1.クロダイ狙いウキフカセ用仕掛け( Up Date Apr.20.2007)
ウキフカセの仕掛けは釣り方やウキの種類によってベストの組み合わせがありますので、-人によって様々でずいぶん違います-。私の古い 日記を見て頂くと仕掛けが変遷しているのがおわかりかと思います。現在、私が好んで使ってる仕掛けの写真をここにご紹介しましたが、 どちらかというとクロダイ釣りのウキフカセ仕掛けとしては異端児的なものかもしれません。夜釣りにはその場で針を結んだりして仕掛け を作るのは大変なので針にハリスを結んでその先にサルカンをつけたものを20本ほど用意して持って行きます。道糸の先端にフックドス ナップつきローリングサルカン6号をつけて、ハリスを取り替えるにはスナップからはずして、新しいのをはめるだけです。少しでも擦れ ていたら必ず取り替えます。大物がかかってハリス切れで悔しい思いをすることが少なくなります。
仕掛けの順番はウキ止め糸SまたはSS、フカセ専用シモリ玉、ウキ、フカセ専用シモリ玉、中通し錘、ウキ止めゴム(楊枝で止める)、フックドスナップ付きローリングサルカン6号でこれに1.5mまたは3mのハリス を錘無しでつけます。
道糸は「PE3号」を使っています。船釣りによく使われるポリエチレン製の縒り糸で強度はナイロンの約2.5倍あります。道糸に ナイロン3号を使う場合ハリスは1.7号が限度でこれ以上にすると根掛かり時に高切れすることがありますが、PE3号ですとハリス2号 が使えます。但し縒り糸の特性でナイロンのような張りがなくシモリ玉の穴を通すのに苦労しますし、それよりも絡みやすく一度絡んだら なかなか解けません。満員の釣り場でお祭りやったら最悪です。
チヌ針は3号、4号を使ってます。エサの大きさに合わせて針を変えるとエサ持ちがいいです。100本430円の安物ですが頻 繁にハリスを取り替えますので針先が鈍る前に針も一緒に捨ててしまい、高価な針を使う必要は無いと思ってます。この針で魚を釣り上げ て折れたり曲がったりしたことはありません。
ハリスはトヨフロンLハードの1.7号、2.0号を使ってます。メーカーにこだわりませんが100%フロロカーボンでいつもコンスタ ントにしかも比較的安価に入手出来るのでこれを使ってます。
ウキは釣り日記タックルのところでご紹介している手製の檜玉(30mmと33mm)は0.5号−1.5号と1.5号−2.5号の錘に対応しています。

