^^;
- 10:30 名古屋駅に全員集合。案の定、新幹線が遅れていたようで、私達よりも後に新 大阪を出てきた人達は、何分か、待たされたようですね。でも、ほぼ時間とおりに 皆、集まってきて、まずはよかった。特に、下関からやって来たO橋さん、もし、今 朝早くの列車で、なんて言うていたら、間違いなく来れなかったであろうと思いま す。昨日のうちに夜行列車で発っていて、今朝には大阪にいた、というのが、さす が、です。また、今回、久しぶりに参加のA定さんも、東京から無事に到着してい て、こうして、皆がそろうのって、なかなかないことですね。お互いに再会を喜ぶの でした。
- そして、レンタカーを借りて、車で高山を目指すことになります。普通なら、東海 北陸道を使うのでしょうが、今回は別ルートを使います。一宮ICから名神〜東名に 乗り、小牧JCTで中央道へ入り、中津川へ向かいます。が、渋滞もしていて、なか なか、難渋しましたなぁ。ドライバーの皆さんには、ほんと、いつもお世話さまで す。
- 13:00過ぎ 恵那峡SAで昼食にします。私は、ここの名物と書いてあった「魚、恵〜 那メシ」なるものをいただきました。山菜の入ったおこわに、魚の塩焼きが乗ってい るという、ちょっと珍しいものでした。
恵那峡SAの風景
- 14:00頃 昼食が終ると、再び車へ。ほどなく中津川ICについて、ここで中央道を降 りて、国道256号線を北上します。いわば峠越えのコースで、下呂を目指す道ですね。 付知川の流れを右に左にと見ながらのドライブで、皆さんはと言えば… 昼食で満腹 だからなのでしょうか、運転手と私以外、全員、眠ってしまっているのでした…(お いおい…)
- 下呂の手前、41号線と合流する手前でトイレ休憩。そして、一気に高山まで向かい ます。渋滞していることを恐れていたのですが、幸い、渋滞もなく、すんなりと高山 へ入ることができました。
- 16:30過ぎ 無事に高山駅に到着。ここでレンタカーを返し、宿の方に迎えに来てもら います。送迎バスを待っている間、夜の宴会用の買い出しもささっと済ませてしまう のでした。
- 17:00 宿へチェックインして、すぐに夕食となります。メインは飛騨牛で しょうか。なかなか美味しいですな。
- 18:30 送迎バスで宵祭り見物へ。いよいよ、今回の旅行の目玉である、高山祭りの宵 祭りです。バスで本町通まで連れて行ってくれたので、そこからまずは弥生橋を渡 り、三町エリアに入ります。と、いきなりすっごい人の群れ… ちょうど、屋台が、 メインの安川通の方へと向かっていくところ、そこを大勢の人が見に来ている、とい うわけです。が、屋台が行ってしまうと、…その人の群れがこっちに帰ってくる! 狭い幅の道は、まさに押し合いへし合いの、ラッシュ時の山手線状態。(^^; こりゃ たまらんわ、と道の脇に避けて、人の群れが過ぎるのを待ちます。しっかし、こんな にもの人出とは、すごいものですね。ちゃんと屋台を見ることができるのやら…と心 配にもなってしまいます。
- 街の中にある屋台蔵 →→
- やがて、人の波もおさまり、私達も安川通に向かうことにします。途中、地ビール を路上で売っているのをチェックしておいたことは、言うまでもありません。(^^; そして、目的の安川通、屋台が通る部分のちょうど真ん中の辺りに陣取ったのです が、案の定、ここもすごい人混みですね。ここに、10台の屋台が勢揃いしてくるの だから、やはり、皆さん、ここは外せないのでしょう。去年に行った、徳島の阿波踊 りの時もこんな風景だったような…なんてことを思い出しながら、ようやくのこと で、隙間にもぐり込み、何とか屋台が見えるところまで来ることができました。そし て、しばらくすると、屋台が角を曲がって、こちらへ向かってくるのが見えます。 おぉぉっ!と見ていると、ゆったりとした速さで、しずしずと、屋台が動いてきま す。提灯を灯しながら、動いてくる、その姿は、まさに幽玄の世界を表わしているか のようにも見えます。華やかな屋台の装飾、工芸が、夜だからということもあるので しょうが、明りに照らし出されて、何とも言えない雰囲気、味わいを出しています。 屋台は次から次へと登場してきて、数台が私達の目に入るところに並ぶようになった 時、屋台が、その場でぴたりと停まった!のです。見物客も、道路の真ん中に入っ て、屋台を間近に見てもいい、というのです。こんなことは、京都の祇園祭の山鉾巡 行なんかでは考えられないことですから、とっても感激!です。屋台のそばまで寄っ て行って、屋台をバックに記念写真を撮ったり、屋台を引いている方にお話をうか がったり、と、こういうふうに屋台と間近に触れることができるのが、この高山祭の 魅力なのかな、とも思います。私達の近くにいた、屋台を引いている方も、親切に、 交差点などで、屋台をどうやって回転させているのかを、教えてくだいました。表に ついている車輪の他に、屋台の底面の後部の方に、もう一つ、横向きの車輪があっ て、回転する時は、その場で、屋台をジャッキで押し上げるようにして、この横向き の車輪だけで支えるようにするのだそうです。それで、屋台全体をぐるりと回転させ る、ということで、一同、ほぉ〜っと納得するのでした。
