SAKOTO BIRTHDAY LIVE CONCERT

2001.4.18 四谷区民ホール


 昼間、帝劇でお芝居を観た後、小鼓音さんのBirthday Liveが行われる四谷に行ったのは6時過ぎ、20分頃友人と落ち合って、会場となるホールに着いたら20人前後の人が待っていて、開場は半の予定とのことだったので、そのまま列に並びました。段々人が増えて来たので、予定より少し早目に開場となり、中に入って席選びに悩む私たち。最前列もまだ両サイドは空いてたのですが、小鼓音さんのファンの方に悪いかなと思い、4列目から段差があったので、中央ブロックの4列目に座りました。ちなみに会場の四谷区民ホールは博品館劇場とだいたい同じような規模と作りでした。
 席に落ち着いて、入るときにもらったプログラムを開いてビックリ。「PINO」の曲「忘れない」と「家族」に続いて「勇気100%」と書いてあったのです。淳くんが来るだろうとの期待はかなりしてたけど、これを歌うなら、ステージにも上がるねなどと話していたら、淳くんを発見! 下手ブロック3列目(つまり私が座った席から通路を挟んで1列前)の席に「PINO」ファミリーの方々と座りました。下手より飛田晃治さん、中村信夫さん、澤田夏子さん、大江さおりさん、荒井眞里さん、淳くん、中里美保さんの順に座ってたかな。なので、ステージの小鼓音さんを見つつ、横目でチラチラ淳くんを見てしまいました。

 小鼓音さんご本人の公演中の注意のアナウンスがあり、ゲストの岩渕憲昭さんのご挨拶があって、みんなでハッピーバースディの歌を歌っていると、幕が上がって、ステージにはローソクが12本立った可愛いケーキを手にした小鼓音さんが。薄紫のイブニングドレス姿の小鼓音さんは、ご自分で『Happy birthday to me』と歌ってました(笑)。淳くんも手を頭の上に挙げて拍手しながら、歌ってました。小鼓音さんが本当はお誕生日は2日後の20日なんですがと言うと、「そうなんだ」って感じのリアクション。
 ステージは間15分の休憩を挟んで2部構成になってて、1部はミュージカルやオペラ曲を歌ったのですが、曲の合間に舞台での失敗談などをしてて、劇団四季に所属してたとき「オペラ座の怪人」で、ファントムの仮面をはぐところで、市村さんの鼻の穴に指が入ってしまったと言う話には、淳くんも大笑いしてました。後、オペラ曲の紹介で、歌ってる内容はたいしたことじゃないんですってのにも笑ってました。「セーラームーン」の話の時もかなり笑ってたかな。MCは可笑しくて、笑い転げちゃいましたが、歌はしっとり系で聴かせてくれた小鼓音さん、元々オペラを学んでたそうで、オペラ曲では素晴らしい声量に圧倒されました。

 休憩時間、席を立ってしまうかな? と思ってたけど、淳くんもそのまま席にいて、中里さん達といろいろお喋りをしてました。でも、後ろを向いて、笑ったかと思ったら、凄い勢いでダッシュして行ったので、何事? とビックリ。淳くんが走って行った先には1部のラストに小鼓音さんが自慢した多面体のスピーカーがあったので、それを見に行ったのかと思ったら、そこを通り過ぎ、そのままロビーの方へ出て行ってしまいました。しばらくして戻って来たけど、誰かお知り合いの人を見つけたのかな?
 戻ってきたら少しの間、私の横に立ってたので、後ろ姿だったけど、じっくりと見れてラッキー。この日の淳くんのいでたちは、Gジャンにグレー・紺系のボーダーのポロシャツ、黒のコーデュロイのパンツ、黒に白いライン(Kって字だったかも)の入ったスニーカーでした。髪は茶髪でストレートのままでしたが、裾の方がだいぶ伸びてたかな? ステージ観てる時は銀縁の眼鏡を掛けてて、右手の人差し指と小指にシルバーのリング、そして左手薬指にもリングを嵌めてました。このリング、はっきり確認はできなかったけど、多分金と銀(プラチナでしょうか)の三連だったと思います。