2.釣り竿
今切口の新居堤のケーソン上でクロダイ釣りに使う竿の長さは、釣れた魚を取り込むとき、沈みテトラでの 根掛かりを避けるために6.3m以上が必要です。私は3種類の竿を使いますが、それぞれ長所欠点があります。
(1)中通し竿長所はガイドがないので風に吹かれて糸が竿に絡みつかないことです。 ウキ止め糸も先端を通過して持ち運びに便利ですし、道糸との摩擦も少なく40−50m投げにも耐え られます。(NISSINのチヌ中通士は先端が細いのでこの利点はありません)。私が愛用してるのは シマノISO-DXI 1-630でお値段も1万円台ですしそれにとても軽いことです。ウキフカセのクロダイ釣り は片手で頻繁に手返ししますから重くてはとても釣りになりません。この竿で注意しなければならない 点は濡れた竿を勢いよく引き出すと固着してしまって接合部が動かなくなります。穂先に硬質の耐摩耗 リングが付いてるのですが根掛かりで無理して振り回すとこの根元が割れることがあります。
欠点はお値段がやや高いことと魚のアタリに対する竿の感度が極端に悪いことです。 でも、フカセ特有のウキを流さないで止めての誘い釣りをするには糸をとおして手に感触が伝わりますから致命的とはなりません。 ただ、太めのハリスを使わないとあまり竿の弾力が無いですからハリスが切れることがあります。 それに糸を通すのに別のピアノ線が必要で夜釣りの最中に糸を通し直すことなど考えたくもありません。 私はいつも糸を通した予備の竿を持参してます。ところで最近、釣具屋に中通し竿がほとんど無くなりました。 ダイワなどは生産中止みたいです。手持ちの竿は大事にしたいものです。
(2)Uガイドつきチヌ竿は昔からクロダイ釣り師に愛用された竿で現在もフカセ釣り師に根強い 人気があります。
長所はなんと言っても竿の先端が極めて細いのでチヌのアタリに対する抜群の感度の良さです。 それに軽い竿が多いです。値段はピンキリで一概に言えませんが穂先が丈夫なメーカー品がお勧めです。 私はダイワの飛竜1-63UMを愛用してます。新居堤でウキを使わないでフカセ釣りをやるには7.2mの竿が 必要で飛竜2-73UMを買いましたが重くて手首を痛めて使わなくなりました。竿置き用のグッズが必要です。 欠点はUガイドが小さいのでウキ止め糸は通らないのでウキ釣りでは現地へ着いてから仕掛けを 作ることになります。遠投しようと強く竿を振りますと道糸がガイドと擦れて傷つきますので上述の檜玉 のような重いウキには不適です。
(3)磯竿は通称万能竿で1−2号の太さのものはお値段も手頃ですが品質は千差万別で選択が難し いです。私のお気に入りはSZM磯1−63 SUPER FORCEでお値段は1万円を超えますがとても軽くしかも 大物を釣り上げたことがありますので強度も大丈夫です。ただこの竿も濡れた状態で勢いよく引き出すと固 着してしまい、しまえなくなり修理に出しました。
長所お値段が手頃な物が多いこと、糸を通すのが一番簡単でウキ止め糸も楽々通ります。遠投も道 糸の抵抗が少なくてよく飛びます。
短所は夜釣りでガイドに道糸が絡みつくとこれを直すのが大変なこと。風の強い日は頻繁に絡み ますので頭に来ます。5000円前後の竿は弱いことがあって、大物を掛けたら2号竿だったのに 真ん中で折れてしまい獲物をばらしました。安物買いの銭失いとはこのことですね。

3.リール
リールはスピニングリールを使います。3号の糸を50mー70m巻ける程度の大きさのもので出来るだけ 軽い物がいいです。カーボン製のリールが良いようですが思ったほど軽くありません。 私のお気に入りはRYOBIのSYNOSシリーズで700−1000と数字がついた物です。RYOBIのカーボマスター ミニ500を買いましたら竿にはまる部分が小さくて加工しなければなりませんでした。これは堤防の落と し込み釣りように作られたものですね。500と言う数字のついたものは避けた方が無難です。 前打ちの釣り師には両軸受けリール、キャスティングリールを使う人もいますが私は使いません。 2006年になってストップレバーつきのスピニングリール RYOBI ZAUBER SS1000LBを使うようになりました。 値段は7000円台で少し高いのですが295gと見かけより軽く竿を握った片手でレバーの握り強度を操作してゆ っくり糸を繰り出すことが出来、大物がかかって竿を立てることが出来ないでハリス切れになるところを 竿も立てることが出来ますし、タモで取り込むときリールを巻きすぎると魚が近寄りすぎて苦労するのです がこれも調節出来そうです。ただ慣れないと不用意にレバーに触って逆転フリーになることがありますから 一長一短があります。

4.手製のウキ、檜玉について
根掛かりで道糸が高切れして高価なウキを流してしまって回収できず、悔しい思いをしたことはありま せんか?私は比較的安価なウキを使用していますが、それでも一晩に3本も流せば何とかしなくちゃと いう気になります。
材料は「お風呂に檜の香りを」と長野県木曽あたりのドライブインやトウキュウ ハンズで売ってる檜玉を使いました。20個くらいで1000円前後で買えます。これをホームセンターで 買った安物のパイス(880円)で固定して、電動ドリルで1・5mmの穴を10mm程の深さで開け先をつぼめ て19mmの又釘を打ち込みアタマを3−4mm残します。反対側にケミカルライトを差し込む6mmの穴を1cmほどあけます。 これに8号のフック付きサルカンのフックを掛けます。お化粧に水性蛍光塗料を塗ってその上からクリヤー ラッカーを吹きかけてできあがりです。穴の大きさはケミカルライトに合わせて変えればよく、 私はケミホタル50遠投用を使ってますので6mmです。このウキは直径30mmのものは0.5号ー1.5号の錘に、 33mmのものは1.5号ー2.5号の錘に対応します。重い錘を使うと浮力が落ちて感度が良くなります。 このウキの長所はまず安いこと、ウキに重量があるので遠投が出来ること、向かい風に影響を受けにくい ことなどです。このウキの短所ですが、浮力の小さい感度の高いウキを使って針からの魚信を取りながら アワセ釣りをなさる方には不適です。 私のように道糸へ中通し錘を使って、ハリスに錘を使わない釣り方にはウキの影響が魚に伝わりにくいの でウキが釣果を左右することは無いと思います。