安川通で屋台を撮った写真の数々(その1)
- その他、印象的なのは、屋台の上に乗っている子供達。可愛らしいんですね、これ が。民謡(?)を歌いながら、引かれていくのですが、なかなか元気があって、いい ですね。でも、もう夜もふけてきたからか、結構、疲れているみたいで、屋台の下の 大人達に、「まだ動かないのぉ?」とか聞いていて、ちょっと退屈気味のようです な。
- やがて、屋台は再び、ごとごとと動き出します。ちょっとずつ動いては止まって、 前の屋台が向こうの角を曲がるのを待っています。そうやって止まっている間も、客 は道路の中に入っていけるので、柵の中に入らないように、とかいうような規制のな い、自由さを感じます。やはり、祭りはこうでなくちゃ。私も、あちこちに行って、 写真をぱちぱちと撮っていました。そして、1台、1台、屋台は角を曲がって行き、 桜橋の方へと向かっていくのでした。その角のところで、くるくると何回も回転して いる屋台もあったりして、なかなか、見せてくれます。それも含めて、私達も、最後 の1台が行くまで、しっかりと見届けました。もちろん、片手には、さっきの地ビー ルを握って。(いつの間に…?^^;)
安川通で屋台を撮った写真の数々(その2)
- 21:00 …に送迎バスがあったのですが、満員で乗れなかったため、私達数名は、次の バスを待ちます。その間、ちょっとだけぶらりとして、屋台をしまいにかかっている ところを見たりしました。提灯を取ってしまうと、屋台もちょっと寂しい感じですね …
- 21:30 バスで宿へ。その後、入浴をすませて、夜の宴会となります。買ってきた酒を 飲み(これがまた旨いんだな)、菓子をつまみながら、さ、今年もやってまいりまし た、恒例の(?)スコットランドヤード大会。(^^; F中さんがしっかりと今年も持 参してくれたのです。逃げる泥棒役にはO橋さん、それを皆で包囲していこうと、必 死の攻防戦が始まります。…しっかし、どうも学生時代の昔から、逃げる役にはO橋 さんがぴったり、という感じがしますなぁ…
- 25:00過ぎ 一通り終ったので、さ、寝ることにしましょ…
- ●10月10日(日)
- 7:00 起床。そして、朝食。メニューには、名物の杜葉味噌が入っています。ちょっ と辛い感じの味噌で、なかなか美味しいものですね。
- 8:30 宿をチェックアウトして、送迎バスで駅まで送ってもらいます。そして、再び レンタカーを借りて、乗鞍岳の方へとドライブ…なのですが、私は、ここで皆さんと お別れなんです。伊豆から帰ってくる妻と、名古屋で合流するため、14時過ぎの列 車で帰りたい、ドライブに行っていると間に合いそうにないから、ここで別行動をし て、先に帰る、というわけなのです。全員が車に乗って出発するのを見送り、一人、 高山の街へと繰り出していくのでした。
- 駅前にあった提灯 →→
- 9:00頃 高山の駅からぶらぶらと歩いてきて、さんまちの辺りへ。でも、目的地は桜 山八幡宮の方面です。ここで、昨日の宵祭りに続いて、屋台の曳き擶えを見ようとい う魂胆です。でも、行く道筋には、みたらしだんごや五平餅、飛騨牛の串焼きに、飛 騨牛のひだコロッケ等々、美味しそうなものが… ついつい、つまんでしまいます な。中でも「ひだコロッケ」(ガイドとかには書いてないと思う)は、特に美味し かったですね。(^o^)
- で、参道へ着くと、昨日見た屋台達がずらりと並んでいます。やはり、昼間に見る のと夜に見るのとは印象が違いますね。改めて一つ一つ、その装飾等をじっくりと鑑 賞させていただきました。ほんと、彫刻など、細かな所まで丹念に作られているので すね。さすが、”動く陽名門”と言われるだけのことはあります。宵祭りの屋台が幽 玄な表情であるのに対し、昼間の屋台は明るく絢爛たる表情をしているように見えま した。
参道に並んだ屋台たち
- でも、しばらくいると、だんだんと人混みの量が増えてきているのに気付きま す。そう、祭りのクライマックスである「からくり奉納」が11時から境内で行われ るのです。それを目当てに、どんどんと人が増えてきているのです。私もどれどれ… と境内の方へ行ってみると、むっちゃ多い人の山、山… 境内の中央に布袋台がい て、その上でからくり人形の実演が行われるわけですが、こんな人だかりでは何にも 見えない… おまけに、人はあとからあとからと増えてくるし、それとは逆に、あき らめて帰る人もいるし、境内はまさに押し合いへし合いの混乱状態。何十万人もの人 がこの高山祭りを見物にくるのでしょう。そして、そのほとんどは、この「からくり 奉納」を見に来るのでしょう。それを、このように何もなしで、さぁ、ご覧下さい、 と言われても、それは無理というもの。何かの工夫がないと、このような無防備の状 態では、事故が起きてもしかたないのではないでしょうか。例えば、松本のサイトウ キネンフェスティバルのスクリーンコンサートではありませんが、モニタに奉納の様 子を中継上映する、とかのこともあってもいいのではないかしらん… なんてこと を、ついつい、思ってしまうのでした…(^^;