 さて、2部は、レオマワールドのテーマソング「夢を消さないで」と言う曲からスタート。歌が終わるといきなり岩渕さんも登場。ご挨拶の時はタキシード姿でしたが、1部よりラフな衣装の小鼓音さんに合わせて、岩渕さんもTシャツに綿シャツを重ねたラフなスタイルでの登場でした。ちなみに、Tシャツは「PINO」。このレオマワールドは香川県にあったテーマパークなんですが、つい先日経営不振で閉園になっちゃったんですよね。岩渕さんも言ってたけど大西さんと言う方が「レ(レ)ジャーは大(オ)西にま(マ)かせろ」で作ったレオマワールド、私は行ったことありませんでしたが、数年前、うちの母が行ったときの写真を見たら、GWだったと言うのに、写真の背景に他のお客さんがひとりも写ってなかったので、危ないんじゃないの? と言ってたら、案の定…。で、そのレオマパークで岩渕さんはお仕事をしてたんだそうです。
 それで、自分のためにありがとうと言う岩渕さんに、小鼓音さんは、この曲は岩渕さんのためじゃなく、「PINO」でラズベリー役をやった中里さんのために歌ったのだと。中里さんは腎臓を悪くしてしまって、透析治療を受けてるそうで、「美保さんを応援するコーナー」として、この曲と、続いての「忘れない」「家族」「勇気100%」は用意されたナンバーだったのでした。一緒に舞台に立った仲間として、美保さんを応援するコーナーを作りましたと話す小鼓音さんに、中里さんはちょっと涙ぐんでました。

 雰囲気をガラッと変えて、「今年、自動車会社のホンダからPINOっていうロボットが出たの、兄ちゃん知ってるかい?」と言う小鼓音さんに「そりゃ、ホンダかい?」と、ステファノ兄ちゃんのさぶいギャグ(笑)。「わしらがずっと語り次いで来たことが、やっと現実の世界になったんだな」「21世紀のロボットは平和と人々のために作られるといいよね」とすっかり、ステファノとカルメンになって話をするおふたり。ピノはおばあちゃんのボケを治すし、孤児院を作るし、本当に働き者でとても優しい奴だったと言って、「忘れない」を歌いました。途中、小鼓音さんが副旋律で歌ったので、ミュージカルの時とはちょっと違うイメージ。歌前、ピノのことを言ってた時、淳くんはちょっと照れたような顔をしてました。
 歌の後も「PINO」の話題。「お屋敷の大奥様にもいらしていただいたんだよ」と言う岩渕さんの紹介で、仁科有理さん登場。「大奥様」と言うからジャムおばあちゃんの格好で出てきたら、どうしようと思ったら、もちろんそんなことはなく、素敵なドレス姿でした。宝塚仕込みの優雅なお辞儀をしてご挨拶なさった仁科さん、「PINO」はお話も素晴らしかったけど、出演者全員が芸に厳しく、舞台を降りるとみんな仲良く家族のようだったと話し、小鼓音さんと岩渕さんも同じ劇団四季の出身ながら、あれが初共演だったと言うのに、本当の兄弟のように息がピッタリでしたねと。でも、マイクチェックで「兄弟船」を歌ったりして、全然見かけと違いましたねと言われた岩渕さん、仁科さんはもっと見かけと違って、バッグにラッキョウが入ってたんですよと暴露。役者は体力が勝負なので、本当はニンニクを持ち歩きたかったなんておっしゃる、仁科さんでした。
 そして「自分ひとりでは力不足だと思ったので、小鼓音ちゃんに内緒で『PINO』の仲間を呼んであるんです。私が歌い出すと、みんなが舞台に出て来てくれるので、歌いたいと思います」と仕切ってさっさと歌い出す仁科さん。