5.コマセ
ウキフカセはコマセで魚を浮かせて釣る釣り方ですのでコマセが必要です。大勢の人が並んでコマセを打 っているときは無くても釣れますがコマセの持ち合わせがなければウキを使わずに前打ちで頻繁に誘いを かけた方がいいです。しかしウキフカセと前打ちは仕掛けの流れ方が違うので竿が邪魔になったり仕掛け が絡み合ったりしてトラブルこともありますので注意しましょう。
私のよく使うコマセのレシピ
釣り1回約5−6時間分の量
 チヌパワー(マルキュー製) 1.2Kg(徳用1袋)
 米ぬか又はおからだんご(マルキュー製の白い粉) 1袋
 あらびきサナギ 2.2Kg(1袋)
 押し麦 1Kg(食用)
 冷凍オキアミ 3Kg(大きいブロック)
以上を海水で練ります。ダンゴになるように水の量を調節します。ダンゴのままどぼんと仕掛けの周辺に落ちた方が広く撒くより 釣果がいいようです 。
流れがきついときはクロダイには効果がありませんからコマセは打ちません。 潮が止まったときウキの四隅に一気に打つのが効果的で潮の流れているときに少しづつ、だらだらと打つの はよくありません。テトラの根近くで釣るときは、竿1本分くらい潮上のテトラの根元と中に思いっきり入れて 少しずつ流れ出るようにし、ウキは流れに乗せて流さず、糸を張って魚を待つ誘い釣りが有効です。

6.私の好む釣り方(ウキフカセ)
@中通しオモリがリールの位置に来るように道糸を出します。約6m
A自分の釣り座の真正面にオーバーヘッドで力一杯打ち込みます(流れがあるときはやや潮上に)。スピニングリールのベールは閉じた ままで道糸は出しません。(道糸約6mでこのあとにハリスがついているので打ち込みにくいです)
Bウキが自分の正面にあるうちにコマセをウキの沖側(仕掛けはウキより沖目にあります)に打ちます。竿は正面に向かって出したまま でウキの動く方向には動かしません(動かすと仕掛けが手前に寄ってしまいます)。潮が流れるときはコマセの追い打ちは厳禁です。魚を 他所へ追いやる結果となります。打つのなら自分の正面に打ちます。
Cウキが流れると道糸が張ります。このままの状態でじっと待つことを私の釣り日記では「誘い釣り」と称しています。コツコツとアタリ が手に伝わってくることが多いです。慣れると魚の種類や大きさが推測出来ます。アタリがあっても慌ててあげないで5秒ほど待って しっかり食い込ませます。合わせ切れを避けるため静かに竿を立てますが強烈な引きがあることを覚悟して両手でしっかり竿を立てる 準備が必要です。リョービザウバーのようなレバー付きリールが大物が食って来たときに道糸に無理がかからず操作しやすいです。
D針がかりしたらまず竿を立て、テトラに潜られるのを避けるため一気に巻き上げるのがいいです(ハリスは常に傷がないか確認し、大物 を釣り上げたハリスは取り替えます)。大物は沖に走ることが多いですから竿を立て損なうと竿の弾力が利用出来ないのでハリスを切られ ることが多いです。取り込みはタモ網を使いましょう。引き抜くとバレたり、最悪竿が折れたりして悔しい思いをします。

7.玉網(タモ)
新居堤のケーソンのすそにはテトラがありその上水面までの高さが4−5mありますので長いタモが必要です。私は7mのタモを使用し ています。RYOBI ZAUBER磯玉網の柄は7mものが定価4万円くらいで高いですが(釣具屋に在庫はあまりないようですが・・)軽くて使いやすい です。(暗闇でも魚が入ると重量変化が読み取れます、但し岸壁でこすり柄に傷をつけ割れて折れてしまいました)。緑色の柄のタモは 7.3mもあります。お値段も1万3千円くらいで網付きで比較的安価で頑丈ですが非常に重く体力のある方のみにお勧めです。