(左)参道の様子/(右)境内の様子/とにかくむっちゃ混んでいて、なぁ〜んにも見えない…(;_;)
- 11:00過ぎ からくり奉納の見物をあきらめて、再び、さんまちの方へぶらぶらと歩い て行きます。そして、祭り見物もとりあえず終ったし、ということで、古い街並みの 散策といきます。城下町の雰囲気がそのままに保存されていて、素敵ですね。工芸屋 さんなど、お洒落なお店もあって、そんなのを見て回るだけでも楽しいものです。そ して、ふと見つけたお酒の蔵元さん。おぉっ、これは!ということで、急遽、予定を 変更して、酒蔵めぐりをすることにします。(^^; さんまちの辺りにも、何軒か、酒 蔵があるのですね。いろんな蔵元さんを見つけてはお店の中に入って行き、利き酒な んかがあったりすると、それをいただくのは当然のこと。(^^; 気がついたら、結 構、飲んでいたりします。(ひっく)
- 街中で、人力車を見かけました →→
さんまちの辺りの風景/風情のある町並みがきれいでした
- 13:30前 そんなこんなをしながら、昼食は飛騨そば。やはり、これは外すわけにもい かないでしょう。松本で食べたそばとの違いは何だろう…?と思いながら、味わわせ ていただきました。(結局、違いはよく分からなかったのですが…)そして、お土産 を物色します。妻に何を買っていこう?と思いながら、買ったのは、「さるぼぼ」。 最初は、何、これ?と思っていたのですが、見ていると、何か、とっても愛らしく見 えてきますね。夫婦円満祈願ということで(って、十分、夫婦円満だとも思ってはい るのですが)、思わず、3つセットで買ってしまいました。
- 14;22 特急「ひだ」号で、高山を後にします。同じように祭り見物に来ていた人達が 帰るのでしょう、指定も満席、自由席の方もむっちゃ、混んでいたようでした。
- 16:33 名古屋に到着。妻が来るまで1時間ほどありますので、駅の周りをぶらぶらと します。で、昨日、食べそこねた、きしめんを軽く食べます。(って、また食うんか い!)やはり、本場もんは美味しいですね。
- 17:52 妻の乗った「ひかり」号がやってきます。三島から、妻と一緒に帰ってきた、 岐阜に在住のお友達とは、ここでお別れ。デッキでお別れのあいさつをしている妻の そばに私も立って、彼女にあいさつするのでした。(今度、神戸にも遊びに来て ね。)
- わずか1日ではありますが、妻とは、随分と長い時間、会えなかったような感じが していたので、やはり、こうして一緒に帰ることにしてよかった、と思います。席に 着いて、お互いの旅行のことをいろいろと話します。妻の方は、三島で待ち合せをし て(東京から車で来た人達は大渋滞でかなり遅れたようですが)、そこから沼津を経 て、西浦の方面へ。その周辺、戸田の辺りまでを、海沿いのエリアと山の方のエリア とをドライブしてまわったようです。高校の時からの女友達6人で、こうして今も一 緒に旅行できるなんて、これも素敵なことですね。ただ、どうしても皆が東京に在住 なので、神戸からはなかなか簡単には会いに行けないのが、残念なことです…
- 19:02 話しているうちに、あっという間に新神戸。その後、、OPAの中で夕食を取 り、デザートにクレープをつまみます。そう言えば、この2日間、神戸では恒例の 「神戸ジャズストリート」が行われていて、このOPAもその会場にひとつなのでし たね。来年は妻と一緒にジャズストリートの楽しさを味わいたいものです。で、妻は ここでまた、東京へと向かっている車中の友人に電話をします。…まだ家へは着いて ないようで、首都高速で麻布の辺りを走っているようですね。やはり、帰りも渋滞し たのでしょう。ほんと、お疲れさまです。
- 21:30 …とまぁ、いろいろありましたが、無事に我が家へ帰ってきました。振り返っ てみれば、友人達との団体旅行と、気ままな1人旅と、妻との夫婦旅行と、1回で3 つの楽しさのようなものを味わったような感じもしないでもない旅行でしたねぇ。(^^;
- P.S. その後、メールで聞いた話では、乗鞍岳に向かった、皆さんの車は渋滞に巻き込 まれて、結局、頂上までは行けずに、帰ってきたそうで、その後、やはり高山市街を ぶらぶらしたそうです。お帰りの列車が18:23に高山発だったので、それぞれ家に帰り 着いたのは、かなり遅くなったことでしょう。どうも、皆様、お疲れさまでした。