 「家族」を歌いながら、淳くん達に目配せする小鼓音さん、でも淳くん達はなかなか席を立たずに、座ったまま口ずさんでいたんだけど、「美保ちゃん」と小鼓音さん達が呼ぶので、揃って舞台に。淳くんは中里さんの手を取って、エスコートしてました。久し振りに聞く、「PINO」の家族の歌に、ちょっとジーンとしてしまいました。
 せっかくみんなが来てくれたから、もう1曲歌いましょうと言う仁科さん、「ロボットのピノが人間だった頃、山本淳一と言う名前で、何だか訳のわからない、ローラースケート履いた光GENJIとか言うグループの時に歌ってた歌です」と紹介して「勇気100%」を歌うことに。ここまで演奏はピアノのみだったのですが、ここでギターの方も登場しました。
 みんなで歌うと言っても、後から上がったメンバーにはマイクがなくて、歌の途中で、小鼓音さんが淳くんにマイクを渡してくれました。淳くん、気持ちよさそうに歌ってたけど、淳くんより仁科さんの方が、張りきって歌ってたかな? 淳くんは歌いながら、中里さんにガッツポーズをしたりして、励ますので、中里さん、ちょっと涙ぐんでました。「頑張れよ」って頭撫でたりもしてましたね。
 歌が終わって、席に戻る面々、この時も淳くんは中里さんの手を引いて階段を下りようとしたんだけど、中里さんがひとりで行ってしまったので、舞台からピョンと飛び降りてました。

 その後もステージは続き、仁科さんと岩渕さんも退場して、ギターの米川さんとお喋りをする小鼓音さん。米川さんが小鼓音さんの声が高いけど、僕も高いんですよと言って「車にポピー」と叫んだら大笑いする淳くん。でも、ワンテンポ遅れて、爆笑してたわ(^^;)。
 小鼓音さんがピアノの弾き語りで歌った「愛燦燦」は一緒にちょっと口ずさんでましたが、歌詞を知ってるのはサビのところだけって感じだったかな。ラストの「As time gose by」では膝に置いたバッグを叩いてリズムを取ってたけど、その音が私にまで聞こえたから、横に座ってた人にはうるさかったんじゃないかと…。歌い終わって小鼓音さんが退場する時には、頭の上で拍手してました。アンコールを求める拍手の時に、足を踏み鳴らしてたのも多分、淳くん。

 アンコールは真っ赤なドレスで登場の小鼓音さん、歌い出した曲が私が昼間に観たミュージカル「エリザベート」の「私だけに」だったので、ビックリ。驚きのあまり、ひとり異様な反応を示してしまったので、小鼓音さんにも気付かれてしまったかも(^^;)。この曲は主人公・エリザベートのテーマ曲とも言える曲で、エリザベート役の一路真輝さんが歌い上げてるのですが、一路さんより声の高い小鼓音さんの「私だけに」もとーーても素敵でした。
 この曲に驚いたのと、感動したのでその後の記憶がどうもイマイチですが、歌い終わったところで、岩渕さんと仁科さんが赤い薔薇(多分)一輪ずつ持って登場して再びみんなでハッピーバースディを歌いました。で、実はギターの米川さんはこの日がお誕生日で、ピアノの林さんは16日がお誕生日だったそうで、小鼓音さんがガーベラ(多分)のやはり一輪花束(一輪でも花束と言うのか…)をおふたりに渡してました。
 そして幕が閉じたのですが、もう1回カーテンコールでご挨拶をする小鼓音さんでした。

 小鼓音さんのライブは、普段私があまり行かないジャンルのコンサートでしたが、素晴らしい歌声にうっとりと聞き惚れ楽しいひとときでした。ライブが素敵なお仲間の方々との「手作り」って感じのが良かったです。もちろん、そのお仲間には「PINO」のファミリーも…。
 

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